感染リスクを抑える空間レイアウト等を提唱するエアロゾル感染対策ソリューション「magickiri™ Planning」の導入へ

三井不動産株式会社

~認定証発行により柏の葉スマートシティを更に安全安心に過ごせる街に~

 三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:菰田正信 以下「三井不動産」)とピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:千代田区、代表取締役 落合陽一、村上泰一郎、以下「PxDT」)は、新型コロナウイルス感染症対策として、三井不動産が開発を進める柏の葉スマートシティエリアの複数施設において、PxDT独自の感染症対策BCPソリューション「magickiri™ Planning(マジキリ プランニング)」を導入したことをお知らせします。

【本リリースのポイント】
①柏の葉スマートシティにおけるmagickiri™ Planningの導入
・専門家と共同で策定した独自の感染リスク基準をもとに、屋内環境の感染リスクを評価するmagickiri™ Planningを街区レベルに導入
・人々の交流の場として安全な環境が求められる飲食店舗において、目に見えないことから対策が取りづらいエアロゾル感染について空気の流れを可視化して感染症リスクを評価
・評価を元に感染リスクを抑える改善策の提案を行うことにより、withコロナにふさわしい空間レイアウトを実現
・本取り組みは、三井不動産グループの感染対策における「アドバンスト対策(※1)」に該当
※1 当社グループが開発・運営する全施設共通で適用する「三井不動産9BOX感染対策基準」に加えて、施設特性に応じて最新のIoT技術等を活用しさらなる感染リスクの低減を目指す感染対策

<科学的エビデンスに基づきリスク評価及び改善レイアウトのご提案>

②初のmagickiri™ Planningの認定証発行
・改善策を実行し必要条件を満たした店舗に対して、感染症対策状況をアピール可能なmagickiri™ Planningの初の認定証を発行予定
・感染リスクを低減する空間設計とすることで、来街者、施設運営者双方にとって柏の葉スマートシティを安全安心な過ごしやすい街へ
 
<ロゴマーク(各店舗には当該ロゴマークの入った認定証を発行予定)>

■背景
 新型コロナウイルスは、世界保健機関(WHO)の「世界的大流行」宣言から1年以上経った現在もなお猛威を振るっています。その影響は商業施設、飲食店、宿泊施設など、人々の生活の場にも及んでいます。
 個々人による手洗いやマスク着用などの基本的な感染症対策やコロナワクチン接種は広がっていますが、今後は感染対策を実装した屋内環境を整備し、人々が無意識のうちに安全と安心を享受できる0次予防としての空間・環境づくりが必要だと考えています。
 この度、街づくりを通じて持続可能な社会構築を目指す三井不動産と、大学/自社発の要素技術を基に様々な社会課題解決を目指すPxDTは、公・民・学の連携による次世代スマートシティである柏の葉の街を舞台に、複数施設の感染症安全性を高めるためにmagickiri™を導入することとしました。
 magickiri™ Planningによる空気の流れの可視化、感染症安全性の評価、改善策の立案、認定証の発行(PxDTとして初の取り組み)、という一連の取り組みを通じて、三井不動産とPxDTは共同で安全安心に過ごせる環境を整備し、社会に訴求する活動に取り組んでいきます。

■導入内容
 柏の葉スマートシティにおける複数施設(「KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)」及び「柏の葉かけだし横丁」)においてmagickiri™ Planningを実施し、各施設の空間において感染リスクを可視化するとともに改善施策の検討を行いました。
 特に、飲食店舗が20店舗存在する柏の葉かけだし横丁においては、横丁内の店舗を標準化し、「柏の葉かけだし横丁モデル」として改善レイアウトを検討しました。

 

<かけだし横丁の店舗におけるリスク評価と改善案の一例>

 magickiri™ Planningを通じて、各施設内のエアロゾル感染リスクを評価し、改善施策を立案しています。この取り組みにより、各施設で既に実施されている接触感染対策や飛沫感染対策に加えて、エアロゾル感染にも考慮した対策を実装することになり、より安全性の高い空間・環境を構築することに繋がっています。
 今回の取り組みでは、PxDTとして初の試みとして、magickiri™ Planningを導入し、改善施策の実装等の必要な条件を充足した施設に対して、認定証を発行する予定です。この認定証は、当該施設が感染を広げないための適切な対策を実装していることを示します。この認定証を施設の入り口等に掲載し、利用者に対してより高い安全対策を実施していることを示すことが可能です。

<ロゴマーク(各店舗には当該ロゴマークの入った認定証を発行予定)>

■「magickiri™ Planning」について
 新型コロナウイルスの感染ルートには、接触感染、飛沫感染、そしてエアロゾル感染が指摘されています。接触感染、飛沫感染の対策に加えて、世界保健機関(WHO)、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)等が公表している通り、エアロゾル感染は、感染ルートの主たる経路の一つとして、対策を講じることが重要です。
 magickiri™ Planningは、こうした社会的背景を踏まえ、2020年11月より提供を開始したエアロゾル感染に対する新たな解決策をご提案するサービスです。magickiri™ Planningでは、感染症対策の専門家と共同で独自の感染リスク度の判断基準を作成し、その基準を用いて人の呼気の流れのシミュレーション結果から感染リスク度を診断します。さらに、感染リスクを抑える改善策の提案を行うことにより、withコロナにふさわしい部屋の空間レイアウトをサポートします。具体的には、換気口や排気口、座席や間仕切りの配置や換気設備などの改善を実施することができます。
 〇magickiri™ Planning YouTube動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=kOmAHfx5hPA
 magickiri™ Planningでは、環境衛生を専門とする、北里大学医学部(千葉大学予防医学センター併任)の武藤剛先生と連携をして、過去のクラスター事例を基に感染症リスクの基準を策定し、それに基づく科学的見地からのリスク評価を実施しています。そのほか、最新の研究への技術協力を行ったうえで、研究成果をサービスに反映する等、科学的エビデンスに基づくサービス提供を行っています。

■ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 代表取締役 落合陽一様 コメント
 COVID-19下において感染者数・重症者数やワクチン接種率などが示す社会動向は重要ですが、それと同様に重要なのは、エビデンスに基づくテクノロジーを用いた対策だと我々は考えています。
 そのような中、消毒の実施・マスクの着用といった従来型の個々人の意識に依存した対策のみでは限界があると考え、計算機科学を用いたシミュレーションやIoTデバイスを用いた環境により、科学的・客観的に感染症リスクを可視化し、施設空間側に感染症対策を実装するという考え方が大切だと考えています。
 そのようなビジョンを実現していくため、PxDTのmagickiri™ Planningは、感染症対策の専門家と連携し、科学的エビデンスに基づいたリスク評価とリスク改善を実現するソーシャルディスタンスや密状態の回避に関する最適なレイアウトを気流解析などの計算機科学により提案するソリューションです。
 三井不動産と共同で、柏の葉スマートシティを舞台に、感染症に対して安全な街づくりに資する取り組みを弊社のmagickiri™ Planningを通じて推進し、今後のCOVID-19対策のモデルケースを提案できるよう社会実装に努めていきたいと考えています。

■ピクシーダストテクノロジーズ株式会社について
 今後、個々人での感染対策は継続して必要ではありますが、コロナ禍が長期化する中で個々人に依存した感染対策だけでなく、利用者に提供される空間・環境側に溶け込んだ感染対策(感染症安全なレイアウトの実装)はより重要なものとなります。
 PxDTは、引き続きmagickiri™ Planningを展開することで、宿泊施設・飲食店・商業施設といった空間の安全性を高め、感染症安全な環境・街作りに貢献していきます。
* 「ピクシーダストテクノロジーズ」、「magickiri」、及び関連するロゴは、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社の商標又は登録商標です。

 ■「三井不動産9BOX感染対策基準」について
 当社グループでは、これまでも施設ごとに新型コロナウイルス感染対策を徹底してまいりましたが、今後新たな変異株が流行した場合においても安心して当社グループの施設をご利用いただくために、医学的・工学的知見に基づくわかりやすい感染対策が必須と考え、グループ共通の「三井不動産9BOX感染対策基準」を策定しました。当社グループはオフィスビル、商業、ホテル、リゾート、ロジスティクス、住宅等、多様な施設を展開しており、当社グループだけでなく社会全体で共有しやすい項目として提示することで、社会共通の課題解決に貢献したいと考えています。
 当社は引き続き、安心・安全な街づくりを通して持続可能な社会の実現に取り組んでまいります。
※参考リリース:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1001_01/

 

■柏の葉スマートシティについて
https://www.kashiwanoha-smartcity.com/
 千葉県柏市のつくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」駅周辺エリアにおいて、三井不動産は、2005 年から「柏の葉スマートシティ」として、まちづくり事業を進めています。世界の課題を解決するまちづくりモデルを創出することを目指し、「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の3つのテーマのもと、公・民・学の連携による様々な取り組みが行われています。「新産業創造」においては、まち全体で多世代・多分野・多国籍の人々やさまざまなステージの企業がつながることによってイノベーションを起こし、新産業を創造する都市の実現を目指しています。

■三井不動産グループのSDGsへの貢献について
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/ )
 三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進しております。当社グループのESG経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。
*なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における4つの目標に貢献しています。

目標3 すべての人に健康と福祉を
目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう
目標11 住み続けられるまちづくりを
目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

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