【東京農業大学】「食と農」の博物館で企画展「南極飯!」開催中

学校法人東京農業大学

極限環境で科学を支える「食」の変遷とその大切さを伝えたい!

東京農業大学「食と農」の博物館で2024年10月18日(金)から2025年3月29日(土)の期間、企画展「南極飯!」を開催しています。

■企画展「南極飯!」(東京農業大学「食と農」の博物館)
南極は地球上で、最も厳しい環境(極限環境)にある場所のひとつとされ、そこに滞在する人にとって「食」は命にかかわる重要事項です。

極寒の南極で様々な観測を行うには、「健康維持」が最も大きな課題の一つで、同行するシェフが作るあたたかい食事がそれを支えています。

昨今、食品加工の技術革新により南極に持ち込める食材も進化し、様々な食事を楽しめるようになりました。農業技術の革新は南極基地内での栽培農業を実現しています。本展示では極限環境での「食」とその変遷を通して、「健康」を支える「農」にスポットをあて「食べることの大切さ」を伝えます。
【開催期間】2024年10月18日(金) - 2025年3月29日(土) ※10月18日(金)は13:00から一般公開
【展示場所】「食と農」の博物館1F展示室
【主  催】東京農業大学「食と農」の博物館、東京農業大学 学術情報課程
【特別協力】宮内庁 宮内公文書館、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所、公益財団法人 山階鳥類研究所
【協  力】アサヒビール株式会社・ニッカウヰスキー株式会社、株式会社いわさき、株式会社 エターナルホスピタリティグループ・株式会社 鳥貴族、㈱ロッテ、キッコーマン株式会社、くじら専門店らじっく 板花 貴豊、敷島製パン株式会社、スタジオフック、西荻窪 じんから 竪谷 博、フジパングループ本社株式会社・ベーカリーシステム研究所、森永乳業株式会社、養命酒製造株式会社(五十音順)

会期初日の10月18日(金)には関係者を招待し、オープニングセレモニーを挙行。

木村 李花子 館長は冒頭の挨拶で「南極飯という響きから我々の生活と遠く離れた場所での異なる食事というイメージを抱くかもしれないが、実は日常のままの“慣れ親しんだ食事”であったという驚きを感じて欲しい」と述べると、東京農業大学 江口 文陽 学長は「保存方法・調理・食材など新たな技術の開発によって継承されているのが南極地域観測隊による調査であり、その食の変遷を学んでほしい。生命に不可欠な食について、東京農業大学から発信できる誇りや喜びがそこにあり、ぜひ多くの方に来館してほしい」と想いを語りました。
 

木村 李花子 館長
(東京農業大学「食と農」の博物館)

江口 文陽 学長
(東京農業大学)

また、熊谷 宏靖 室長(大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所 広報室)は「自身もかつて南極観測に参加しており、今回の展示やセレモニーにより、南極で共に仕事をした関係者と再会して同窓会のような喜びも感じている」と祝辞の中で述べると、同じく元南極地域観測隊員の展示企画者、田留 健介 准教授(学術情報課程)は「南極の地での調査ではお腹が空けば体力が減る。食事が大切だという当たり前のことを痛感する。企画展では大人だけでなく子どもたちにも親しみを持っていただけるような展示構成を意識している。当博物館で見つけたものが、子どもたちの将来に繋がってくれたら嬉しい」と、挨拶の中で語りました。
 
熊谷 宏靖 室長
(大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所 広報室)
田留 健介 准教授
(東京農業大学 学術情報課程)
左から田留准教授、小川 博 所長(公益財団法人 山階鳥類研究所)、熊谷室長、江口学長、木村館長

オープニングセレモニーのテープカットの後は元南極地域観測隊員・田留 健介 准教授による解説付きの内覧会と、元南極地域観測調理隊員の竪谷 博さん(西荻窪じんから)による「南極海の魚を使った料理」、「昭和基地カレー」の“南極飯”試食会を実施。

当日は多くの報道関係者も取材に訪れ、その注目度の高さが伺えました。

 
展示内覧会
竪谷 博さん(西荻窪じんから)
学生たちも試食

展示スペースには、協力団体により提供された食品の展示や数々の南極飯食品サンプルを展示。

株式会社ロッテにより再現された1956年、第1次南極地域観測隊に贈呈したとされる栄養素配合ガムの展示や、株式会社鳥貴族の協力により再現した第1次南極地域観測隊が食したとされるオオトウゾクカモメの巨大焼き鳥等の展示・フォトスポットも充実しています。

企画展「南極飯!」開催期間中に、ぜひ東京農業大学「食と農」の博物館まで足を運んでみてください。
 

■田留 健介 准教授(学術情報課程)
東京農業大学 学術情報課程の「博物館情報学研究室」に所属し、日々、学生たちに学芸員になるための教育を施しながら、「地衣類の分類」をテーマに研究に取り組む田留 健介 准教授は、元南極地域観測隊の隊員です。初めて真っ白な氷上の地に降り立った時の感覚は足の裏にまだ残っていると言います。

田留准教授は南極地域で主にプリンセス・エリザベス基地(ベルギー)を拠点として活動。人間関係は極めて閉鎖的になり、昼夜生活をともにする隊員たちの間では食品の奪い合いも勃発したとか。

白夜により夜が訪れず、季節変化も訪れず、年中極寒となる極限環境において「食べることはそのまま生きる事」。その体験を通じ、企画展「南極飯!」では7パートに分かれた展示で「食べることの大切さ」を伝えていきます。

<7つの展示パート>
①いざ南極へ! / ②南極の大自然&生きもの / ③第1次隊 隊長飯! / ④再現! オオトウゾクカモメの巨大焼き鳥! / ⑤南極飯! / ⑥昭和基地の「農」 / ⑦南極観測隊 「食」の協力企業

さらに10月15日(火)から毎週火曜日4週(4回)にわたり、Tokyofm「あぐりずむ」に田留准教授が出演。南極地域観測隊での体験や研究対象の地衣類について語っています。過去の放送回も聴取可能なのでぜひ聴いてみてください。
 
東京農業大学 × Tokyofm「あぐりずむ」|田留 健介 准教授
https://www.nodai.ac.jp/news/article/x-tokyo-fm/

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