2024年度グッドデザイン賞 受賞結果を発表

公益財団法人日本デザイン振興会

1,579件が受賞、グッドデザイン大賞候補の金賞20件など特別賞も決定

公益財団法人日本デザイン振興会(東京都港区、会⻑:内藤廣) は、主催事業である「2024年度グッドデザイン賞」の受賞結果を発表しました。
本年度のテーマである「勇気と有機のあるデザイン」をもとに、国内外のデザイン関連分野の第一人者で編成する審査委員会が厳正な審査を実施し、5,773件の審査対象の中から、1,579件の受賞が決定しました。特に優れたデザインとして評価された「グッドデザイン・ベスト100」から、大賞候補となる金賞20件を含む特別賞32件が選出されました。
本年度のグッドデザイン大賞は、金賞20件を対象に、審査委員・受賞者による大賞選出投票をオンラインで実施します。また一般投票による「みんなの選んだグッドデザイン」*を新設し、大賞と合わせて11月5日(火)に開催予定の受賞祝賀会にて発表します。
そのほか、長年にわたって人々から支持され続けている商品などに贈られる「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」には、12件が選ばれました。

◆2024年度グッドデザイン賞受賞結果
 受賞件数:1,579件 受賞企業数:1,142社 審査対象数:5,773件
◆ 2024年度ロングライフデザイン賞受賞結果
 受賞件数: 12件  受賞企業数: 12社  審査対象数:  95件
 
<賞の種類>  
グッドデザイン賞は「グッドデザイン賞」と、特別賞の「グッドデザイン大賞」「グッドデザイン金賞」「グッドフォーカス賞」で構成されます。グッドデザイン賞受賞対象のうち、特に優れた100件が「グッドデザイン・ベスト100」となり、この100件から特別賞の各賞が選出されました。金賞20件の中から最高賞である「グッドデザイン大賞」を決定します。
 

*上記賞とは別に、金賞20件を対象にして、11月1日(金)〜11月4日(月)のグッドデザイン賞受賞展来場者による一般投票と、11月5日(火)の受賞祝賀会での審査委員を含む来場者投票によって1点を決定するイベントです。

2024年度グッドデザイン賞金賞(経済産業大臣賞/全20件)
本年度全受賞デザインの中で、総合的に特に優れた大賞候補のデザイン
※11月5日にこの中からグッドデザイン大賞1件が決定 
 
2024年度グッドフォーカス賞(全12件)
【新ビジネスデザイン】(経済産業省 商務・サービス審議官賞/3件)
新たなビジネスモデルや新産業の創出、イノベーションの促進に寄与する優れたデザイン

【技術・伝承デザイン】(中小企業庁長官賞/3件)
国内中小企業の高度な技術や技能によって実現された、特に優れたデザインの製品






【地域社会デザイン】(日本商工会議所会頭賞/3件)
地域社会の持続的発展や経済の活性化に特に寄与するデザイン






【防災・復興デザイン】(日本デザイン振興会会長賞/3件)
自然災害への防備または自然災害による被害からの復興に寄与するデザイン

【審査委員長・副委員長コメント】
齋藤 精一 審査委員長
審査や議論を通じて特に感じたのは、一人の熱意が勇気を創り出し、それが組織やチーム内での大きな勇気となって、有機的な思考と創作によって作り上げられたデザインを数多く評価できたことです。デザインとは何なのか?という疑問を、私自身ずっと考え続けています。「美しいものを創り出すこと」「社会課題を解決すること」「社会を、地域を、生活をより良くする活動」「産業や製品を更に発展させる原動力」など様々な解釈があります。どれも正解なのですが、もしかしたら「今をより良くする」ために勇気と有機を持って変化し、考え続け、議論し続けることが今のあるべきデザインなのかもしれないと今年の受賞作を俯瞰して思いました。
 倉本 仁 審査副委員長
本年度も多様な分野からたくさんのご応募をいただき、機知に富んだ未来への提案と多くの豊かなデザインに出会うことができました。デザインの領域がますます多様化し、大小様々な社会課題に対し重要な役割を果たしている現状が受賞結果をみると明らかです。持続可能なものづくりの有り様は過去の提案フェーズを経て、社会実装を見据えたデザインの基本原則になりつつあります。資源利用の無駄を減らし、長く使えるロングライフな製品やサービス、環境に配慮した素材や製造工程を取り入れたデザインが当たり前になり、先端産業の技術革新とデザインが美しく融合している製品提案も多くみられました。
永山 祐子 審査副委員長
「デザインの力の向かう先」が多様な広がりを見せていることを改めて感じました。数年前から言われていた「モノ」「コト」議論。今やその境目はほぼなくなり、評価された作品はその両方が備わったものでした。小さなローカルイシューから始まりながらも、最後は行政を動かす大きなムーブメントに変化するようなことが起こっています。“デザイン“はコミュニケーションツールであり、デザインを通してどこまでそれが伝達していくのか、そんなことを考えさせられる年でした。

【ロングライフデザイン賞】(12件)
長年にわたり機能や価値が広く認められ、将来においてもそれらを発揮し続けることが望まれるデザイン















グッドデザイン賞とは
1957年に創設された「グッドデザイン商品選定制度」を継承する、総合的なデザインアワードです。複雑化する社会において、課題の解決や新たなテーマの発見にデザインが必要とされ、デザインへの期待が高まっています。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごと(製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど)をデザインと捉え、その質を評価・顕彰しています。
デザインの優劣を競う制度ではなく、審査を通じて新たな「発見」をし、Gマークとともに社会と「共有」することで、次なる「創造」へ繋げていく仕組みです。
 
◀︎一次審査
エントリーシートの情報を全て読み込み、ユニットに分かれてディスカッションします。

 
 

 
◀︎二次審査
会場の幕張メッセには全ての作品やパネルを展示。審査委員(総勢101名)が、ひとつずつ手に取り、丸3日間かけて厳正な審査を行います。
会場が広いため、ときには自転車を使って移動します。




 

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