日本製鉄グループ、無線IoTセンサ活用プラットフォーム「NS-IoT」を構築 製鉄所のセンサデータを一元管理し、統合ビッグデータによる異常検知・トレンド監視を実現

日鉄ソリューションズ株式会社





プレスリリース
2022年4月27日
日本製鉄株式会社
日鉄ソリューションズ株式会社
日鉄テックスエンジ株式会社

日本製鉄グループ、無線IoTセンサ活用プラットフォーム「NS-IoT」を構築
製鉄所のセンサデータを一元管理し、
統合ビッグデータによる異常検知・トレンド監視を実現


日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)は、日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森田 宏之、以下「NSSOL」)、日鉄テックスエンジ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:藤野 伸司、以下「テックスエンジ」)と共同でLPWA(省電力長距離無線通信)とクラウド技術を用いて、各製鉄所製造拠点データを一元管理する無線IoTセンサ活用プラットフォーム「NS-IoT」を構築し、東日本製鉄所君津地区、鹿島地区において、設備の早期異常検知を目的とした実運用を本年4月より開始しました。

日本製鉄は、中長期経営計画において、DX推進による意思決定の迅速化、課題解決力の抜本的強化を掲げており、その施策の一つとして、生産プロセスでのAI・IoT等のデジタル技術活用に向けた取り組みを進めています。各製鉄所製造拠点では、それぞれセンサデータを収集・保持しており、拠点ごとにデータを分析し、それぞれの知見によって特異点検出など生産管理に活用しています。無線IoTセンサ活用プラットフォーム「NS-IoT」を導入することで、各製鉄所製造拠点に導入したセンサから取得するデータの管理を一元化し、多拠点から収集した統合ビッグデータが設備の検知やトレンド監視へ活用可能となるため、データ分析の高度化につながりデータドリブンな生産プロセスの構築を実現します。また、拠点ごとの監視ではなく、多拠点共通のエンジニアによる監視が可能となるため、労働生産性の向上にもつながります。先行して導入した君津地区、鹿島地区内において、設備の早期異常検知を目的に実証した中で、現場作業での点検負荷を5%低減できるなどの効果も確認できており、今後は全製鉄所製造拠点やグループ会社への適用拡大、さらにはパッケージとして他の製造業等への販売・展開も視野に入れています。

この取り組みにより、ノウハウ等の暗黙知を含む当社技術の形式知化・標準化の拡大、自動化や予兆検知等を活用した労働生産性の向上、および生産技術の高度化に
よる生産安定化と品質の更なる向上を実現します。また、国内に限らず海外拠点においても国内と同一レベルの操業・品質を確保する、遠隔操業マネジメントの基盤を構築します。

日本製鉄は、これまで一貫した生産計画・管理を行うための統合データ基盤の構築や、製鉄設備の高度な保守プロセスエンジニアリング等グループ総合力を結集し、高品質製品のつくり込みと安定操業の実現に取り組んできました。本プラットフォーム構築においても、センサの値を元にした異常判定、異常時のメッセージ通知といった基本機能に加え、センサ情報のトレンド表示などユーザーインタフェースを重視したシステムをNSSOLと共同で構築しました。また、テックスエンジとは、マルチベンダーが販売する各種無線センサのデータ収集ミドルウェアを製作し、フォーマットが異なるデータを共通フォーマットに変換することで、単一の受信装置で収集・状態監視を可能とする仕組みを開発しました。

日本製鉄グループは、常に世界最高の技術とモノづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致した活動(「産業と技術革新の基盤をつくろう」)を通じて、これからも社会の発展に貢献していきます。
 
図1.NS-IoT概念図
 
図2. 日鉄DX推進におけるデータ利活用プラットフォーム

【報道関係お問い合わせ先】
日鉄ソリューションズ株式会社
管理本部 サステナビリティ部 広報・IR室
E-mail:press@jp.nssol.nipponsteel.com

・NS Solutions、NSSOL、NS(ロゴ)は、日鉄ソリューションズ株式会社の登録商標です。
・本文中の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です

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