SAS、紛争の可能性を感知するソリューションでThe Fund for Peaceを支援

データやシミュレーションが力の対立を回避し、平和維持継続の土壌を醸成

アナリティクスのリーディング・カンパニー(https://www.sas.com/ja_jp/solutions/analytics.html)である米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、The Fund for Peace(FFP、平和基金会)と協業し、危機感知シミュレーター(https://fundforpeace.org/SRI/simulator.html)を用いて、特定の危機やショックシナリオに対する国の備えを改善すべき分野の特定に取り組んでいます。

今、世界では1億以上の人々が紛争や暴力から逃れるために移住を強いられ、3億1,350万人が人道支援や保護を必要としていると言われています。暴力的な紛争を無くし、国の脆弱性を軽減するための解決策を見つけることが非常に重要です。​​危機感知シミュレーター​​を用いて得たインサイトにより、政策立案者は実際に危機に陥る前にその強度や影響を軽減し、より早く回復を目指せる体制を整えることで、自国の回復力をあらかじめ高めておくことができます。

FFPでは2006年以降、世界179カ国を対象に、各国が直面するリスクや脆弱性を評価した「脆弱国家指数(FSI: Fragile States Index)」を発表しています。これは、脆弱性を有す国家に対して、必要とされる支援の質と量を特定するもので、多くの政府や組織で参照されてきました。こうした成果を踏まえて、FFPでは新たに、危機の深刻度に応じて国として危機をどのように予測、対処、回復できるかを評価する「国家回復力指数(SRI: State Resilience
Index)」を発表しました。SASは、危機感知シミュレーターを提供することで、FFPが各国の対応能力(SRI)と深刻度(FSI)に基づいて行う、さまざまな度合いのショックに対する各国の感度の分析を支援します。SASは、データとリスク評価モデルを用いて、その国が最も不安定になるのはどのような危機の組み合わせによるのかを、想定されるさまざまなシナリオから判断します。これにより、決定者は最悪な事態が発生した場合に対して、備えを整備しておくことができるようになります。

SASのData for Goodプログラム担当マネージャー、I-Sah Hsiehは、次のように述べています。「コロナ禍によって、先進国でさえ一定の条件が揃えば混乱に陥ることが証明されました。今回のプロジェクトによって、各国はさまざまな条件のシミュレーションを行って、混乱に対する対応能力を高めることができます」

危機からの回復力とは
FFPの活動目的は、紛争の影響を受けている国々で、現地や当該国、当該地域の指導者、有力者達がデータや分析を活用して、人々の安全を確保することです。FFPはこれまで、世界各国のパートナーと連携して、気候リスク、暴力的過激主張、政情不安などからのリスク度合いを判定し、それらに対抗できる処置の優先順位を付けられるように、さまざまなツールの開発に取り組んできました。しかし、より効果的な対応策を策定するためには、国が直面するかもしれない危機の深刻さだけでなく、そこから回復するためのシステムや対応策を講じておくべき分野、領域についても現状評価を行う必要があります。

SRIは、国家の回復力を強め、先を見据えた復興計画構築の助けとなります。さらに、SRIはそれぞれの対応策や復興計画を評価し、改善するためのベンチマークとしても活用できます。

FFPのリサーチ兼イノベーション担当バイスプレジデント、Nate Haken氏は、次のように述べています。「どんな国家もどこかの時点で危機に瀕する可能性があります。国家が回復力を持てば、危機の深刻さは緩和され、影響を抑え込むことができるでしょう。そして、危機が去った後、素早く復興に向かうことができるはずです」

復興に向かうための回復力を常に意識することで、人々も政策立案者も、平穏な社会の構築に必要なことを知り、それらがなぜ政策や制度の策定において重要なのか、理解することができます。SRIは、社会の受容性、結束、国家としての対応力、個人の能力、経済、市民社会スペース、環境・エコロジーなど、複数の側面から、ストレス下に置かれた国の対応力や能力を測るものです。

FFPは、今後も引き続きSASと協力し、機械学習やAIを利用して、モデリングやシミュレーションの強化を図り、リスクの予測、防止、対応策の優先順位付けなど、さまざまな機能を追加していく予定です。そしてその成果をすべての国々に利用可能なリスクモジュールとして提供していきます。

The Fund for Peace(平和基金会)についてhttps://fundforpeace.org/
平和基金会(FFP)は、60年以上に渡って紛争を低減させるための実用的なツールやアプローチの開発で世界をリードしてきました。FFPは人々の安全と経済発展の関連性を第一に考え、より賢明な方法論やパートナーシップの構築によって、より平和で豊かな社会の構築に貢献します。FFPは各国の政策立案者や実務担当者、民間の求めに応じ、要件に合わせたデータ主導アプリケーションを提供し、リスクや脆弱性についての診断を可能にさせ、さまざまな対話からの解決策構築を支援します。

*2022年12月5日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリース(https://www.sas.com/en_za/news/press-releases/2022/december/fund-for-peace.html)の抄訳です。
本原稿はSAS本社プレスリリースの原稿を抄訳したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SASについて
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なソフトウェアとサービスを通じて、世界中の顧客に対し、データをインテリジェンスに変換するためのパワーとインスピレーションを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

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