スリッパの新たな可能性3Dコンフォートの歩行安定効果を大学研究で実証
学会での発表を受け、各国の研究者やスポーツメーカーから注目を浴びる
3Dコンフォート商品画像
センコーグループホールディングス株式会社(本社:東京都江東区、社長:福田 泰久、以下「センコーGHD」)傘下でスリッパの開発・販売を行う株式会社オクムラ(本社:大阪市浪速区、社長:小川 雄司、以下「オクムラ」)が販売する歩行を安定させるスリッパ「3Dコンフォート」が、布目教授(福岡大学スポーツ科学部 教授、国際バイオメカニクス学会 会長、日本バイオメカニクス学会 理事)、岩崎准教授(阪南大学総合情報学部 准教授)によるバイオメカニクス的手法を用いた研究で取り扱われました。
本研究では、従来のスリッパに比べ歩行が安定する効果が認められ、ノルウェーで開催された学会(学会名:FBS「フットウエア・バイオメカニクス・シンポジウム」、開催時期:2025年7月23日~25日)で成果が発表されました(タイトル:Effects of the arch support structure of slippers on gait)。
■3Dコンフォートの研究
[左]モーションキャプチャー [右]足圧分布計測
スリッパは、履物の中でも着脱がしやすく設計しているため、外履きに比べ足と接する面積が小さく歩行が安定しないと考えられています。
2015年、オクムラはインソールの構造にこだわることでスリッパのスムーズな着脱を維持した上で歩行の安定を目指し、3Dコンフォートを開発。一般利用者様とモニター調査を重ね、幾度のリニューアルをした結果、現在の3Dコンフォートが完成しました。
2023年には、さらにバイオメカニクスの観点で効果を立証するため、布目教授のもと研究がスタート。3Dコンフォートの着用が重心位置の移動に与える影響を研究しました。その後、研究を岩崎准教授が引き継ぎインソールのアーチサポートが歩行動作に与える影響を研究。それぞれの研究において、裸足・フラットのスリッパと比較し、3Dコンフォートが着用時の歩行安定効果を発揮することが認められました。
【阪南大学 岩崎准教授からのコメント】
本研究では,スリッパの中足部構造が歩行動作に与える影響を調査しました。
3Dコンフォートは裸足歩行や通常のフラット形状のスリッパと比較して足関節の挙動を抑える効果があり、歩行の安定性に貢献する可能性が示されました。スリッパのような屋内履は,スニーカーやランニングシューズよりも機能が劣るため転倒リスクが高いとされていますが、歩行の安定性を高めることで転倒リスクの軽減に役立つ可能性があります。今後は、より詳細に動力学的な影響を調査することで、スリッパの構造的変化と歩行の関係を明らかにすることが期待されます。
■3Dコンフォートが目指すこと [ ケア < サポート ]
近年健康寿命が延びておりシニア層でも多様化が広がり活動的な高齢者が増加しています。シニア向けスリッパというと、要介護者への“ケア”を目的としたイメージが強いですが、オクムラは3Dコンフォートを通して趣味など利用者の主体性を後押しする“サポート”をしていきたいと考えています。身体を適度に動かすことは、身体だけでなく心の健康にも繋がるため、多くの方に3Dコンフォートを着用していただき、より良いセカンドライフを送っていただきたいと考えています。
今回「スポーツの日」に合わせて、おうちの中では「3Dコンフォートスリッパ」という健康習慣をご提案します。
■株式会社オクムラについて
130年続く老舗スリッパメーカーです。明治初期にスリッパを考案した徳野 利三郎の弟子である奥村 金次郎が明治28年に創業。以来生活者に寄り添うスリッパの開発を続けています。
■概要
1.本社所在地 : 大阪府大阪市浪速区日本橋東1-7-17 第2オクムラビル4F・5F
2.代表者 : 小川 雄司
3.設 立 : 昭和28年4月
4.事業内容 : スリッパ製品の製造・販売、インテリア小物の製造・販売、サンダル製品の販売
5.従業員数 : 55名
6.ホームページ : www.okumura-int.co.jp/company
7.運営ショップ : https://shop.okumura-int.co.jp/