SAS、2017年度の売上高過去最高の32億4,000万ドルを達成

~日本も前年度比2桁成長で過去最高の売り上げを記録し、グローバルの成長を牽引~

米国ノースカロライナ州キャリー発
アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、2017年度の売上高が前年度比1.25%増の32億4000万ドルと過去最高となったことを発表しました。AI(人工知能)、機械学習、不正取引防止、リスク管理、クラウド・ソリューションの需要が大幅に伸び、2016年度に続き増収増益を達成しました。

SASのCEO(最高経営責任者)であるジム・グッドナイト(Jim Goodnight)は次のように述べています。「アナリティクスを取り巻く環境は急速に変化しており、データの活用により洞察を得ることに、多くの企業が新しい価値を見出だしはじめています。当社はIoTやAI(人工知能)といった先進的なテクノロジーをアナリティクスに融合し、お客様の競争力を最大限に高めるお手伝いをしています。新しいテクノロジーと手法を活かした、専門性の高いアナリティクスと画期的なビジネス・ソリューションを用いて、お客様のビジネスをきめ細やかに、かつ強力にサポートしていること。それが、当社が頼られる会社であり続けている理由です」

2017年度は日本においても初年度ライセンス売り上げをはじめ、全ライセンス売り上げおよびサービス売り上げの全てで前年度比2桁成長を記録し、過去最高となりました。業界別では金融業の保険、証券が大きく成長し、さらにデジタル革命の進展著しい製造業やリテール業も業績拡大に大きく寄与しました。ソフトウェアライセンス売り上げ以外においても、コンサルティングサービスの業績が大きく伸びました。

戦略的成長分野
昨年、アジア太平洋地域とラテンアメリカでは、アナリティクスを戦略的に活用しはじめる顧客が増加したことにより、最高の成長を達成しました。特に力強い成長を見せたのは、政府機関、製造業、小売業、金融サービス業です。グローバルでは、American Honda Motor Company、国際的な食品複合企業のCargill、Deutsche Telekom、世界的な通信技術会社のEricsson、NFLチームのThe Chicago Bearsなどが、自社で保有するデータからより多くの洞察を得るためにSAS製品を導入しています。

SASのお客様においては自社の顧客との関係性をより強固にするために、リアルタイムのカスタマー・エンゲージメントの取り組みを加速する動きが昨年顕著に見られました。 このための製品、ソリューションである「SAS(R) Customer Intelligence 360」、「SAS(R) Marketing Automation」、「SAS(R) Marketing Optimization」によって、顧客企業がアナリティクスを通して“最善の一手(ネクスト・ベスト・アクション)”を打てるようになることを支えています。SASは、2017年にリアルタイム・インタラクション管理のリーダーにも選出されています。

2017年、クラウド関連の売り上げは15%成長となりました。利便性の高いクラウド環境でのSASソフトウェアへの迅速なアクセス、および高い費用対効果をお客様が求めた結果です。お客様にはまた、自社に専属チームを設けることなくSASの専門知識を利用できる価値も評価をいただいています。

SASのリスク管理分野への投資はリターンを生んでおり、この分野の新規の売り上げは35%の大幅な成長を遂げました。これは、さまざまな規制要件を満たしたり、投資のインパクトを予測するために、より多くの企業がリスクに高感度な文化を醸成していくことに価値を見出している結果と言えます。SASの予想信用損失/ストレステスト ソリューションは、コンプライアンス遵守の枠を超え、企業が利益を生み出すためのモデルとアナリティクス全体を統合し、管理できるよう支援します。

SASの資本管理におけるリスク・ソリューションは、銀行に課せられた継続的なストレステスト要件、IFRS(国際財務報告基準)第9号やCECL(現在予想信用損失)などの新しい財務会計報告要件を満たすニーズから、売り上げが拡大しました。またSASの信用評価ソリューションも、リアルタイムの与信審査を実施する必要性が増えていることから、同様に売り上げを伸ばしました。

11%の売上増となった「SAS(R) Data Integration」の高度なデータ・ガバナンス機能とデータ品質機能は、GDPR(一般データ保護規則)などのデータ保護規則に取り組む顧客にとってその重要性が高まりました。昨年はオンプレミス・データとクラウド・データを組み合わせたハイブリッド・データ環境もまた、高度なデータ統合技術の需要を押し上げました。

不正パターンが変質し、機械学習など、より高度な検知手法が求められています。 これを背景にSASの不正取引対策とセキュリティーのソリューションの売り上げは11%増加しました。また、アンチ・マネー・ロンダリング・プログラムの進展と先行的な対処の必要性も売上拡大に寄与しました。

SASは、機械学習、ディープ・ラーニング、自然言語処理の分野で新製品をリリースし、AI製品関連のポートフォリオを拡張しました。これにより、より迅速な洞察の導出とビジネス向けエンド・ツー・エンド・ソリューションの簡素化を実現しました。機械学習の利便性を高め、その価値をいち早く提供することに注力したことが顧客に高く評価され、2017年度、機械学習関連の分野は2桁成長を達成しました。

SASのパートナーによる新規の販売比率は、今回も全体の約3分の1を占めました。その背景には、中堅企業のクラウド・ソリューションに対する需要が増加し、信頼あるローカル・パートナーから調達したいという強いニーズがあります。

今後の見通し
製品とそこから売り上げを創出するオペレーションとの整合性を強化し、成長戦略と戦略的投資計画を実行するために、SASはオリバー・シャーベンバーガー(Oliver Schabenberger)を2018年1月1日付けで最高執行責任者(COO)に任命しました。オリバーは引き続き最高技術責任者(CTO)も兼務します。

シャーベンバーガーは次のように述べています。「私は、重要かつ先端的な領域における継続的な成長を支えるために、グローバルの戦略的方向性と重点投資分野に注力したいと考えています。これには、AIと機械学習、アナリティクス、不正取引防止、リスク管理、データ・マネジメント、カスタマー・インテリジェンスなど、当社のコア領域の強みの成長を加速させるための投資が含まれます。さらに当社は、IoTと中堅企業市場への拡大に大きな成長機会があると考えています」

昨年だけでも、IoT関連のSASの売り上げは60%増加しました。業界調査会社のIDCは、IoT関連のアナリティクス市場は2020年までに230億ドル規模を上回ると予想しています。また2020年までに、およそ204億のモノがつながり、莫大なデータが生成されると予想しています。この好機をビジネス成果につなげるためにはイノベーションが必要になります。 2017年に発表し大きな評価をいただいた「SAS(R) Event Stream Processing」のような革新的なソリューションです。SASはR&Dとマーケティングの専門家からなるIoT事業部を新設して、顧客のIoT投資に大きな価値を付加するエッジ・アナリティクスの提供に引き続き重点を置いていきます。また、不正取引管理の分野においても同様の事業部を設置する計画です。

2018年、SASはポートフォリオ全体に人工知能を組み込むことに、引き続き大規模な投資を行っていきます。当社は現在、SASのお客様がビジネスを変革し、私たちの周りの社会をも変革していけるよう、AIの理解と応用を支援する研究拠点の設立を構想中です。例えば、金融サービス分野では、AI対応の自然言語処理が、顧客向けの新サービスの展開とビジネスの収益源確保を実現します。エネルギー分野では、AIが可能にするディープラーニング・ツールが、例えば風力発電所の配置を最適化することで、再生可能エネルギーへの投資を最大化します。

SASアプリケーションによるクラウド・エクスペリエンスの強化に向けた新しいサービスには、顧客のインフラ用にパブリック・クラウドまたはプライベート・クラウドで提供するコンテナ・サービスなどがあります。

継続的なイノベーションが業界リーダーを維持
SASの革新性と市場優位性は業界アナリストから引き続き高く評価され、予測型およびアドバンスド・アナリティクスの分野でSASはリーダーに選出されました。IDCの調査[1]によると、SASは予測型およびアドバンスド・アナリティクスの分野で30.5%の市場シェアを獲得し、これは第2位のシェアの2倍以上です。IDCが1997年に業界調査を開始して以来、SASはこの分野で業界をリードし、成長してきました。2017年、業界アナリストは、ストリーミング・アナリティクス、機械学習、ビッグデータ、データ・サイエンス・プラットフォーム、リアルタイム・マーケティング、データ統合、データ品質、不正検知、リスク管理、リテール・アナリティクスのいずれの分野においてもSASをリーダーに選出しました。

SASのCMO(最高マーケティング責任者)であるランディー・ガード(Randy Guard)は次のように述べています。「データとアナリティクスを活用してビジネスを推進するとなると、誰もが高い期待値を持つことになります。SASは、”データ - ディスカバリー - デプロイメント” (データの準備 – 洞察の獲得 – 価値を生み出す)の展開に至るアナリティクス・ライフサイクル全体に対応するプラットフォームを提供しています。SASプラットフォームのオープン性と相まって、お客様が社内のデータ・サイエンス・コミュニティー全体でデータとアナリティクスを共有することを可能とします」

業界のリーダーであり続けられるかは、イノベーションにどれだけ注力することかにかかっています。SASの研究開発への再投資比率は毎年、主要テクノロジー企業の約2倍以上で、2017年は26%に達しています。SASプラットフォームへのAI機能の追加などは、研究開発への積極的な投資なくして実現できません。SASは、Cisco、The American Red Cross、Munich Re、Lockheed Martinといったアナリティクス主導型の企業に、先進の機能を提供するため、「SAS(R) Viya(R)」の機能を強化し、SASプラットフォームを拡張しました。この先進性により、アナリティクス資産を統合し、SASをオープン・ソース・インターフェースや言語と統一したいと考える多くの企業がSAS Viyaを導入するに至っています。

教育、持続可能性、包括性の推進
SASはビジネスの成功だけでなく、世界をより良くする活動に常に大きな重点を置いています。昨年SASは、教育、持続可能性、Data for Good(社会支援へのデータ活用)に関わる活動が認められ、Fortune誌の2017年「世界を変える企業」に選出されました。

教育を通じた次世代のイノベーターの育成にも深く関わっています。SASはSTEM(科学・技術・工学・数学)分野のグローバルな教育イニシアチブを対象に、市場で求められるアナリティクス・スキルを容易に身に付けられるよう支援しています。「SAS(R) University Edition」は、SASソフトウェアへのアクセスを無償で提供することで、誰もがデータの分析方法を学習できるようしています。また何千人もの教授や教員、学生、研究者がクラウドベースの無償版「SAS(R) OnDemand for Academics」を利用しています。この2つの製品のダウンロード数と登録者数は約150万に達しています。

SASの多彩なアナリティクス・ソリューションは、オピオイド(鎮痛剤などの医療用麻薬)依存症対策や児童虐待防止、保全活動による絶滅危機種の保護など、重要な人道的問題の解決においても優れたデータ分析活用を提供し、世界に大きな影響を与えています。SASは社会的イノベーション活動を展開するなかで、社会的問題をボランティアと共に解決していくクラウド・ソーシング・イニシアチブ「GatherIQ(TM)」アプリをリリースしました。GatherIQアプリは、Data for Good活動に参加したいと望む世界69カ国のボランティアにダウンロードされています。

またSASは、会社の将来により良い効果をもたらす持続可能な職場づくりを推進し、多くの賞を受賞しています。SASは省エネルギー/ソーラープロジェクト、排出管理、汚染削減、水源保全、廃棄物削減、リサイクル、グリーン調達、グリーン・ビルディングなどに焦点を当てたプログラムを推進することで環境負荷を低減しています。

SASのこうした熱意と姿勢が従業員個々の創造性を刺激し、変革の機会の創出につながっています。SASは豊かな職場環境を提供し続けていることが認められ、長年にわたって世界で働きがいのある企業ランキングに名を連ねることができています。またSASは、多様性と包括性、男女公平を大切にする会社であり、ミレニアル世代、新卒者、IT専門家にとって最高の企業と目されています。

[1]IDC, Worldwide Business Intelligence and Analytics Tools. Software Market Shares, 2016: Here Comes the Cloud (Doc # US42072417, June 2017)

<SAS Institute Inc.について>
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なアナリティクス、ビジネス・インテリジェンス、ならびにデータ・マネジメントに関するソフトウェアとサービスを通じて、83,000以上の顧客サイトに、より正確で迅速な意思決定を行う支援をしています。1976年の設立以来、「The Power to Know(R)(知る力)」を世界各地の顧客に提供し続けています。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

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