横浜国立大学、講義棟の無線LANエリアカバー率を100%とし、全てを可視化 ~大学側から要請があった場合は、Aruba Centralのコンタクト・トレーシングを 利用した行動履歴調査も可能に~
現在、無線コントローラで一元管理される約300台のArubaアクセス・ポイント(以下AP)が、AirWaveによって可視化されています。また、学生、教職員、ゲストが同大学における世界水準の教育、研究活動を快適、安全かつ安心に行えるよう、WPA2エンタープライズ方式の利用者認証による高度なセキュリティや、高速トラブル検知とシューティング、大学側から要請があった場合は接触者追跡機能を利用するなど、実用的なネットワークとアナリティクス機能までを備えた高度な環境が整備されています。
これにより、大学の進めるBYODを前提としたノートPCの必携化や、Covid-19の影響で急増したオンライン・ハイブリッド授業に伴う無線接続エリア、品質、安全性に対する要求の高まりにも充分対応できるようになった一方、効率的な運用管理が実現しました。
<写真上:横浜国立大学全景、図下:キャンパスマップ>
Aruba ソリューション導入の背景とこれまでの経過
「実践性」「先進性」「開放性」「国際性」の理念を大学憲章として掲げ、人文系、社会系、理工系などの多様な専門性を有する教員がOne Campusに集い、知の統合型大学として、世界水準の研究大学を目指す横浜国立大学では、すでに学内向け無線LANサービスを2007年から開始しました。当初は講義棟、講義室、会議室など公共性が高く、利用者が不特定多数の場所に限定してサービスを提供し、追加設置を希望する部局の受益者負担によるスタンドアロン型APの調達を原則に運用していました。
けれども、年々高まる要望に合わせAP設置数が80台を超え、スタンドアロン型APの管理も煩雑になってきた2012年頃より、将来的な需要増にも対応できるよう、点在するAPを集中管理できるコントローラ型の新たな無線LAN環境の整備を実施しました。
複数のベンダーを比較検討し、1990年代から同大学のネットワーク環境の運用保守を行ってきた信頼できるベンダーからの推薦を受け、機能やサポート面を総合判断して導入されたのがArubaのコントローラです。
当初は、Aruba製品のマルチベンダサポートの特長を生かして、従来のスタンドアロン型のAPとの並行稼働を開始し、2014年には全てのAPをAruba製に切り替えて学内の無線LAN環境を統一しました。
現在の構成と効果
① 約300台のAPにより、講義棟の無線LANエリアカバー率100%の達成
2020年、新型コロナウイルス感染症の影響で授業がオンライン化するなか、学生が学内の講義棟でもオンデマンドで受講できる環境を整備するべく、各講義棟にAruba APを合計約100台追加設置して、講義棟の無線LANエリアカバー率100%を達成しました。
前述のビジョン実現に向け、情報戦略の策定から情報施策の企画立案とその実現を推進する情報戦略推進機構が定めた基本方針に沿って、情報基盤の構築・運用と情報サービスの提供を行う、同大学情報基盤センターの副センター長 の志村 俊也准教授は次のように述べています。
「大学として、BYODを前提にノートパソコンの必携化を2021年度入学の新入生から実施しています。現在設置しているPC教室の廃止も検討中であり、講義棟でPCを使って授業を行うことが当たり前の時代になってくることも踏まえ、一斉に無線LAN環境を整備したのです」
現在では、学生が安定した通信環境下で授業に集中できるよう、ロール型ファイアウォール機能を利用して端末間の通信を遮断するなど、UXや運用面での利便性も高まっています。
② Aruba AirWave とAruba Centralによるネットワーク利用状況の可視化と詳細把握
従来の、MRTGによるネットワーク利用状況の可視化から、Aruba AirWaveに更新したことで、コントローラにログインしなくても、利用状況の詳細を把握できるようなりました。またネットワークの利用状況だけでなく、APの運用状況、接続クライアント数の時系列情報、デバイスタイプ別のクライアントOSの状況等も最適な運用管理用に把握できます。
また、学生、教職員、ゲストの安全を守るために必要な危急時には、Aruba Centralが持つAruba Contact Tracing機能を利用して特定APに対する利用者の追跡が可能になっており、学内のしかるべき部署からの要請があった場合に備えて行動履歴などの情報が提供できるような環境も用意されています。
接触者追跡機能 https://www.arubanetworks.com/ja/solutions/contact-tracing/
<Aruba AirWave UI画面例 *横浜国立大学の画面ではありません>
③ 容易なアップデート、設置しやすい設計
2012年からArubaのAPが導入され、古くなったAPは計画的に更新されますが、ArubaのコントローラはそのOSをアップデートするだけで、常に最新のAPを管理できるため、こうした製品上位互換性も、長期間利用できるという投資保護の観点や運用面等から高く評価されています。
④ 高い信頼性、堅牢性
長期にわたり同大学の情報基盤を整備、運用してきた前出、志村 俊也 准教授は次のように述べています。
「さまざまな業務を担っている情報基盤センターにとって、機器が安定していることは非常に大きい。300台ほど運用しているAPの故障は10年間でわずか3台程度で、非常に堅牢な環境となっており、その耐久性にとても驚いています。堅牢性と運用のしやすさがあるからこそ、他の国立大学でもArubaが多く採用されていることが分かります」
同大学では、今後ますます急速に高まる通信データ容量や高速化あるいは巧妙化するサイバー脅威等にも充分対応できるよう、最先端の戦略やテクノロジーを順次導入しつつ、世界水準の教育、研究をネットワーク環境面からも支えていく計画です。
*本件に関する導入事例ホワイトペーパーは、以下よりご参照下さい。
https://www.arubanetworks.com/ja/resources/case-studies/yokohama-national-university/
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所在地:横浜市保土ケ谷区常盤台79番1号
URL:https://www.ynu.ac.jp/
概要:建学からの歴史の中で培われた、「実践性」「先進性」「開放性」「国際性」の理念を大学憲章として掲げ、人文系、社会系、理工系などの多様な専門性を有する教員がOne Campusに集い、知の統合型大学として、世界水準の研究大学を目指している。
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