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日本映画大学(川崎市麻生区/学長:天願大介)は2月9日(土)~11日(月)まで、川崎市アートセンターにおいて特集上映会「ディストピアを撃て!映画祭」を開催する。これは、映画・映像文化コース3年生の授業「上映企画ワークショップ」の一環として実施するもので、学生自らがテーマや作品の選定、ゲストの出演交渉、チラシ制作などの広報活動を行い、映画館で特集上映する。また、2月9日(土)の『ハーモニー』上映後にはSF作家の小川哲氏、10日(日)の『十年 Ten Years Japan』上映後には藤村明世監督、11日(月)の『さようなら』上映後には深田晃司監督が、それぞれゲストトークを予定している。前売り券は川崎市アートセンター窓口で販売中。
「上映企画ワークショップ」は、映画・映像文化コースの3年生が受講する映画プログラムについての講義。一人ひとりが上映企画を考え、コンペで優秀企画を選定。学生主体で運営を行い、映画祭を開催する。
このたびの上映は、これまでに実施され好評を博してきた「ベランダから見る世界 映画の中の団地」「めをと映画祭 愛と翳りの風景」「おやこ映画祭~絆と狂気のカルテ」に続いての開催となる。
また、日本映画大学映画・映像文化コース4年生による卒業論文パネル展示・発表も同センターで同時開催する。
●企画趣旨
・さよなら、昨日までの今日。
本企画は、日本映画大学映画・映像文化コースの3年生が受講している授業「上映企画ワークショップ」の一環として開催するものである。
管理社会。さまざまな思惑の下で成立したこの牢獄の中で、フィクションの登場人物たちは、わたしたちと変わらずに息を吸い、変わらずに吐いている。
管理社会における社会・文化の形成は、国や時代によって共通している部分もあれば、想像できないほどに異なっている部分もある。わたしたちの世界が行き着く先にあるかもしれない if の世界。もしくは、過去の選択においてありえたかもしれない、もうひとつの世界。――そんな世界で「わたし」が生きることになったら。
この映画祭で上映する作品は、全てわたしたちの世界が辿るかもしれない/辿ったかもしれない、世界の一例なのだ。決して他人事ではない、訪れるかもしれない『もしも』の明日。ここにセレクトしたのは、そんな明日に飲み込まれないための、ささやかな警鐘を鳴らす映画たちである。(澤木)
・ディストピアを撃て!映画祭に寄せて
学生たちによる企画コンペでは、「ディストピア=近未来」と「隣人」が競り合った。過去に団地、夫婦、親子と一連のシリーズのように上映を開催してきたので、その流れで、映画にあらわれる隣人の不気味さに震撼するのもありかと思ったが、ハナの差でディストピア企画の切実さがまさった。今回は上映権の交渉が大変で、料金が高いメジャーなもの、会社が倒産していてNG、上映期限切れなど、しばしば壁に突き当たった。PFF(ぴあフィルムフェスティバル)のアルドリッチ特集でも話題になったが、円盤ソフトや配信で観ることの容易さに比べ、いまや映画館で映画を上映することのなんとハードルの高いこと! そんななか、ブレのない9本のラインアップを集められたのは僥倖だった。ステキなゲストの方々のお話も楽しみだ。(担当教員:石坂)
◆日本映画大学 特集上映会「ディストピアを撃て!映画祭」
【日程】2019年2月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝)
【会場】川崎市アートセンター アルテリオ映像館(小田急線・新百合ヶ丘駅北口・徒歩3分)
http://kac-cinema.jp
【主催】日本映画大学
【共催】川崎市アートセンター
【料金】一般・学生・専門・シニア・障がい者(付添1名まで)1,000円/高校生以下800円/アルテリオ・シネマ会員800円(ポイント対象外)
※アルテリオ・シネマ招待券は使用不可
※「ディストピアを撃て!映画祭」前売券800円を窓口にて販売(限定数、2/8(金)まで)
【プログラム】
■ 2月9日(土) 伊藤計劃3本立てDay
『屍者の帝国』 14:45~
(2015/日本/120分/監督:牧原亮太郎、原作:伊藤計劃、円城塔)
・PROJECT ITOHの第1作。冒頭の草稿30枚を残して早逝したSF作家・伊藤計劃の物語を、生前親交の深かった円城塔が書き継いだ一作。
『虐殺器官』 17:10~
(2017/日本/114分/脚本・監督:村瀬修功、原作:伊藤計劃)
・夭折の作家、伊藤計劃の最高傑作と名高い『虐殺器官』のアニメ化。PROJECT ITOH公開第3弾。
『ハーモニー』 19:30~
(2015/日本/119分/監督:なかむらたかし、マイケル・アリアス、原作:伊藤計劃)
・PROJECT ITOH公開第2作。大災禍によって崩壊を迎えた世界の物語。
★ゲストトーク:小川哲氏(SF作家/『ゲームの王国』日本SF大賞・山本周五郎賞受賞)
■ 2月10日(日) 「十年」比較Day
『バトル・ロワイアル【特別篇】』 14:45~
(2001/日本/122分/監督:深作欣二、編集:阿部亙英(日本映画大学教授)、出演:藤原竜也)
・深作監督晩年の過激な暴力描写が議論を巻き起こしたティーン映画の傑作。
『十年 TEN YEARS』 17:15~
(2015/香港/108分/監督:クォック・ジョン、ウォン・フェイパン、ジェヴォンズ・アウ、キウィ・チョウ、ン・ガーリョン)
・世界中の映画祭を騒がし、その後日本・タイ・台湾へと派生していくことになった「十年」プロジェクトの第1弾。2015年の10年後の香港を描く。
『十年 Ten Years Japan』 19:30~
(2018/日本/99分/監督:早川千絵、木下雄介、津野愛、藤村明世、石川慶、エグゼクティブプロデューサー:是枝裕和)
・10年後の日本を題材に、5人の若手作家によって作られたオムニバス映画。是枝裕和監督が製作総指揮。
★ゲストトーク:藤村明世氏(「その空気は見えない」~『十年 Ten Years Japan』監督)
■ 2月11日(月・祝) アンドロイドDay
『メトロポリス』14:45~
(2001年/日本/107分/監督:りんたろう、脚本:大友克洋、原作:手塚治虫)
・人間とロボットが共存する巨大都市国家メトロポリス。圧倒的映像美の傑作。
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊[2.0]』17:00~
(2008/日本/85分/監督:押井守)
・サイボーグが一般化し、脳から直接ネットワークに接続できるようになった近未来を描く大ヒット作。
『さようなら』18:50~
(2015/日本/112分/脚本・監督:深田晃司、原作:平田オリザ)
・平田オリザのアンドロイド演劇が原作。深田監督は2016年に『淵に立つ』でカンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞している。
★ゲストトーク:深田晃司氏(『さようなら』監督)
※上映作品及び、上映時間、登壇ゲストは都合により変更する場合があります。
・公式Twitter @eigadaifes
・劇場サイトでもプログラムをご確認いただけます
http://kac-cinema.jp/theater/detail.php?id=001249
■日本映画大学映画・映像文化コース5期生(4年生) 卒業論文パネル展示・発表
【日程】2019年2月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝)
【会場】川崎市アートセンター 3階コラボレーションスペース
http://kac-cinema.jp
▼本件に関する問い合わせ先
日本映画大学3年映画・映像文化コース 上映企画ワークショップ
Email: eigadaifes@gmail.com(広報担当・笠松)
▼会場に関する問い合わせ先
川崎市アートセンター
TEL: 044-955-0107
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/