立命館大学は「スーパーグローバル大学創成支援(SGU)」構想具体化の第一弾として、広東外語外貿大学(中国 広州)・東西大学校(韓国 釜山)と連携し、日中韓キャンパスアジア・プログラムを2016年度より常設化する。常設化にあたっては、中国語・朝鮮語を学ぶ高校生を対象とするAO入試を新設。AO入試と入学後の教育プログラムを連動させ、中国・韓国の2ヵ国に2年間留学する取り組みは国内初となる。
戦後70年、そして日韓国交正常化から50年を迎える今、3ヵ国が友好な関係を築くには、国と国との壁を越え協働できる次世代の人材育成こそが重要である。
日中韓キャンパスアジア・プログラム(以下、CAP)は、2012年度からパイロットプログラムとして実施している日中韓3ヵ国共同の国際教育プログラムで、未来の東アジアのリーダーを育成することを目的としている。4年間のプログラムのうち参加学生は2・3年次の2年間に、日本・中国・韓国の3ヵ国を移動しながら学ぶ。語学をツールに各国の歴史・文化・社会を理解し、東アジアを客観的・相対的に捉える能力を養えることが最大の特徴。
パイロットプログラムに参加する30名の学生(各国10名)の語学運用能力および相互理解の深さなどの成長が著しいことから、2015年5月に2016年度以降CAPを常設化し、毎年、新入生をプログラムに受け入れる形で実施していくことを3大学で具体化させた。常設化後のCAP(以下、新CAP)では参加人数を60名(各国20名)と倍増させ、より多くの学生が参加できるプログラムとして広く展開する。2019年度(新CAPの完成年度)には、3ヵ国で常時240名の学生たちが新CAPで学ぶことになる。
また、CAP常設化に合わせて、中国語・朝鮮語の基礎的な運用能力を持ち、将来、東アジアで活躍したいという志向を持つ全国の高校生を対象としたAO入試「国際方式(中国語・韓国語/キャンパスアジア)」(以下、新AO入試)を2016年度より新設(2015年10月に入学試験を実施)。具体的には、中国語検定4級以上や韓国語能力試験2級以上、もしくは中国語や韓国語のスピーチコンテストでの本選出場などを出願要件とする。
新AO入試を通じて入学する学生の多くは、新CAPに参加し、1年次に中国語・朝鮮語の語学力を実践レベルに高め、2・3年次には現地(中国・韓国)で各国の歴史・文化・社会を学び、将来、東アジアで活躍するための素養を身に付ける。そして、4年次には東アジアを研究対象に卒業論文を書き上げる。
高等学校での中国語もしくは朝鮮語の教育は、日本全国6,789校(※1)の高校の内、900校以上(※2)で実施されており、その割合は13%に上る。一方、英語に比べ中国語・韓国語についてはこれまで高大連携が十分に進んでいなかった。アジアをキーワードに国際化を図る立命館大学において、入試と教育を連動させ、中国語・朝鮮語を基軸としたグローバル人材の育成を強化する。
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