新型コロナワクチン保管に食品温度管理IoTサービス活用 大阪・藤井寺市で導入決定、マグロストッカーでの事例を転用
写真)「食品温度管理IoTサービス」を導入いただいた大阪府藤井寺市のワクチン保管用冷凍庫
【背景】
インフォコムでは、食品の安全管理のため冷蔵機器内に設置したIoTセンサーを利用し、温度データの自動収集や温度異常の自動通知を行う「食品温度管理IoTサービス」を提供しており、レストランやホテルなど食品を扱う事業者に導入いただいています。
大阪府藤井寺市では、2022年3月、庁舎内で保管していた米モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチンについて、温度管理の不備から9,240回分を廃棄処分とした問題を受け、同市健康福祉部健康課でワクチンの温度管理のためのITサービスの導入検討を開始しました。ただ、市の担当者によるとファイザー社のワクチンを保存する「マイナス90度からマイナス60度」の超低温冷凍庫に対応できる機器を市の予算規模に合った形で利用できるサービスは多くはなかったといいます。
【概要】
■サービス導入の経緯
インフォコムの食品温度管理IoTサービスがマイナス60度以下の超低温冷凍庫「マグロストッカー」でも活用されていることを知った市の担当者より「ワクチン管理にも使えないか」というお問合せをいただき、テスト設置したところ問題なく稼働したため、採用に至りました。
市の担当者からは「事故後、冷凍庫の状況が心配で仕方なかった」とサービス導入前の心境を振り返り、「今回のサービス導入により、業務時間中だけでなく夜間や休日にトラブルが起きた際も通知が届くので、異変に素早く対応できる体制になった。執務室から離れた冷凍庫まで行かなくても温度を確認できるので、業務の効率化にもつながった」と評価いただきました。
「食品温度管理IoTサービス」のポータル画面(イメージ)
■活用状況
・市役所内でファイザー社製・モデルナ社製のワクチンを保管・管理している冷凍庫各1台に「食品温度管理IoTサービス」のセンサーを設置。冷凍庫内の温度変化の状況は、PCやスマートフォンなどからリアルタイムで確認が可能。
・ワクチンを保管する冷凍庫の温度管理、異常値や機器故障の可能性をセンサーが検知した場合は、担当者宛にメールで通知。ワクチンの安全性に影響が出る前に対応することができ、ワクチンの適切な管理を実現。センサーは子機ごとに通知設定を行うことで、モデルナ製ワクチン用冷凍庫とファイザー製ワクチン用冷凍庫の同時管理も可能。
【今後の展開】
もともと食品の温度管理から始まったサービスですが、今回の取り組みを契機として食品以外の温度管理にも活用の幅を広げてまいります。
その他、温度管理にとどまらず、本サービスで得られる室温と売上、滞在時間など様々な情報を組み合わせたデータ分析やDX活用にも取り組んでまいります。
<インフォコムグループについて https://www.infocom.co.jp/>
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連結売上高645.8億円 、連結従業員数1,256名(2022年3月期)
以上