【東芝】東芝とタカラバイオ、LNP-mRNA送達システムの開発・製造支援サービスで業務提携 ~mRNA医薬分野向け、研究開発から治験までLNP設計・製造とmRNA製造をワンストップで提供~

株式会社 東芝

2025年4月24日
株式会社 東芝
タカラバイオ株式会社
 
東芝とタカラバイオ、LNP-mRNA送達システムの開発・製造支援サービスで業務提携
~mRNA医薬分野向け、研究開発から治験までLNP設計・製造とmRNA製造をワンストップで提供~

 株式会社東芝(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員CEO島田太郎、以下「東芝」)とタカラバイオ株式会社(本社:滋賀県草津市、代表取締役社長執行役員CEO仲尾功一、以下「タカラバイオ」)は、このたび、mRNA医薬分野の進展に向けて、東芝独自の脂質ナノ粒子(Lipid Nanoparticle、以下「LNP」)を用いて、タカラバイオが製造するメッセンジャーRNA(以下「mRNA」(*1))を送達する創薬・医療技術の開発および製造支援サービスに関する業務提携契約を締結しました。本契約に基づき、研究開発から臨床用途において、東芝はmRNAを送達するLNPの設計・製造を担当し、タカラバイオはmRNAの製造を担います。
 
 
 東芝は、遺伝情報(治療に使用する遺伝子など)を保存する核酸を送達するカプセルであるLNPの開発を進めています。LNPは、直径が100nm程度の脂質でできたナノサイズのカプセルで、治療に使用する遺伝子を格納し、標的となる細胞や臓器に運びます。LNPによる核酸送達は安全で製造工程が短いことが特長ですが、多くの用途にLNPを適用するためには、目的の細胞や臓器にカプセル内の遺伝子を選択的に送達することが求められます。東芝のLNPは、これまで蓄積してきた脂質成分の設計技術とAI技術を用いて最適なカプセルを設計することで、標的細胞や臓器にカプセル内の遺伝子を効率よく運ぶことを可能にします。東芝は、本年度より、治験薬GMP(*2)基準に準拠した製造施設を設置し、LNPの開発・製造支援サービスを開始する予定です。
 タカラバイオは、医薬品の製法開発から製造、品質試験までの工程を受託するCDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)事業に取り組んでおり、様々なスケールでmRNAをGMP準拠で製造する設備や実績を有しています。mRNA製造に必要なGMP酵素を自社で開発・製造してラインナップを増やし、高品質で安価な製造開発を進めています。

 今般の提携により、東芝の用途に合わせたLNP設計・製造技術とタカラバイオのmRNA製造技術を融合させることで、標的となる細胞や臓器に効率的にmRNAを送達する治験薬を日本国内においてワンストップで提供することが可能になります。東芝とタカラバイオは、研究開発から臨床まで、mRNA医薬サービスのシームレスな提供を目指します。

■関連リンク
東芝 LNP
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/lnp.html
タカラバイオ mRNA
https://catalog.takara-bio.co.jp/jutaku/basic_info.php?catcd=B2000002&subcatcd=B1000875&unitid=U100009528

*1: mRNAとは、RNAと呼ばれる分子の一種で、生体内でタンパク質を作るための情報。
*2: 治験薬GMP(Good Manufacturing Practice)とは、治験薬の製造管理及び品質管理に関する基準。




 

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