IIJと河村電器産業、AI用GPU搭載サーバも収容可能なモジュール型エッジデータセンターを共同開発
-- 場所を選ばず短納期で設置可能な小型筐体で、ラックあたり45kWの大容量電力使用に対応--
株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と河村電器産業株式会社(以下、河村電器産業)は、生成AI用のGPU搭載サーバに対応できるモジュール型エッジデータセンターを共同で開発しました。2025年3月18日~19日に開催される展示会「Data Center Japan 2025」のIIJ・河村電器産業共同ブース(ブース番号:4B08)において、試作品を初展示いたします。あわせて、新たなエッジデータセンターのPoV(Proof of Value、価値検証)を目的に実施パートナーを募集します。今後、実際の運用環境での性能評価と改良、最適化をおこない、2025年度下期の製品化を目指します。1.背景・目的
近年、AI需要の高まりに伴い、生成AI用のGPU搭載サーバをはじめ大規模な消費電力のデータセンターの需要が急増しています。しかし、既存製品では、設備能力の不足や新規建設にコストや時間がかかるといった課題があります。一方で、大量のデータ処理やセキュリティの観点から、現場にサーバ、ストレージを配置・運用するエッジコンピューティングも組み合わせるといったハイブリット利用も浸透しはじめています。
こうした背景を受けて、短納期で設置可能で柔軟性も高く、消費電力の大きなサーバに対応可能なモジュール型エッジデータセンターを共同で開発いたしました。
2.モジュール型エッジデータセンターについて
・モジュール筐体に、19インチサーバラック1架とサーバ冷却装置、UPS(無停電電源装置)、物理セキュリティなどデータセンターに必要な機能を搭載しており、ビル型やコンテナ型に比べて短納期かつ低コストで設置可能です。
・モジュール筐体は、受電設備に用いられる汎用キュービクルの函体をもとに開発されており、幅120cm、奥行200cm、高さ230cmと小型で屋内屋外を問わず設置可能です。建築基準法で定められている建築物に該当せず、設置時の建築確認申請は原則必要ありません。
・1モジュールあたり45kWの電力供給とそれに対応したサーバ冷却能力を有しており、生成AI用途のGPU搭載サーバの導入が可能です。
・複数モジュールの連結、受電設備やUPS等をモジュール化して組み合わせたりすることができ、需要に応じた規模のデータセンター設備に柔軟に拡張することができます。
ーモジュール型エッジデータセンター試作品イメージ
ー試作仕様
項目 | 仕様 |
サーバ負荷容量 | 定格45kW |
モジュールサイズ | W1200 D2000 H2300 |
モジュール重量 | 1200kg ※サーバ、UPS等は含まず |
収納ラック | EIA規格19インチラック(1ラック42RU) |
冷却方式 | In-Row空調 ※サーバは空冷、排熱は水冷 |
外部環境 | -20℃~40℃ |
防じん防水性能 | IP55 |
セキュリティ | カードキー、セキュリティカメラ、ドア開放センサー、煙検知・消火設備 |
その他機能 | ・遠隔環境監視、制御 ・防音仕様 |
3.ユースケース
利用者やユースケースとしては、たとえば以下のように幅広い分野が想定されます。
・AI処理をローカルで行いたい製造業の生産現場・工場や研究・開発拠点、医療機関などでの活用
・リモート拠点でGPUクラウド事業やシステムを運用したい再エネ事業者
・自動運転など低遅延の通信・高度なデータ処理が求められるMEC(※)
・ローカルAIを活用したスマートビル管理、工場自動化やクラウドゲーミングなどを実現したい企業
※MEC(Multi-access Edge Computing):通信を行うスマートフォンやIoT機器などの近くにサーバを分散配置することによって、データ処理のレスポンスを早め、通信の最適化や高速化を実現する技術
■IIJについて
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ) は、1992年に設立され、1994年に国内初の本格的なインターネット接続サービスを開始しました。現在、IIJグループは約15,000社の国内外企業に対し、インターネット接続、クラウド、セキュリティに加え、IoTや動画配信、さらにシステム構築や運用アウトソーシングなど総合的なネットワークソリューションを提供しています。また個人向けには、「IIJmio」ブランドで通信サービスを展開しています。IIJに関する詳細は https://www.iij.ad.jp/ をご覧ください。
■河村電器産業について
河村電器産業株式会社は、配電盤やキュービクル、住宅用分電盤などの製造・販売をおこなう受配電設備メーカーです。国内に7か所の製造拠点を有しており、直近では2024年4月に郡山工場の稼働を開始いたしました。海外では1996年の中国進出を皮切りに、近年ではタイ・ベトナム・シンガポールで現地メーカーや商社のグループ化をおこなうなど東南アジアでの事業拡大を図っています。また、創業100周年にはミッション「アクティブ・ディフェンス 新しい世界には、新しいあんしんを。」を制定し、新しいリスクから人々を守るために何ができるのかを考え、製品開発をおこなっています。