動く壁×データ 全国の学生・生徒がデジタルアートに挑戦 壁フェスKinetic Wall Festival 2022 最優秀賞決定

工学院大学

工学院大学(学長:伊藤慎一郎/所在地:東京都新宿区、八王子市)新宿アトリウムで、12月11日(日)にインテル株式会社のクリエイターサポートプロジェクト「インテル(R) Blue Carpet Project」協力のもと、「壁フェス Kinetic Wall Festival 2022」の最終公開審査が開催されました。一次予選を通過した12チームが自信作を披露し、最優秀賞・21世紀工手(こうしゅ)賞・審査員特別賞が決定しました。  壁フェスは、常設では日本初となる動く壁「キネティックウォール」を使って、デジタルアートに挑戦するコンペティション形式の中高大社接続型イベントです。「connected_world 動く壁をデータとつなぎ、あらたな世界を描こう」をテーマに、全国の中高校生・大学生からアイディアを募りました。参加チームは約3ヵ月かけて、外部データやリアルタイムデータと壁の動きを組み合わせた新しい空間演出にチャレンジしました。 審査員総評  多摩美術大学 情報デザイン学科特任教授 寺井 弘典氏  このたびの壁フェスでは、キネティックウォール(動く壁)の特徴を生かした、世界とコネクトする空間が、工学院大学新宿アトリウムに拡がりました。最終選考に残った作品はどれも体験したくなるものばかりでした。  大学、高校、分野、年齢の枠を超え、斬新なアイディアを持った参加者同士の交流も生まれました。これからも学生たちがこのようなアートコンペに積極的に参画し、壁が動き、心が動き、心にクリエイションの炎が着火されてオープンなコラボレーションが続くことを願ってやみません。 ■最優秀賞 ・「アートと技術の海」 制作:田上 慶治さん(工学院大学 大学院情報学専攻 修士1年)  アイディアの発端は、研究室で取り組んでいたアーティスト 尾潟 糧天(おがた りょうてん)氏との共同研究。尾潟氏が描く海の絵画を、AIの機械学習により動画として拡張する研究に取り組んできました。壁フェスでは、絵画から生成した海の映像と動く壁の組み合わせにより、3次元で波の起伏を表現。拍手や会話などの新宿アトリウム内の環境音と海の映像を連動させて、リアルタイムに波の表情、動く壁の凹凸の高さが変化するインタラクティブアートを展開しました。波の音が会場を包み込み、アトリウム全体に海が広がりました。  田上さんは「人工物にあふれた新宿に、情報技術とアートの力で海を作り出すことを目指した。映像・音から波のゆらぎを感じ、リラックスしてほしい」と作品への想いを語りました。審査員の多摩美術大学 寺井弘典氏からは「キネティックウォールやアトリウムの設備をバランスよく使いこなし、アートとテクノロジーをブリッジする作品を創り上げていた」と賛辞が贈られました。 ■21世紀工手賞 ・「ユークリッド分裂時計」 制作:守 真結子さん(鎌倉女学院高等学校2年)  キネティックウォールのキューブの動きを大胆に使ったジェネラティブアートを制作。タイトルの由来にもなったユークリッド互除法のアルゴリズムを使い、LEDで彩られた壁面が次々に分割され形を変えていく様子に、会場中が惹きつけられました。新宿の一日の移り変わりをイメージして、時間帯によって色彩に変化をつけました。  パソコン部の部長を務める守さんは「文化祭などで作品制作に取り組んできたが、プログラミング言語Pythonを使っての作図は初めて。本で学んだジェネラティブアートと動く壁を自分なりに考えて掛け合わせた。テクノロジーとアートの融合を感じてもらえたらうれしい」と、制作過程で感じたことを発表しました。 ・「In Nature ~新宿から大自然へ~」 制作:苗村 香菜子さん(工学院大学 情報学部コンピュータ科学科 3年)  壁フェスのテーマ「connected_world」から着想を得て、新宿にあるアトリウム空間を大自然へとつなげる作品を提案。アトリウムに海、空、大地が代わる代わる現れました。海の映像にはベルーガが登場し、アトリウムから声をかけるとバブルリングで挨拶をしてくれます。大地の映像では、壁面から飛び出した大迫力のキリンが出現。アトリウムにいる人の方へと首を動かし、目が合った人々はキリンと対話をしている気分です。海の音や鳥の声が立体音響で会場中に響き、大自然の中にいる感覚を味わえます。  審査員の株式会社インターブランドジャパン 松尾任人氏からは「空間的な位置関係、インタラクティブに映像が変化する仕掛けなど細部まで作り込みが秀逸」と称賛の言葉が贈られました。 ■審査員特別賞 ・「花暦emotions」 制作:柳下 愛菜さん(東京経済大学 経営学部 4年) ・「Kinetic Climbing Wall」 制作:後藤 紡さん ほか2名(東京都立多摩科学技術高等学校2年) ・「INSIDE」 制作:鈴木 快さん ほか2名(多摩美術大学 美術学部 1年) <「壁フェス Kinetic Wall Festival 2022」開催の背景>  工学院大学は最新のデジタル教育を推進しており、文部科学省が定める「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル/応用基礎レベル)」の認定を受けています。この教育リソースと最新設備を取り入れたアトリウムの環境を活かし、全国の中高校生・大学生を対象に、さまざまなデータを活用した作品を実装する機会を作りました。3ヵ月の制作過程の中で、参加者はモノづくり・コトづくりの楽しさを学びました。 <最優秀賞 田上 慶治さん(工学院大学 大学院情報学専攻 修士1年)コメント>  このたびは、このような栄誉ある賞をいただき誠にありがとうございます。  私の作品は、キネティックウォールとプロジェクションマッピングの一体感を重視し、海を最大限に表現することを意識しました。特に、海の絵画から機械学習し、白波を生成するAIの調整に時間をかけました。リアルタイムに、かつ画家が描くような波を生成しなければならず、再現度の点ではまだ課題があるものの、こうしてお見せできたことは大変喜ばしく思います。  また、イベントを通し参加者全員の活力に強く感銘を受けました。私もその熱さを心に留めながら今後も邁進したいと思います。 <「壁フェス Kinetic Wall Festival 2022」 外部審査員> ・株式会社インターブランドジャパン エグゼクティブフェロー 松尾 任人氏  世界最大のブランディング専門コンサルティングファーム、インターブランド日本法人にて、クリエイティブ責任者を務める。広告、インテリア、建築分野など、数多くのプロジェクトで活躍してきた。 ・多摩美術大学 情報デザイン学科特任教授 寺井 弘典氏  CM・ミュージックビデオをはじめ、新しい映像体験コンテンツや常設展示のディレクションに携わる。カンヌ国際広告祭ゴールド受賞の実績を持つ。 ・株式会社進研アド 統括ディレクター 上野 和幸氏  ベネッセグループの株式会社進研アドで統括ディレクターを務める。工学院大学ほか、数多くの大学ブランディングやクリエイティブ制作で活躍。 ・インテル株式会社 第二技術本部 部長 安生 健一朗氏  今春よりスタートしたインテル株式会社のクリエイターサポートプロジェクト「インテル(R) Blue Carpet Project」の統括責任者を務める。壁フェスは本プロジェクトの協力のもと開催。 ■工学院大学 新宿アトリウム  工学院大学 新宿キャンパス1階に2020年リニューアルした新宿アトリウム。  高さ12.8m、幅16mの巨大4Kスクリーンに可動キューブがうごめくキネティックウォール(常設 国内初※)を備えた、多目的学園ホール。映像・音響・照明を組み合わせた多彩な演出表現が可能で、教育、式典、学術利用のほか、音楽、アート活動まで幅広く利用されています。 ※ 常設設備として国内初 2022年12月現在 ・設計:西森 陸雄(西森事務所代表、工学院大学 建築学部教授) ●「壁フェス Kinetic Wall Festival 2022」 開催概要  https://www.kogakuin.ac.jp/atrium/news/2022060901.html ●当日の様子(YouTubeライブ配信映像)  https://youtu.be/mpwVf4jXQho ▼本件に関する問い合わせ先 学校法人 工学院大学 総合企画部広報課 樋口・廣田 住所:東京都新宿区西新宿1-24-2 TEL:03-3340-1498 メール:gakuen_koho@sc.kogakuin.ac.jp 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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