日本製鉄 油井管・ラインパイプにおける「エコリーフ」環境ラベルの認証を取得 ~国内で製造した鋼管製品として初取得~

日本製鉄株式会社

日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)は、原油・天然ガスの掘削・輸送用鋼管である油井管・ラインパイプにおいて、このたび、国際規格ISO 14025に準拠した一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)による「エコリーフ」環境ラベル(*1)(右図)の認証を取得しました。国内で製造した鋼管製品として初のエコリーフ取得となります。
エコリーフはLCA(ライフサイクルアセスメント)手法を用いて、資源採取、製造から、廃棄・リサイクルまでの製品のライフサイクル全体を考えた環境情報を定量的に開示するEPD(Environmental Product Declaration、タイプIII環境宣言)認証制度の一つです。お客様はこれにより、使用する製品の環境負荷を客観的かつ定量的に評価することができます。
 
地球規模でのCO2削減の動きを受け、エネルギー業界においても脱炭素の流れが加速しており、お客様からも、購入する製品の原料調達から出荷まで(cradle to gate)のCO2排出量に関する定量的データの開示要望をいただいてきました。日本製鉄はこれにお応えするため、このたび関西製鉄所和歌山地区のシームレス油井管・ラインパイプと九州製鉄所大分地区(光鋼管)のHFW(高周波溶接)油井管・ラインパイプについて、エコリーフ環境ラベルの取得に至りました。

日本製鉄が取得したエコリーフには以下の特徴があります。

1.ISO 14025規格(環境ラベルおよび宣言-タイプIII環境宣言-原則および手順)に基づく認証制度
エコリーフ環境ラベルは、資源採取から製造、物流、使用、廃棄・リサイクルまでの製品のLCA(ライフサイクルアセスメント)に資する定量的な環境情報を開示する認証制度です。ISO 14067規格で規定されるカーボンフットプリント(CFP)とともに、ISO 14040規格およびISO 14044規格(環境マネジメント-ライフサイクルアセスメント-原則及び枠組み、要求事項及び指針)に基づきますが、CFPが地球温暖化負荷のみを対象とするのに対し、エコリーフ(EPD)は複数の環境側面を対象とし、より包括的に製品ライフサイクルを評価できます。

2.ISO 20915(鉄鋼製品のライフサイクルインベントリ計算方法)規格等に準拠
鉄鋼製品に関するエコリーフは2018年に発行されたISO 20915:2018、および2019年6月に制定されたJIS Q 20915:2019(鉄鋼製品のライフサイクルインベントリ計算方法)規格に準拠して鉄鋼製品のスクラップリサイクルの効果を含めて評価しています。当社油井管・ラインパイプは高炉法で製造しており、スクラップを多く用いた電炉法と比較して製造時の環境負荷は高くなりますが、スクラップの環境価値を踏まえると、ライフサイクル全体では両者の環境負荷は同等になります。世界鉄鋼協会(worldsteel)によって確立されたこの考え方は、鉄鋼業界で広く認識され、海外の鉄鋼会社のEPDでも広く採用されており、国内版EPDであるエコリーフの算定ルール(PCR、Product category rule)もこれに基づいています。

日本製鉄は、気候変動問題に対する独自の取り組みとして「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050~ゼロカーボン・スチールへの挑戦」を掲げ、2050年までのカーボンニュートラルの実現を経営の最重要課題と位置づけています。日本製鉄は、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致したサステナブルな素材である鉄鋼製品の環境性能についても積極的に開示を行うことで、気候変動問題に取り組む世界中のお客様と共に、ゼロカーボン社会の実現に挑戦していきます。


お問い合わせ先:総務部広報センター 電話03-6867-2977、2135、2146、3419
以 上

 
 

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