リコー、大和ハウス工業、NTTアノードエナジーのコンソーシアムによるペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けた技術開発と実証事業がNEDOのグリーンイノベーション基金に採択
コンソーシアムの役割
大和ハウス工業は、戸建住宅をコア事業に、賃貸住宅、分譲マンション、商業施設、事業施設、環境エネルギーなど幅広い領域で、ZEB・ZEH化や太陽光発電システムの設置など再生可能エネルギーの普及拡大を進めています。今回の実証事業では、同社は多様な施設での環境配慮型設備の導入技術を活かして、大型物流倉庫の屋根やデータセンターの外壁などへのペロブスカイト太陽電池の施工技術を開発します。ペロブスカイト太陽電池の多様な建築物への最適実装提案を実現していきます。
NTTアノードエナジーは、60年以上前から太陽光発電システムの導入に携わり、長年にわたり電装設計に関する豊富なエンジニアリング技術を蓄積してきました。さらに、2023年からはペロブスカイト太陽電池の発電特性の計測も開始しています。これらの知見を活かし、ペロブスカイト太陽電池を曲面屋根や壁面に導入する際に生じる不均等な日射による発電量の低下について、モジュール配列やストリング設計の工夫、さらに独自開発したパワーコンディショナの導入による解決を目指しています。
今回の採択を受け、3社は、屋根、外壁、防水材などの部材メーカーと連携を図りながら、研究開発段階から将来の社会実装を見据えた計画を推進します。本実証事業は2029年度までの5年間を予定しており、ペロブスカイト太陽電池のBIPV/BAPV*に向けた技術を確立し、2030年度に年間製造能力300MW以上と発電コスト14円/kWhの達成を目指します。
* BIPV:Building Integrated Photovoltaics 建材一体型太陽光発電
* BAPV :Building Attached Photovoltaics 建物据付型太陽光発電