KHUAとHehui、BASFの製品カーボンフットプリント(PCF)算出法を採用

BASFジャパン株式会社

KHUAとHehui、BASFの製品カーボンフットプリント(PCF)算出法を採用
  • 両社によるTfSガイドラインとBASFの算出法を用いたPCF算定
  • 顧客の二酸化炭素排出量削減目標達成および市場・規制要件への対応をBASFがサポート

粉体塗料用のポリエステル樹脂を専門とするグローバル製造業者であるZhejiang Guanghua Technology Co., Ltd.(浙江光華科技有限公司、以下KHUA、本社:中国 浙江省)と、ポリウレタン触媒企業であるChongqing Hehui Pharmaceutical Co., Ltd.(重慶和輝製薬有限公司、以下Hehui、本社:中国 重慶市)は、BASF(本社:ドイツルートヴィッヒスハーフェン)の製品カーボンフットプリント(PCF)算出法を採用しています。

両社は、「Together for Sustainability」(TfS[1])が開発し、BASFが支援する「化学産業向け製品カーボンフットプリントガイドライン」( https://www.tfs-initiative.com/app/uploads/2024/12/TfS-PCF-Guidelines-2024.pdf )を使用し、温室効果ガス会計システム、ISO 14067、GB/T 24067規格に準拠した、BASFのPCF算出法を導入しています。

KHUAの会長であるジェフリー・サン氏は次のように述べています。
「地球規模の気候ガバナンスとグリーントランスフォーメーションの文脈において、カーボンフットプリントの管理は企業の持続可能な発展の重要な要素です。KHUAのポリエステル樹脂製品は、粉体塗料を製造する際の主要原料となります。溶剤系や水性塗料とは異なり、粉体塗料は環境に優しく、効率性(Efficiency)、経済性(Economy)、卓越性(Excellence)、環境配慮(Ecology)の「4つのE」で、高く評価されており、建材、一般産業、家電製品、家具、自動車、3C製品[2]などさまざまな産業のグリーントランスフォーメーション推進において重要な役割を果たしています。 設立以来、KHUAは持続可能な発展を常に追求してきました。グローバルな化学業界におけるサステナビリティのベンチマークとして、BASFのカーボンニュートラル実現に向けたロードマップとサーキュラー・エコノミーの実践は貴重な指針となります。今後も、より効率的な二酸化炭素排出量削減の道筋を共に追求していきたいと考えています。」
 
BASFアジア太平洋中間体事業部シニア・バイスプレジデントのマイケル・ベッカー(右)が、KHUA会長のジェフリー・サン氏(左)にPCFステートメントを贈呈する様子。

Hehuiのゼネラルマネージャーであるチェン・リウ氏は次のように述べています。
「EUの炭素税導入の可能性を見据え、当社では各製品の改良を進めていきたいと考えています。BASFの確立されたシステムにより、HehuiはPCFをより正確に算出し、当社の二酸化炭素排出量削減目標の達成に役立てることができます。BASFとの協業により、HehuiはTfS基準への理解を深めると同時に、自社の炭素排出量を可視化・デジタル化することができるようになります。2025年の目標として、2024年比で二酸化炭素総排出量を10%削減すること、ならびに2023年比でスコープ1およびスコープ2排出量を30%削減することを目指しています。サプライチェーン全体で二酸化炭素排出量削減に取り組む中で、原料は最優先の課題です。そのため、BASFからの調達比率の増加は、Hehuiの二酸化炭素排出量削減の取り組みを強力にサポートしてくれるでしょう。」
 
Hehuiのゼネラルマネージャーであるチェン・リウ氏(左から4番目)と、BASFインターミディエーツ中国ディレクターのカレン・チャオ氏(中央)が、署名式に出席。

BASFのアジア太平洋地域化学品中間体事業本部のシニアバイスプレジデントであるマイケル・ベッカーは次のように述べています。
「KHUAおよびHehuiとの長年にわたるビジネス関係と着実な事業成長を土台に、持続可能な発展に向けた協力をさらに深化させ、競争力を強化できることをとても嬉しく思います。より多くのお客様が当社のPCF算出法を採用し、グリーントランスフォーメーションを実現することで、価値創出につながることを願っています。今後も持続可能な化学品中間体分野において、お客様に選ばれるパートナーとなることを目指していきます。」

BASFは、KHUAの粉体塗料樹脂製造向けにネオペンチルグリコール(NPG)を供給しています。 また、Hehuiは、ポリウレタン触媒であるペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)に用いるジエチレントリアミン(DETA)をBASFから調達しています。

NPGは主に粉体塗料樹脂の製造に使用される中間体であり、とりわけ、家電製品の塗料や建設業界において高い実績があります。粉体塗料は揮発性有機化合物(VOC)の含有量が少なく、液体塗料と比較してVOCの放出量を最大50%削減できるため、VOC排出基準遵守が可能となります。NPGのその他の用途としては、潤滑油、可塑剤、医薬品の製造などが挙げられます。BASFは世界有数のNPGメーカーであり、中国の南京および吉林、ドイツのルートヴィッヒスハーフェン、米国のテキサス州フリーポートに生産工場を有しています。また、中国・湛江のフェアブント拠点(統合生産拠点)に新たなNPG生産工場を建設しており、2025年第4四半期からの稼働を予定しています。

DETAは幅広い用途で利用されており、主に湿潤紙力増強剤、ポリウレタン触媒、硬化剤として使用されます。また、PMDETAの製造にも用いられます。PMDETAはイソシアネートと水、ポリオールとの反応を促進し、CO2 フォームを生成し、断熱性と弾性を高める発泡体構造を形成します。PMDETAは、エポキシ樹脂系においてアミン系硬化剤と組み合わせることで、硬化速度を調整し熱安定性を向上させることも可能です。また、DETAはパルプ・製紙用途において湿潤強度樹脂の構成要素となります。この樹脂は、DETAをジカルボン酸と反応させてポリアミノアミドを生成し、その後エピクロロヒドリンで架橋して製造されます。その他の用途としては、アスファルト添加剤、腐食防止剤、潤滑油および燃料添加剤、キレート剤、テキスタイル製品、鉱物処理の補助剤などが挙げられます。BASFは世界有数のDETAメーカーであり、中国の南京およびベルギー のアントワープに生産工場を有しています。

[1] TfSは、複数の化学会社によって創設されたグローバルな調達主導のイニシアチブであり、グローバルサプライチェーン内のサステナビリティ実践を評価・監査・改善することを目的とする。このプログラムは国連グローバル・コンパクトおよびレスポンシブル・ケア®の原則に基づいたもので、現在はアジア、北米、南米に地域代表を置くグローバルな組織。
[2]コンピューター(Computer)、通信機器(Communication)、家電製品(Consumer electronics)を指す。

※この資料はBASFが2025年8月28日に香港で発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。


■KHUAについて
2014年に設立されたZhejiang Guanghua Technology Co., Ltdは、粉体塗料用飽和ポリエステル樹脂の製造を専門とするハイテク企業です。 同社は、この分野における製造・販売において、数年にわたり業界トップクラスの地位を維持しており、2022年12月8日には深セン証券取引所メインボードに上場いたしました(銘柄コード:SZ 001333)。中国浙江省にある同社のポリエステル樹脂工場では、200種類以上の高品質製品グレードを提供しており、現在の生産能力は21万9,000トンです。また、KHUAは年間15万トンの粉体塗装用ポリエステル樹脂を製造する工場を建設中で、これにより総生産能力は36万9,000トンに拡大し、規模および技術的優位性がさらに強化される予定です。

■Hehuiについて
Chongqing Hehui Pharmaceutical Co., Ltd.は、特殊化学品の製造業者であり、スペシャリティアミン系製品の研究開発、生産、販売を専門としています。とりわけポリウレタンアミン系触媒の分野において、革新的な製品構造と生産プロセスをベースに、包括的な生産能力と多様な製品群を擁する主要サプライヤーの1社へと成長しました。同社の製品は主にポリウレタン材料分野で使用され、家電・家具、建設、靴・衣料などの業界において世界中の顧客にサービスを提供し、業界の持続可能な発展を推進しています。

■BASF 化学品中間体事業本部について
BASFの化学品中間体事業本部は、化学品中間体の開発、製造、市場におけるグローバルリーダーであり、持続可能な化学品中間体を提供するパートナーとして選ばれる存在を目指しています。とりわけアミン、ジオール、多価アルコール、酸、スペシャリティなど、ポートフォリオには600種類以上の製品を取り揃え、コーティング剤やプラスチックから医薬品、作物保護に至るまで、幅広い産業に革新的なソリューションを提供しています。当社の中間体は、最終製品の特性を向上させ、生産プロセスの効率を高めることが可能です。私たちはCO2管理、リサイクル製品、バイオ/再生可能製品に重点を置くことで、お客様のサステナビリティ目標達成を支援するソリューションと製品を提供しています。ISO9001認証を取得した部門として、当事業本部は欧州、アジア、北米に生産拠点を置き、グローバルなネットワークを展開しています。

■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。私たちは、持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、経済的な成功とともに環境保護と社会的責任を追及しています。また、お客様のグリーントランスフォーメーションを可能にする、選ばれる化学会社になるという意欲的な目標を掲げています。全世界で約112,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献しています。ポートフォリオは、コア事業の事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、ニュートリション&ケア)、スタンドアローン事業の事業セグメント(サーフェステクノロジー、アグロソリューション)から成ります。2024年のBASFの売上高は653億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は https://www.basf.com/global/en.html をご覧ください。


 

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