水管理システム「3D TRASAR」の導入で、GSKの製造現場における水・エネルギー使用量の最適化に成功
グローバルヘルスケア企業GSKにおけるケーススタディ
衛生管理の世界的リーディングカンパニーであるエコラボの「2019年コーポレートサステナビリティレポート:Partners for Greater Purpose(目標に向けて共に取り組むパートナー)」より、「水」に関する取り組みについて、GlaxoSmithKline(GSK)における支援事例をご紹介します。エコラボは、お客さまとの取り組みを通じて、2019年の1年間で水の節約・管理における以下の成果を達成しています。
- 7億1,200万人分の飲料水に相当する、2,060億ガロンの水を節約
- 1兆1,000億ガロンの水を管理
<ケーススタディ> 水管理システムに加えて、化学薬品配送プログラムで従業員の安全も確保
グローバルヘルスケア企業であるGSKでは、医薬品、ワクチン、コンシューマーヘルスケア製品の開発・製造を行っており、製品および製造過程における安全性の確保を最優先事項としています。世界中の人々の健康を改善するためには、長期的な影響をもたらすことが重要となります。この目標には、温室効果ガス排出量の削減、水資源の節約や廃棄物の有効活用に取り組むことで、2030年までに環境に与える影響を25%削減するという公約も含まれています。
GSKの現場では、製品を安全に製造して保管するため、一定の温度を保持する必要があります。ボイラー、冷却塔、冷却装置、および温度管理に関連するシステムを常に稼働させている必要があり、多くの場合、大量の水が必要となります。
2005年、GSKはエコラボのグループ会社であるナルコウォーターと開始したパートナーシップを通じ、安全で持続可能な事業運営を行えるようエコラボと提携しています。現在GSKでは、世界中で130以上の3D TRASARテクノロジーを導入しており、常にこのシステムで水の使用状況を監視しています。この技術によってメンテナンスの必要性を減らし、水の再利用とエネルギー使用量の最適化を図ることで、水とエネルギーを大幅に節約することができます。この取り組みは、GSKのSustainability Supplier Awardを受賞し、カーボンフットプリントに取り組み、現在および将来に与える影響を小さくするために大胆で戦略的な改革を行ったソリューションとして評価されました。
ナルコウォーターとライフサイエンス事業部の双方の専門技術を合わせることで、CIP(定置洗浄)およびOPC(プラントの開放洗浄)によってクリーニングと衛生管理の効率を高め、レジオネラ菌リスク管理プログラムで水中病原体のリスクを最小限に抑えることができました。
GSKはエコラボとのパートナーシップにより、水とエネルギーの使用量と温室効果ガス排出量削減の目標達成により近づきました。また、GSKではエコラボのPORTA-FEEDプログラムによって、使い捨てのプラスチックドラムをスチール製の再利用可能なバルクコンテナに切り替えることで固形廃棄物を削減しています。これにより、化学薬品用ドラムの廃棄が80%以上も削減され、化学物質を取り扱う必要がなくなったことで従業員の安全性も向上しました。
GSKが活用したエコラボのソリューション
- 3D TRASAR水管理技術
https://ja-jp.ecolab.com/offerings/3d-trasar-technology-for-cooling-water(日本語) - レジオネラ菌リスク管理
https://ja-jp.ecolab.com/nalco-water/expertise-and-innovation/water-safety/managing-legionella-risk(日本語) - CIP(定置洗浄)洗浄剤
https://ja-jp.ecolab.com/solutions/clean-in-place-cip-solutions(日本語) - OPC(プラントの開放洗浄)
- 汚染制御サービス
- PORTA-FEED化学薬品配送保管システム
https://www.ecolab.com/offerings/portafeed-delivery-service
- 1億8,000万ガロン(70万m3)の節水
- 39億Btu(111万kWh)のエネルギー削減
- PORTA-FEEDプログラム導入により、1,500本のプラスチックドラムを削減
- 202トンの温室効果ガス排出量を削減
- 化学薬品の取り扱い回避により、3,000時間分の労働力を獲得
- 130以上の3D TRASAR導入により、冷却塔、ボイラー、冷却ループを保護
- 623,000ドルに相当する価値を実現
また、エコラボでは、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成を目指しており、SDGsの目標6として定められている「(2030年までに)すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」に沿い、責任ある水利用の推進に関して以下の活動を行っています。お客さまへの支援を通じて年間1兆ガロンの水を管理し、専門技術を有する当社だからこそ、他とは一線を画した貢献が可能です。
共同活動
- Caifornia Water Action Collaborative(CWAC)メンバー
- アライアンス・フォー・ウォーター・スチュワードシップ(AWS)の創設メンバー
- 国連CEO Water Mandateを通じたWater Resiience Coalitionの創設メンバー
エコラボのSolution for Life(生命のためのソリューション)プログラムを通じて、水資源の回復と保全に関するリソースや教育を提供する組織とパートナーシップを結んでいます。
- The Nature Conservancy(ミシシッピ川源流の保護活動)
- Project WET Foundation(次世代に向けた水資源保護の教育活動)
- Water Risk Monetizer(https://waterriskmonetizer.com/)
水に関するリスクを金額に換算して、水が不足する環境での責任ある意思決定を可能にします - Smart Water Navigator(https://www.smartwaternavigator.com/)
企業の水使用量削減目標と現場における実際の成果の間のギャップを埋めるサポートをします
エコラボでは、今後10年間はエコラボがサステナビリティにおけるリーダーシップをさらに高め、示すことのできる極めて重要な機会として捉えています。2030年に向けた意欲的な目標「2030 Impact Goals」の中では、お客さまとの取り組みを通じて、10億人分の飲料水に相当する3,000億ガロンの水を節約できるよう支援することを掲げており、今後も目標達成に向けた取り組みを推進していきます。
2019年のサステナビリティの取り組みについて(日本語)
https://ja-jp.ecolab.com/sustainability/current-sustainability-report
2019年コーポレートサステナビリティレポート、コーポレートレスポンシビリティ GRI レポート
https://ja-jp.ecolab.com/sustainability/sustainability-reporting-resources
「2030 Impact Goals」について(日本語)
https://ja-jp.ecolab.com/sustainability/sustainability-goals-and-performance/2030-impact-goals
エコラボについて
エコラボは、300万カ所に及ぶお客さまの現場で信頼されるパートナーとして、水、衛生、感染防止のソリューションとサービスのグローバルリーダーです。世界170カ国以上において食品、ヘルスケア、ホスピタリティ、産業分野のお客さまに、食品安全の促進、清潔で安全な環境の維持、水・エネルギー使用の最適化、オペレーション効率とサステナビリティの向上のための包括的ソリューション、データ活用によるインサイト、個々に適したサービスを提供しています。年間の売上高は130億ドル、従業員数は約45,000人です。詳しくは https://www.ecolab.com/ をご覧ください。
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