日本製鉄 日建設計が開発した脱炭素型外装システムに高耐食めっき鋼板ZAM が採用
~日射による熱負荷を約65%低減し、空調利用等に伴う温暖化ガス排出量の削減に貢献~
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)の高耐食めっき鋼板ZAM®が、株式会社日建設計(以下、日建設計)と瀬尾製作所株式会社(以下、瀬尾製作所)が共同で開発した脱炭素型外装システム「Envilope01」に採用され、その第一号物件として神保町SFⅠビル(東京都千代田区 施主:小学館不動産株式会社)に適用されました。「Envi-lope01」は、中小ビルを想定し、簡易な鋼板製パーツをすだれ状に編んだ外皮(外壁の外側)として設置するもので、建物に差す日射の屋内への熱負荷を約65%低減しています。また、周辺の建物形状から太陽の動きとともに建物に当たる日差しがどのように変化するのかを解析し、2種類ある鋼板製パーツ(底の形状が異なるリング状のプレス金物)を組み合わせることで、約20%の日射を空に向けて再帰反射させています。更に、開口率は約70%あり、室内からの視界を阻害するものではありません。結果として、空調利用等に伴う温暖化ガス排出量の削減を図ることができ、建物(ビル)の運用時でのCO2 排出(SCOPE1,2)を低減することができる仕様です。
日本製鉄のZAM は、高耐食性能を有し長期間の使用に耐えること、また素材製造時のCO2 排出量が他素材(アルミ等)に比べて低いことから、Envi-lope01 に採用されました。
また、鋼板製パーツの製造では、瀬尾製作所が有する仏具製造で実績のあるプレス技術をベースに日本製鉄の鋼板の深絞り加工技術の知見を融合することにより、設計者の意図した意匠を実現しました。
日本製鉄は、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致した活動(「産業と技術革新の基盤をつくろう」)を通じて、これからも社会の発展に貢献していきます。
【物件概要】
物件名:神保町SFⅠビル
所在地:東京都千代田区神田神保町1-41
設 計:日建設計
加 工:瀬尾製作所
素 材:日本製鉄 高耐食めっき鋼板ZAM t=0.8 ㎜ めっき付着量K27
使用量:約8トン
竣 工:2023 年3 月
<神保町SFⅠビル/提供:日建設計>
<サーモグラフィ画像/提供:日建設計>
外皮をまとう東側Sp3 が、10℃ほど表面温度が低いことを示している。
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