日本の若手アーティストとキュレーターの国際的な活躍を目的とする育成プログラム 「JUMP アーティスト+キュレーター国際協働プログラム」 ~アーティストとキュレーター3組計7名が育成対象に決定~
|独立行政法人日本芸術文化振興会
育成対象のキュレーターは公募で選出され、そのキュレーターと海外の美術館が協議し、アーティストを決定しました。対象者は国際的な経験やネットワークを広げながら、リサーチに基づいた作品制作に取り組みます。NCARでは、有識者によるメンタリングや現代アート関係者とのネットワーキング構築、海外アートシーンの視察などの機会を提供するなど、彼らの活動を包括的にサポートします。
今後の活動内容や進捗については、ウェブサイト(https://jump-ncar.artmuseums.go.jp)およびインスタグラム(https://www.instagram.com/jump.ncar/)を通じて随時公開していきます。
リスボン CAM - グルベンキアン・モダンアートセンター 青柳 菜摘(アーティスト)+ 見留 さやか(山口情報芸術センター[YCAM]キュレーター) ロサンゼルス ロサンゼルス現代美術館 MES(新井 健・谷川 果菜絵)(アーティスト)+ 塚本 麻莉(高知県立美術館 主任学芸員) シドニー ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館 遠藤 薫(アーティスト)+ 荒井 保洋(滋賀県立美術館 主任学芸員) |
■協働先海外美術館および育成対象アーティスト・キュレーター
CAM - Centro de Arte Moderna Gulbenkian
CAM - グルベンキアン・モダンアートセンター
https://gulbenkian.pt/cam/en/
1990年東京都生まれ。映像メディアを用いた同時代芸術のアーティストとして、フィールドワークやリサーチをもとに、プロジェクトベースに主題を立て作品を発表している。近年の活動に個展「亡船記」(十和田市現代美術館、2022)、国立女性美術館 日本委員会[NMWA Japan]第7回「Women to Watch」候補に選出(2022)、「ICC アニュアル 2024 とても近い遠さ」展(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]、2024)など。詩集『そだつのをやめる』(thoasa、2022)が第28回中原中也賞受賞。コ本や honkbooks主宰。
山口情報芸術センター[YCAM]キュレーター
東京都出身。十和田市現代美術館キュレーター(2016–2023)を経て現職。男性中心主義や近代的な価値観のもとで捉えられてきたセクシュアリティやジェンダーに関する分類・分断の関係性を調査・研究している。方法論としては、キュレーションとエデュケーションを横断する仕組みに関心を持ち、地方の美術館・アート施設を軸に、特権的ではない美術館の在り方を模索している。これまでに担当した主な展覧会に、「名和晃平 生成する表皮」(2022)、「百瀬文 口を寄せる」(2022–2023)、「劉建華 中空を注ぐ」(2023)などがある。
The Museum of Contemporary Art
ロサンゼルス現代美術館
https://www.moca.org/
courtesy of The Museum of Contemporary Art,
Los Angeles, photo by Elon Schoenholz
新井健と谷川果菜絵が2015年から共同制作するアーティストデュオ。クラブカルチャーと現代美術を行き来しながら、光や熱をとおして、世界の暗さを静かに、あるいは激しく照らすインスタレーションとパフォーマンスを行う。近年の個展に「祈り/戯れ/被虐的な、行為 P-L/R-A/E-Y」(2024)、「DISTANCE OF RESISTANCE/抵抗の距離」(2021)。出展に「MYAF 2024:Super Spectrum Specification」での《ダイ/DA-I》、「Reborn Art Festival 2021夏」での《サイ/SA-I》など。またパーティー「REVOLIC -Revolution Holic/革命中毒」をはじめ、演出・出演・オーガナイズと常にコラボレーティブで交差的な試みを探求している。
高知県立美術館 主任学芸員
he Art Gallery of New South Wales
ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館
https://www.artgallery.nsw.gov.au/
Naala Badu building, 2023, photo © Iwan Baan
滋賀県立美術館 主任学芸員
福岡県生まれ東京都出身。多摩美術大学芸術学科助手(2011-2015)を経て現職。アーティストの制作に寄り添いながら、作品と空間の関係性が鑑賞体験に及ぼす影響を軸に置き、キュレトリアルな実践を行っている。これまで担当した主な展覧会に、「シガアートスポットプロジェクトVol.1-3」(2018-2020)、滋賀県立美術館リニューアルオープン記念展「Soft Territory かかわりのあわい」(2021)、「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」(2023)など。
プログラム名の「JUMP」には、参加するアーティストとキュレーターが境界や文化的差異をしなやかに飛び越え、グローバルに繋がりを築きながら羽ばたいてほしいという願いが込められています。
運営:独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター(NCAR)
◆国立アートリサーチセンター(NCAR)の事業について (https://ncar.artmuseums.go.jp/)
NCARは「アートをつなげる、深める、拡げる」をミッションに、情報収集と国内外への発信、コレクションの活用促進、人的ネットワークの構築、ラーニングの拡充、アーティストの支援など、わが国の美術館活動全体の充実に寄与する活動に引き続き取り組んでいきます。