日本映画大学(神奈川県川崎市/学長:佐藤忠男)は6月11日(木)に国際交流基金アジアセンターと共催で、「平和構築における文化芸術の役割:自分の声を探すための記憶の重要性 映画『S21クメール・ルージュの虐殺者たち』上映&対談」を開催する。ドキュメンタリー映画を中心に国際的に高い評価を受けているリティ・パン(パニュ)監督をゲストに迎え、代表作である同映画を上映。さらに、同大土田環准教授をモデレーターに、カンボジアの地域事情に詳しい同大熊岡路矢教授との対談を行う。
映画『S21クメール・ルージュの虐殺者たち』は、カンボジアのかつての政治犯収容所「S21(トゥール・スレン刑務所)」に、クメール・ルージュの元看守と被害者(囚人)を集め、彼らのインタビューから非人間的で過酷な日々を再現したドキュメンタリー。証言で明らかになる真実の数々、対峙する2人のやりとりの迫真性が25年という時を越え、カンボジア生まれである監督の、故国への想いが静かに脈打つ作品となっている。
リティ・パン(パニュ)監督もクメール・ルージュの政策によって親族を亡くしている。対談では、クメール・ルージュがカンボジアの首都プノンペンを掌握した1975年から40年を迎える今年、監督がどのように過酷な記憶と向き合ってきたのか、後世にその記憶を伝える為にどのような活動をしているのか、自らお話しいただく。
◆平和構築における文化芸術の役割:自分の声を探すための記憶の重要性 映画『S21クメール・ルージュの虐殺者たち』上映&対談
【日 時】
2015年6月11日(木)17:30開場/18:00開演
【会 場】
国際交流基金 JFICホール[さくら](東京都新宿区四ツ谷4-4-1)
【プログラム】
18:00-19:50 『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』上映 (2002年/DVカム/101分/日本語 英語字幕)
20:00-21:00 対談「平和構築における文化芸術の役割:自分の声を探すための記憶の重要性」※日仏通訳
【参加費】
無料(定員:100名) ※予約優先
【予約方法】
国際交流基金アジアセンターHP申込フォームから(6/10締め切り)
※当日参加も受け付けますが、ご予約の方優先となります。
●国際交流基金アジアセンター:
http://jfac.jp/
【主 催】
国際交流基金アジアセンター、日本映画大学
【後 援】
山形国際ドキュメンタリー映画祭
【協 力】
ボパナ視聴覚リソースセンター、科学研究費補助金/基盤研究(B)「一次資料と史的考察により諸学を融合する人文科学としての東アジア映画学の構築」(課題番号15H03180)
●リティ・パン(Rithy Panh) 映画監督、ボパナ視聴覚リソースセンター代表
1964年カンボジア生まれ。1988年にフランス・高等映画学院(IDHEC)を卒業後、現在までにドキュメンタリー・フィクション問わず、20本以上の映画を製作。カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ受賞作『消えた画 クメール・ルージュの真実』など、ドキュメンタリー映画を中心に国際的に高い評価を受けている。また、カンボジアの文化芸術省等と連携し設立した、カンボジアの視聴覚資料を収集・公開する「ボパナ視聴覚リソースセンター」を2006年に設立し代表を務めるほか、「カンボジア・フィルム・コミッション」を設立するなど、カンボジアの映像分野の牽引役として精力的に活動している。
※日本では「リティ・パニュ」と表記されることもある。
▼本件に関する問い合わせ先
国際交流基金アジアセンター 文化事業チーム
リティ・パン公開イベント係
TEL: 03-5369-6025
【リリース発信元】 大学プレスセンター
http://www.u-presscenter.jp/