アース製薬とバイセル、リユース品の生活臭やタバコ臭などをにおいの元から消臭する業界初の取り組みを開始 確かな消臭・除菌力を持つ酸化制御技術「MA-T(R)」を活用
アクリルケース内にMA-T(R)を充満させ、商品に約10〜30分間噴霧することで消臭を行います
■背景
当社は2020年11月に日本MA-T工業会を設立し、MA-T(R)の応用による社会実装を進めエネルギーや医療分野まで地球規模の課題解決を目指し挑戦し続けています。
MA-T(R)はアルコールや塩素系の除菌剤とは異なりますが、第三者機関の実証により消臭・除菌効果が確認されており、日本のほぼすべての航空機や、多くのホテル・病院・介護施設・保育園等で活用の実績がある技術です。
総合リユースサービスを展開する「バイセル」では、年間360万点以上の商品をお買い取りしています。リユース品のなかには生活臭やタバコ臭、長い間収納されていたことによるカビ臭や劣化臭などが残るものもあります。販売時には担当者による商品確認を経て、匂いがきついものについては一般のお客様への販売を行わず、販路は事業者向けに限っていました。また汚れやカビなど目に見えるものの除去とは異なり、匂いに対する対策は確立できていない状況でした。
今回リユース品を対象にアース製薬による消臭試験を実施しました。また、バイセルの船橋ロジスティクス内で、消臭試験を実施したところ、特に革やナイロンを素材とするバッグに対して、MA-T(R)を噴霧する方法で高い消臭効果と商品の劣化や変質などの影響が無いことが確認されたことから、本格的にMA-T(R)の導入を決定いたしました。
■リユース品へのMA-T(R)活用のポイント
- MA-T(R)には生活臭、タバコ臭のにおいなど、様々なにおいの元に対する消臭性能が認められています。においの元となる分子を分解することから、消臭効果はお客様への販売後も長く継続します。リユース品に付着する劣化臭や樟脳などのにおいにも効果が期待できます。
- 高い除菌効果も認められており、リユース品への衛生面に不安の残る方にとっても、安心してお使いいただけます。
■今後の展望
バイセルではMA-T(R)の消臭効果により商品評価を向上させ、自宅に眠っていた『隠れ資産』をより多く社会へ再流通させることを目指します。また日本MA-T工業会に2023年11月より加盟し、対象商品の拡大やより効率的な消臭方法の確立など、リユース品に対するMA-T(R)のさらなる活用方法を追求します。
■MA-T(R)とは
MA-T(R)はMatching Transformation System(R)の略で、革新的な酸化制御技術です。亜塩素酸イオンから必要な時に、必要な量の活性種(水性ラジカル)を生成させることで、流行性ウイルスをはじめとするウイルスの不活化、種々の菌(細菌)の除菌を可能にするものです。感染制御分野だけでなく、医療・新薬開発分野、農業・林業分野、エネルギー分野など、幅広く応用が期待されている技術です。