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酪農学園大学(北海道江別市)食と健康学類3年の池田浩輝さん、永山陽子さん、渡部明賢さんが「北の災害食」レシピコンテスト(主催:北海道)アレルギー対応食部門で最優秀賞(北海道知事賞)を受賞した。池田さんらは、棒たらや根菜の味噌汁にカレー粉を加えて魚臭さを抑えた「棒たらと貯蔵野菜のカレー風味噌汁」を出品。9月1日に行われた最終審査で、優秀賞に選ばれた3作品の中から最優秀賞に選出された。
電気・ガス・水道などライフラインが途絶した状態での避難生活の中で、乾パンなどの非常食や、おにぎりやお弁当といった支援物資だけでは、栄養の偏りや飽きからくる食欲の減退など、身体だけではなく、心にも与える影響が大きい。そのため、避難生活が始まってからある程度日数が経った後は「非常食」ではなく、できる限り日常の食事に近い「災害食」が必要とされている。
こうした中、北海道は「災害食」の普及を目的として「北の災害食」レシピコンテストを開催。北海道の身近で入手しやすい食材を使用し、電気・ガス・水道などのライフラインが途絶した状態でも短時間で調理できることや、厳しい冬の避難生活に合うことなどを条件としたオリジナルレシピを募った。
酪農学園大学食と健康学類3年の池田浩輝さん、永山陽子さん、渡部明賢さんは「棒たらと貯蔵野菜のカレー風味噌汁」を共同出品。保存食である棒たらと家庭に常備されていることの多い根菜を使った味噌汁にカレー粉を加えて臭みを抑え、誰にでも食べやすくなるように工夫した。
「棒たらと貯蔵野菜のカレー風味噌汁」は、応募作204作品の中から優秀賞に選出され、9月1日に行われた最終審査で池田さんらが調理を実演した。北海道の高橋はるみ知事や札幌市の秋元克広市長ら審査員が試食・審査し、各部門の最優秀賞を決定。「棒たらと貯蔵野菜のカレー風味噌汁」がアレルギー対応食部門の最優秀賞(北海道知事賞)を受賞した。
道は今後、入賞作品をレシピ集としてまとめ、各種防災関連イベントなどで配布するほか、ホームページやSNS等に掲載する予定。
■「棒たらと貯蔵野菜のカレー風味噌汁」
【材料(4人分)】
・じゃがいも 80g
・タマネギ 60g
・人参 60g
・棒たら 40g
・味噌 40g
・カレー粉 0.5g
・飲料水 800cc
【作り方】
(1)棒たらの皮を剥ぎ、包丁(はさみ)で食べやすい大きさに切る。
(2)鍋に飲料水を入れ、棒たらを30分程度浸しておく
(3)野菜の皮をむき、ジャガイモは食べやすい大きさに切り、タマネギは幅5mm程度のくし切り、人参はいちょう切りにする
(4)(2)の鍋にじゃがいもと人参を加えて火にかける
(5)じゃがいもと人参が柔らかくなったらタマネギを加えて煮込む
(6)味噌を入れて溶かし、最後にカレー粉を適量加える
●池田浩輝さん
「普段家庭にある食材を使い、簡単に作れる料理を考えました。家庭でどんどん作っていただきたいと思います。北海道の素材である棒たらは独特のにおいがあるので、皮をはぎ、さらにカレー粉を使いました。子どもからお年寄りまでおいしく食べていただける味です。この受賞を励みに、これからも仲間とともにいろいろなレシピコンテストに参加して、最優秀賞を取れるように頑張りたいと思います」。
●永山陽子さん
「最優秀賞をいただいてとてもうれしいです。キャベツを入れたり梅干しを入れたり、いろいろと試してこのレシピができました。これは自信作で、大量に作ることができますし、家庭で普段常備してある野菜を使った、味噌汁とカレーというみんなが大好きなメニューです」。
●渡部明賢さん
「池田さんと永田さんは本州出身で北海道出身は私だけで、北海道らしい魚は何にしようか考えました。鮭も候補にしましたが、アレルギーがありますので、棒たらを使うことにしました。棒たらは薄く軽いので運搬や保存がしやすいですし、しょっぱくないので減塩できます。災害食は缶詰やレトルトなど味が濃いものが多いですから、こういう料理は喜んでいただけると思います」。
●小林道講師
「優れた作品で、最優秀賞をいただけるのではないかと期待していました。珍味である棒たらを味噌汁に使うというのがおもしろい発想で、具にできると同時にだしも取れ、日本のだし文化にマッチしています。学生たちは、何度も試作を繰り返してレシピを練り、本当に頑張っていました」。
(参考)
・酪農学園大学webサイト内関連ページ
http://www.rakuno.ac.jp/article-55375.html
・「北の災害食」ホームページ
http://kyouiku.bousai-hokkaido.jp/wordpress/about/kitano-saigaishoku/
▼本件に関する問い合わせ先
学校法人酪農学園広報室
TEL: 011-388-4158
E-mail: kokato@rakuno.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
http://www.u-presscenter.jp/