ネット炎上レポート総集編 2024年の炎上トレンドと2025年の炎上予測
~生成AIの活用から起用タレントの炎上まで、多様な炎上トレンド~
「安全なデジタル社会をつくり、日本を前進させ続ける。」をミッションと掲げる、株式会社エルテス(本社:東京都千代田区、代表取締役:菅原貴弘、証券コード:3967、以下「エルテス」)は、2024年の炎上トレンドについてまとめた「2024年の炎上トレンドと2025年の炎上予測|ネット炎上レポート総集編」をサービスサイトにて発表いたしました。サービスサイト:「2024年の炎上トレンドと2025年の炎上予測|ネット炎上レポート総集編」はこちら
https://eltes-solution.jp/column/riskreport-2024-summary
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【はじめに】ネット炎上レポート総集編では、社会のトレンドに合わせて変化を続けるSNS炎上リスクに対する意識喚起を目的に、1年間のネット炎上についてまとめ、翌年の炎上傾向の予測と併せて解説しております。
2024年には、年始に発生した能登半島地震等の災害、パリオリンピックをはじめとする国際行事等、国内外で様々な出来事が発生しました。
“炎上“や”SNS“という視点で2024年を振り返ってみると、「BeReal」など新しいメディアの台頭や「X」のビジネスモデルの変更により現れた「インプレゾンビ」の存在など、活用方法の変化とメディアの多様化が生じました。また、ステルスマーケティングの規制による措置命令が初めて出されるなど、企業にとっては様々なルール・論調の変化の順応に苦慮した1年だったのではないでしょうか。
【サマリー】
2024年の炎上トレンド
(1)生成AIの活用が炎上に発展する事例
(2)起用タレントの炎上が企業に波及する事例
2025年の炎上予測キーワード
(1)大阪万博
(2)法的な規制の強化によるリスクトレンドの変化
(3)偽情報・誤情報
【詳細】
■2024年の炎上トレンド
(1)生成AIの活用が炎上に発展する事例
生成AIの活用は今や一般的となっており、ビジネスの現場でも活用されている組織も多いのではないでしょうか。特にPRのクリエイティブにも画像生成AIを活用する企画が見られますが、多くのケースで賛否両論となっています。
議論となる背景としては教師データの取得や権利など法的なルールが整備されていないこと、企業がそのようなリスクを軽視して生成AIを活用するという危機管理体制への指摘がみられることが挙げられます。今後も企業が発信するクリエイティブに画像や音声、動画の生成AIを活用する場合には、現状の論調やトレンドを踏まえて施策を検討することを推奨します。
PRのクリエイティブ以外にも、ユーザー参加型で行われるイラストコンテストやキャンペーンにおいて、生成AIで出力したとみられる作品が受賞したことが炎上に繋がっているケースも見られます。こちらは、審査する企業への批判となっており、審査イベントなどを含めた、幅広い観点で企業の生成AIに対する指針を検討しておく必要があるといえるでしょう。
(2)起用タレントの炎上が企業に波及する事例
SNSでの個人の発信力の高まりを受けて、従来の事務所に所属するタレントとのタイアップだけでなく、インフルエンサーとのコラボレーション企画などタレント起用は広がりを見せています。
タレントやインフルエンサーはSNS上において発信力やユーザーへの影響力があり、企業のPRにとってメリットである一方、炎上に繋がる発信があった場合には瞬く間にネガティブな論調に変化します。同時に、起用していた企業に対しても炎上リスクのあるタレントを起用したことへの批判に繋がるケースも少なくありません。
問題視された言動が企業とのタイアップ企画とは直接関係がない場合においても、企業への批判は避けられないことが想定されます。そのため、企業側ができる備えは、起用前にタレントに炎上リスクがないかをチェックする、ブランドや製品のターゲット層や社会的に持たれているイメージ・期待を把握し、そこから大きく逸脱するキャスティングは避けることが挙げられます。
批判に繋がりうる言動は、将来の発生リスクだけでなく、数年前のSNS投稿などが掘り起こされるケースもあるため、企業はタレントの過去の言動もチェックする必要があるといえるでしょう。
■2025年の炎上はどうなるのか
(1)大阪万博
2021年に開催された東京オリンピックでも話題となった「キャンセルカルチャー」が改めて注目される可能性があります。起用タレントの炎上リスクとも関連しますが、企業のパーセプションやブランドイメージ、企画内容と大きく乖離する起用はリスクとなり得るため、起用前に炎上リスクのチェックを過去投稿も含めて実施することを推奨します。
(2)法的な規制の強化によるリスクトレンドの変化
2024年も「こども性暴力防止法(日本版DBS)」の成立を代表に様々な法整備が注目を集めましたが、2025年4月には東京都でカスハラ防止の条例が成立する見込みであることから、カスタマーハラスメントへの対応方針を検討する企業の増加が想定されます。法的な規制の強化によって、各社がどのように対策するのかユーザーからの注目度が高まります。他社の動向も含めて論調を把握し、自社の対応を検討することはもちろん、現場まで運用を浸透させる施策を検討しましょう。
(3)偽情報・誤情報
生成AIのリスクにも関連しており、ディープフェイク技術を活用した情報の拡散や、その際の対応には注意が必要となります。アメリカ大統領選挙でも話題になったように、世界的にも注意すべきリスクの一つであることは明確です。外務省や総務省がこれらのリスク対策の概算予算を求めていることが話題にもなりました。
ユーザー間でも正しい情報を見極めるリテラシーが必要といった論調もありますが、巧妙化するデマに対して企業として自社に関連するものが表出したときに、誤った情報が拡散してしまう前の早期検知と適切な対応の検討が重要です。
デマ投稿による炎上リスクとしては、例えば金融業界ではデマ投稿を発端にした取り付け騒ぎがすでに国内外で発生しています。自社発信ではない、いつ発生するか分からないこの炎上リスクに対して、企業として事前にリスクマネジメントを検討することが、万が一の状況においてブランドイメージの棄損リスクを最小化する一助となります。
【解説者】
株式会社エルテス 釜石 萌
プロフィール:
在学中にジェンダー観点から広告PRを研究。その後エルテスにてコンサルタントとして従事。多数の企業のリスク低減および批判が寄せられた後の鎮静化を取り扱う。現在はプロモーションGrに在籍。
<参考情報>
※1:「エルテスが毎月配信している炎上レポート」はこちら
https://eltes-solution.jp/column
※2:「エルテスが開催するセミナーページ」はこちら
https://eltes-solution.jp/seminar
<補足情報>
エルテスの定義するネット炎上
▼条件
以下の二つの条件を満たしている必要がある
(1)批判や非難が発生している(ポジティブな共感の拡散等ではない)
(2)対象に対する批判の投稿量が、通常時と比較しても有意に多い状態
▼定義
ネット炎上とは、「オフライン・オンラインでの行動や発言に対して、ネット上で批判が殺到し、拡散している状態」を指します。
▼炎上事例の収集方法
SNSやメディアの中で、批判が殺到しやすい媒体を複数選定し、常時ウォッチング。その中で、上記の条件を満たす事象を確認した場合、炎上事例と認定しています。
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[会社概要]
■株式会社エルテス(証券コード:3967 グロース市場)
「安全なデジタル社会をつくり、日本を前進させ続ける。」をミッションに、インターネットやSNS、テレワークなどの普及で進化し続けるデジタル社会に潜む新たなリスクから企業を守るソリューションを提供するデジタルリスク事業に加え、従来型の人的警備にデジタル技術を融合して新時代の安全保障をつくるAIセキュリティ事業、デジタルを活用した人に優しい社会への変革を目指すDX推進事業、スマートな街づくりで地方創生への貢献を目指すスマートシティ事業を展開し、デジタル社会の発展をサポートしていきます。
会社名:株式会社エルテス
代表者:代表取締役 菅原 貴弘
所在地:東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング 6F
創業:2004年4月28日
URL:https://eltes.co.jp/
事業内容:リスク検知に特化したビッグデータ解析によるソリューションの提供
[エルテスグループ関連サイト]
デジタルリスク対策サービス一覧:https://eltes-solution.jp/
採用情報:https://eltes.recruitment.jp/
公式オウンドメディア「エルテスの道」:https://eltes.co.jp/ownedmedia/
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/eltes_irpr