6月4日~10日は「歯と口の健康週間」予防歯科やマスク着用後の口腔ケアに関するお悩みに、オンライン歯科診療の活用を
~歯科医院でのオンライン診療利用は若年層が中心、活用したことがある半数が20代~
マスクの着用が個人の判断となり、口腔ケアが気になる人も増えているのではないでしょうか。6月4日~10日は、厚生労働省・文部科学省・日本歯科医師会・日本学校歯科医会が実施する「歯と口の健康週間」です。この機会に、忙しくて歯科健診に行く時間がなかなか取れない方や、口腔ケアに関する悩みがある方に、オンライン診療を活用してみることをおすすめします。本レターでは、虫歯に関する意外な事実や、予防歯科、歯科のオンライン診療についてご紹介します。
「歯医者には歯が痛くなったら行く」そう考えている人も多いと思いますが、世界的に歯科の治療は、治療から予防へとシフトしています。歯科治療の考え方として「Drill, Fill ,Bill」と言われるものがありますが、これは、Drill(削って)、FIll(詰めて)、Bill(請求する)という、虫歯を見つけては削り、詰め物をするという治療を意味しています。
虫歯を治療したことがある人は、親知らずを除いて奥から2番目の奥歯を治療していないか確認してみてください。この歯は、小学校に入るくらいの年齢に生えだす永久歯で「6歳臼歯」とも呼ばれています。ここの虫歯が多いのには、家庭でのケアとかつての歯科治療が関係しているようです。
子供が歯磨きした後、最後に親が行う「仕上げ磨き」。この仕上げ磨きは、小学校低学年くらいまで実施している家庭が多いのではないでしょうか。しかし、小学校低学年の子供が歯磨きを行う際、生えかけの奥歯までなかなか綺麗に磨くことはできずに、その結果として、この歯に虫歯ができやすくなってしまうようです。現在では、仕上げ磨きは9歳くらいまで行うことが推奨されています。
一方、若者の虫歯は近年では半減しており、厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、15〜19歳で虫歯のある人の割合は1999年には88.9%だったのに対し、2016年には47.1%※1となっています。
なぜこんなにも虫歯の若者が減ったのか、その要因は「8020運動」です。「8020(ハチマルニイマル)運動」とは、当時の厚生省と歯科医師会が1989年から推進を始めた「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。
歯が抜けてしまう、または抜かなければいけなくなる原因の多くが歯周病と虫歯にあると言われていますが、これらはしっかりと歯のメンテナンスを行うことで予防できることが知られています。予防歯科の実践などを推進したこの運動は着実に成果をあげ、75歳〜79歳の人で20本以上自分の歯が残っている人の割合は、1993年の10%から、2016年には56.1%※1と大幅に上昇しました。フッ素入りの歯磨き粉の普及などさまざまな要因がありますが、「8020運動」によって「虫歯や歯周病はきちんとケアすれば予防できる病気」ということが広く知られるようになったことも大きな要因だと考えられます。歯がしっかりと残っている人のほうが、健康寿命が長い・認知症になりにくいなど、全身の健康状態に関係するという調査結果なども数多く出ており、高齢化社会に向けても、予防歯科の重要性は高いと言えるでしょう。
※1 出典元:厚生労働省 歯科疾患実態調査
■日本での定期メンテナンスの現状
予防歯科の普及に努めてきた日本ですが、欧米諸国と比較してみるとどうでしょうか。例えば、口腔内に残っている歯を日本とスウェーデンの人とで年代別に比べると、年齢が上がれば上がるほどスウェーデンの方が多く、その差が開いていきます。
残存歯平均の推移
この差を生み出している理由の一つが、歯科で行う「定期メンテナンス」という習慣です。
歯を失う理由で最も多いのは、虫歯ではなく歯周病です。歯周病予防は、もちろん日々の歯ブラシやフロスといったセルフメンテナンスが重要ですが、それだけで防ぐのは難しいと言われています。歯周病は歯の表面や歯茎との間に細菌がたまり引き起こされる感染症で、この歯の表面や歯茎との間にいる細菌をしっかり取り除くことは、家庭でのケアだけでは困難です。
そこで必要になるのが定期メンテナンスですが、スウェーデンでは、23歳までは歯科診療が国の補助で無料になるなど、国民全体に歯科メンテナンスという習慣が深く浸透しているのが特徴です。
■オンライン診療で「歯科」を活用する
マスクを外す機会も増えたことで、「口腔ケアを見直してみよう」「定期メンテナンスをはじめてみよう」と考えている方は、オンラインを活用した相談や診察もおすすめです。
メドレーが行ったオンライン診療についての独自調査※2では、歯科医院で診療を受けたことがある人のうち、6.2%の人がオンライン診療を活用して診療を受けたことがあり、そのうち50%と半数を20代が占めています。オンライン診療を利用している人全体では、そのメリットについて半数以上の人が「移動にかかる時間や診療・会計の待ち時間をほかのことに使える」(56.5%)と回答しており、そのほかには「定期的に医師に健康相談ができる」(27.5%)という回答もあがっています。本調査では、若い層を中心に忙しい毎日の中でライフスタイルに合わせてオンライン診療を日常に取り入れている様子が伺えました。「病院に行く時間が取れないから」という理由で口腔内のメンテナンスを後回しにしてしまっている人は、オンライン診療を組み合わせることで定期的なメンテナンスを継続しやすくなるかもしれません。
実際にオンライン診療を導入している歯科医院では、ホワイトニングや矯正治療の相談、オンライントレーニング、口腔内トラブル、治療の費用やステップの相談など、さまざまなケースで活用されおり、舌痛症の治療でオンライン診療を取り入れている歯科医院では、県外からオンラインでの受診をしているケースもあります。
※2 出典元:https://www.medley.jp/release/20230324.html / 調査対象:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、愛知県在住の20〜60代の男女 / 調査方法: インターネット調査 / 調査機関:メドレー / 調査日:2023年2月16日~17日 / 有効回答数:400件
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活用事例:オンライン診療の導入によって、患者のニーズに合わせた矯正歯科を実現
ある矯正歯科では、オンライン診療を導入し、患者それぞれのライフスタイルに合わせた診療をおこなっています。
この矯正歯科では、患者数が増えるにしたがって予約が取りにくくなったという課題の解決や、長い矯正治療の最中で患者のライフスタイルに変化があってもケアし続けられる体制を構築するために、オンライン診療を導入しました。その結果、対面診療の場合必要なユニットが空くことで患者の予約が取りやすくなったり、受付や会計の手間と時間が削減されたりと、患者と医院、それぞれにとってプラスの効果がでました。
また、歯科矯正では、治療にかかる期間が長いため、転勤や家庭の事情などで予定していなかった引っ越しによって治療の途中で担当医が変わることに不安を覚える方もいます。オンライン診療を取り入れることで、遠方からの通院の負担が減り、なかには、地方だけでなく海外から定期的な診察や経過観察などをしている患者さんもいるそうです。
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■歯科も受診できるオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」
メドレーでは、インターネットを通じて、自宅や職場から医師との診察、薬剤師との服薬指導を受けることができるオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS(クリニクス)」や、歯科DXを促進させる歯科向けのクラウド業務支援システムDentis(デンティス)を展開しています。
「CLINICS」では、様々な診療科でオンライン診療を受診することができ、「歯科」のオンライン診療を受けることも可能です。ほかにも、お薬手帳の管理やオンラインでの服薬指導も受けられるなどの充実した機能を備え、忙しい現代人の健康管理をサポートします。
https://clinics-app.com/
<株式会社メドレーについて>
メドレーは、エンジニアと医師・医療従事者を含む開発チームを有し、「医療ヘルスケアの未来をつくる」というミッションのもと、インターネットサービスを提供しています。現在、より良い医療・介護の実現に向けて、以下のサービスを展開しています。
患者向け「オンライン診療・服薬指導アプリCLINICS」 https://clinics-app.com
診療所・病院向け「クラウド診療支援システムCLINICS」 https://clinics-cloud.com
かかりつけ薬局支援システム「Pharms」 https://pharms-cloud.com
クラウド歯科業務支援システム「Dentis」 https://dentis-cloud.com
医師たちがつくるオンライン医療事典「MEDLEY」 https://medley.life
医療介護の求人サイト「ジョブメドレー」 https://job-medley.com
オンライン動画研修サービス「ジョブメドレーアカデミー」https://jm-academy.jp
納得できる老人ホーム探し「介護のほんね」 https://www.kaigonohonne.com
退院調整業務支援サービス「れんけーさん」 https://renkei-san.com