“回転”寿司の要!寿司カバー 「抗菌寿司カバー鮮度くん」が約100年の歴史ある「地方発明表彰」において「発明奨励賞」を受賞! 国内外の全店舗で採用し、高品質・低価格なお寿司の提供に貢献
「抗菌寿司カバー鮮度くん」が
約100年の歴史ある「地方発明表彰」において
「発明奨励賞」を受賞!
国内外の全店舗で採用し、高品質・低価格なお寿司の提供に貢献
回転寿司チェーン「くら寿司」を運営するくら寿司株式会社(代表取締役社長:田中邦彦、所在地:大阪府堺市)が特許を持つ「抗菌寿司カバー鮮度くん(特許第5416288号)」が、公益社団法人発明協会(東京都港区)主催の、優れた発明、考案又意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰する「令和6年度 近畿地方発明表彰」において、「発明奨励賞」を受賞することが決定しました。
昨今、コロナ禍や迷惑行為の問題を経て、大手回転寿司チェーンでは、回転レーンでの寿司の提供を廃止する企業が増える中、当社では、食事だけでなく、楽しさやワクワク感といった非日常感を楽しめる場としての利用も、回転寿司におけるお客様の大切なニーズととらえ、回転レーンでのお寿司の提供にこだわっています。その回転レーンでの商品提供維持の要となる「抗菌寿司カバー鮮度くん」の発明が、このたび「令和6年度 近畿地方発明表彰」において「発明奨励賞」を受賞しました。
「抗菌寿司カバー鮮度くん」は、寿司の乾燥を防ぎながら、空中を浮遊するウイルスやほこり、飛沫からも守ることができる安全性から、レーンでの商品提供において、コロナ禍などさまざまな課題がある中、お客様からも信頼とご好評の声をいただいています。
また、カバーそのものによる物理的な衛生・品質管理だけでなく、カバー上部につけたQRタグにより、お寿司がレーン上に滞在する時間と、レーン上にお寿司を流す適切なタイミングを管理するなど、ICTを活用した衛生・品質管理のシステムにも寄与しています。具体的には、一定時間経過した商品を取り除く安全性に加え、お客様の来店人数と座席への案内時間から予測するレーン上の商品の消費量と、カバーにつけたQRタグから読み取るお寿司の消費状況を合わせて判断することで、必要なタイミングでの適切な種類と量のお寿司の提供を可能にします。お寿司の鮮度維持と、作り過ぎなど無駄の低減を両立することで、“高品質”で“低価格”を実現しています。
当社では、「抗菌寿司カバー鮮度くん」があるからこそ可能な、回転レーンでの商品提供維持に加え、今後も、くら寿司でしか味わえない、回転レーンを活用した記憶に残る楽しい店舗体験のご提供を続けてまいります。来年に控えた大阪・関西万博に出店する店舗では、お寿司とともに世界の名物料理を回転レーンに流すサービスを予定していますが、その他にも回転レーンを活用したさまざまな施策を展開し、回転寿司ならではの食と楽しさを提供してまいります。
■地方発明表彰とは
1921年(大正10年)に開始した地方発明表彰は、全国を8地方(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)に分け、実施されている優れた発明、考案または意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰するものです。
(応募対象となる発明等は、特許、実用新案、または意匠登録され実施されていることが必要)
サイトURL:https://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/chihatsu.html
■ くら寿司 代表取締役社長 田中邦彦 受賞コメント
■「抗菌寿司カバー鮮度くん」の誕生秘話
<約30年前の回転寿司では寿司キャップが当たり前だった!?>
実はくら寿司では、創業当時、寿司ネタの鮮度を守るために一般的な寿司キャップを使っていました。ただ、当時の寿司キャップは、透明なプラスチック製のカバーを皿に乗せただけのシンプルな作りだったため、ふたを開ける手間や、手で触れることによるカバーの汚れ、キャップがくもり、中の商品がよく見えない、ふたを開けたときのにおいが気になるなど、さまざまな問題点がありました。
くら寿司では、お寿司の安全な提供と鮮度を管理するため、従来の寿司キャップに加え、1 時間ごとにお皿にのせるお寿司の並び方を変えることで、従業員がチェックして一定時間経過した商品を取り除くなど、いろいろと工夫をしていました。しかし、1997 年、皿に 貼り付けたQR タグをカメラで読み取り、正確に時間を管理する「時間制限管理システム」が完成し、より安心・安全にお寿司を提供することが可能になったため、寿司キャップはその役割をいったん終えたのでした。
↑お寿司の並べ方の違いによっていつ流したお寿司かを判断
「抗菌寿司カバー鮮度くん」開発のきっかけとしては、二つの出来事がありました。一つは、2009年より本格的に開始した海外展開です。アメリカのロサンゼルスをはじめ、衛生管理上、回転寿司では寿司カバーがないと営業許可すらとれない国や地域がありました。
そしてもう一つは、食材検査に来た保健所の職員からの「食中毒は、空気中の菌からの飛沫感染も大きく影響する」というアドバイスでした。当時は、ノロウイルスによる感染症がはやっていた時期でもあり、お客様の安心・安全を第一に考えるくら寿司では、大急ぎで新しい寿司カバーの再導入に向けた開発が始まりました。
新しい寿司カバーの開発がスタートして約1年半がたった2011年、ついに「抗菌寿司カバー鮮度くん」が誕生しました。汚れ、商品が見えない、においの三大問題を解決すべく素材から見直し、さらにウイルス、飛沫、ホコリなどからお寿司を守り、カバーに触れずに利用できるという衛生管理の面も新たにクリアしました。
海外では、店舗の衛生管理が日本よりも厳しい国や地域があり、お寿司の鮮度や衛生管理の面から、寿司カバーがなければ営業を許可しないという規制もあります。くら寿司では早くから、海外進出を目指して「抗菌寿司カバー鮮度くん」の開発をしていました。他の大手回転寿司チェーン店が規制の厳しい海外進出に苦戦する中、くら寿司は「抗菌寿司カバー鮮度くん」とともに、世界各国へそのおいしさを伝えています。
現在、アメリカ、台湾、中国大陸で129店舗(※2024年10月末時点)を展開できているのは、「抗菌寿司カバー鮮度くん」があるからこそと言えます。
<全米で最も厳しいカリフォルニア州進出を実現させた、「抗菌寿司カバー鮮度くん」のエビデンス>
「抗菌寿司カバー鮮度くん」は、国内だけでなく、日本以上に食品の衛生基準が厳しいアメリカでの出店拡大にも貢献しています。アメリカの検査会社であるEMSL Analytical, Inc.が抗菌寿司カバーの有無による細菌の繁殖を検証した結果、「抗菌寿司カバー鮮度くん」がある場合、細菌の繁殖を1/7に抑える効果があることを証明。これにより、全米で最も厳しい規制が敷かれていたカリフォルニア州において、特例としてコンベアベルトの使用許可を得ることができました。
2020年11月3日報告
■「抗菌寿司カバー鮮度くん」を活用し、回転寿司の楽しさを世界へ発信
回転寿司は1970年の大阪万博で注目を集めたことをきっかけに国内に広がったといわれています。それから50年以上を経て、食としてだけではなく、回転寿司の仕組みそのものも含め進化し続けてきた、日本発祥の素晴らしいビジネスモデルである回転寿司を全世界へと広めるべく、くら寿司は、2025年大阪・関西万博に出店します。
「回転ベルトは、世界を一つに。」をコンセプトに、始まりも終わりもない回転ベルトで結ばれる回転寿司を通じ、万博に訪れた世界中の皆さんが笑顔になり、楽しい食体験ができる場を提供したいと考えています。この回転ベルトで提供する商品は、くら寿司定番のお寿司をはじめ、世界の食が集結する店舗として、万博に出店する国や地域の代表的なメニューを取りそろえる予定です。席に座ると、目の前に次から次へと流れてくる世界の名物料理が楽しめます。
万博店舗内観イメージ
※パース画像はイメージであり、変更となる可能性があります