タイ・バンコク -Media OutReach Newswire– 2025年12月4日 -
SCGは子会社のSCG Cleanergyをとおして、産業用熱電池技術の主力米企業であるRondo Energyと連携し、東南アジア初となる産業用熱電池をサラブリーにあるSCGのセメント工場に導入しました。この革新的な取り組みにより、クリーンエネルギーを24時間貯蔵し、産業工程に活用できるようになり、競争力の向上につながるほか、地域における低炭素経済への移行を推進します。
SCG Cleanergyの最高経営責任者であるAttapong Sathitmanothumは次のように述べています。「SCG Cleanergyは、優れた専門技術を有する世界有数のパートナーと協力し、効率的なクリーンエネルギーのソリューションをASEAN地域で提供しています。このようなソリューションをとおして、コスト削減、競争力の強化、持続可能な成長をサポートし、地域や環境に貢献しています。
Rondo Energyとのパートナーシップにより熱電池を様々な業界に提供し、クリーンエネルギーの持続的な貯蔵と利用を可能にします。日中の日射量に依存する従来の再生可能エネルギーの限界を克服できるこのソリューションは、SCGの『包摂的なグリーン成長』と『2050年ネットゼロ』の目標にも合致するものです。」
高温のプロセス加熱を要するSCGのサラブリーにあるセメント工場に産業用熱電池を導入する本事業はASEAN初となります。この事業により、同工場では化石燃料による熱からクリーンな熱エネルギーへの置き換えを推進しています。SCG Cleanergyでは、このソリューションを他のSCGの事業やASEANの工業系顧客に拡大する計画で、2026年をめどに商業展開を目指しています。
Rondo Energyの最高経営責任者であるEric Trusiewicz氏は次のように述べています。「Rondoの熱電池技術はクリーンな電力をクリーンな熱に変換して貯蔵し、産業向けに提供してきた実績があります。サラブリーにあるSCGのセメント工場に導入された設備は、現在、Rondo Heat Battery(RHB33)テクノロジーを活用して実際の産業工程において高圧蒸気を生成している世界唯一の熱電池です。これは世界の産業排出量削減のための重要な一歩であり、多くの地域で再現可能なモデルとなります。
イノベーションとサステナビリティーで知られるアジア有数の工業系コングロマリットであるSCGと連携できることを誇りに思います。このシステムは、SCG Cleanergyと協力し、主に地元の製造業者や供給業者を利用してわずか8か月で構築しました。グローバルな技術を地域のサプライチェーンに効果的に統合できることを示す好例です。」
この産業用熱電池はモジュール型のシステムであり、様々な産業用途に合わせて構成し、拡張することができます。本システムは「再生可能エネルギーや通常の電力系統により1日6〜8時間充電する」、「最高1,500℃の熱を数日間保持できる熱媒体に蓄熱する」、「安定した放熱により最大97%の効率で蒸気を生成し、24時間の連続運用を可能にする」という3段階で運用されます。
この事業は、タイの競争力強化を目指す助成機関PMUC(Program Management Unit for Competitiveness Enhancement、競争力強化事業管理部)をとおしてScience, Research, and Innovation Promotion Fund(科学・研究・イノベーション推進基金)から助成を受けており、クリーンエネルギーの普及推進、エネルギー安全保障の強化、コストの柔軟性の改善を目指す官民の強力な連携を示すものです。
このテクノロジーは、食品、包装、化学、セメント、建材など様々な業界に応用可能であり、これを節目として、SCG Cleanergyはクリーンエネルギーソリューションを地域で商業展開し、ネットゼロのビジョンを推進します。
詳しくはウェブサイト(https://scgcleanergy.com)をご覧いただくか、メール(scgcleanergy@scg.com)でお問い合わせください。