国立アートリサーチセンター ジャクソン・ポロック 作品 の 事例 を中心 とした近現代絵画の保存修復に 関する講演会を開催
2023年 10 月 28 日(土) 14:00~15:45 東京国立近代美術館 講堂
近現代のアーティストは主に工業的に生産された画材を用いて作品を制作しており、それらの画材は伝統的な画材と比べて今後の劣化が未知であり、修復方法も確立されていないことから、20 世紀以降の近現代絵画の保存対策は大きな課題となっています。
当センターでは、国立美術館コレクションの持続可能な活用、ならびに全国の美術館の作品の保存修復・継承を適切に行っていくことを目指して、このたび、世界で活躍するアメリカ人保存修復専門家のクリス・スタヴロウディス氏を講演者として招き、近現代絵画の保存修復に関する講演会を開催します。
スタヴロウディス氏は、作品のクリーニングに使用する溶媒の配合をコンピューターでプログラム化したモジュラー・クリーニング・プログラム(Modular Cleaning Program)の開発者でもあり、2018 年には、 ロサンゼルス現代美術館所蔵のジャクソン・ポロック《 ナンバー1》(1949年)のクリーニングにこのプログラムを適用し、作品の修復を行いました。
【講演会概要】
■タイトル:近現代美術の保存修復―ジャクソン・ポロックの事例から―
■開催日時:2023年10月28日(土)14:00~15:45
■会 場:東京国立近代美術館 講堂(同時配信・アーカイブ配信無し)
■定 員:120名
■申 込: 申込フォーム( https://forms.office.com/r/DK5j4KP5ik より、お申込みください。)
※先着順
■参 加 費 :無料
【講師プロフィール】
クリス・スタヴロウディス(Chris Stavroudis)
14:05 趣旨説明《作品活用促進グループ主任研究員 鳥海秀実》
14:10~15:30 スタヴロウディス氏の講演 (※英語から日本語への逐次通訳あり)
15:30~15:45 質疑応答
15:45 閉会挨拶《作品活用促進グループリーダー 大谷省吾》
今後も、「アートをつなげる、深める、拡げる」をキーワードに、国内外の美術館、研究機関をはじめ社会のさまざまな人々をつなぐ拠点として、専門領域の調査研究(リサーチ)に留まらず、情報収集と国内外への発信、コレクションの活用促進、人的ネットワークの構築、ラーニングの拡充、アーティストの支援などに取り組み、日本の美術館活動全体の充実を目指します。
撮影:山口伊生人