パルミジャーノ・レッジャーノの昨年売上高は伊+7.9%、海外+10.7%
- 2021年03月25日
- 10:00
- パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会
- ライフスタイル
他では作れない「イタリアチーズの王様」の本物のクオリティーをアピール

次に協会の広報担当者のアンドレア・ロブスキが次のように24ヶ月、36ヶ月、84ケ月の比較テイスティングを行いました。「1番目は最も一般的な24ヶ月熟成です。熟成中の微生物の働きによってたんぱく質がアミノ酸に分解され、チロシンというアミノ酸の結晶が表れ始めています。まずは色や触感をチェックしてみましょう。次にチーズのかけらを割って鼻の近くでアロマを感じてください。ミルクや溶かしバターの他、ナツメグのようなスパイシーな香りも感じられます。次に36ヶ月のチーズを見ると、アミノ酸の結晶がやや大きいですね。くるみやヘーゼルナッツといった香りや胡椒のようなスパイスの風味もあります。最後の84ヶ月はイタリアでも非常に珍しいタイプです。色も濃く、スパイシーでチーズの皮の香りがしています。超長期熟成のため粒子が細かく、口の中でさっと溶けます。シェフがそれぞれに合わせた付け合せ、24ヶ月に赤玉ねぎのバルサミコ酢煮、36ヶ月にぶどうのマリネ、84ヶ月に梨の山葵風味のモスタルダもそれぞれ合わせてみてください。」
アネッダシェフによる最初の一皿、「パッサテッリ、マッシュルームスープに浮かべて」は、パッサテッリと呼ばれるパン粉、卵、おろしたパルミジャーノ・レッジャーノ、ナツメグ、レモンピールから作られる郷土料理の手打ちパスタを各種の茸スープと一緒に頂くもの。イタリアの伝統と日本の伝統を掛け合わせたかったというシェフは、スープの出汁に干し椎茸と乾燥ポルチーニを半々で使用し、4種の茸のソテーとエノキをトッピングしました。シェフが合わせたワインはマルヴァジア。パルミジャーノ・レッジャーノと同郷のエミリア・ロマーニャ州のオーガニックの作り手によるもので、薄濁りの黄土色で微発砲の個性の強いワインでしたが、この料理によく合う、と参加者から好評でした。
最後のデザートは「温かいマラサラ・ザバイオーネ、ナッツとカルダモンのクランブルとタンジェリン」。ザバイオーネはイタリアの家庭の味ですが、シェフの新たな挑戦として、みかんのコンフィチュールを混ぜ、アクセントにブラックチョコレートとカルダモンパウダーを散らした一品。合わせたのは甘口のデザートワインのパッシート。こちらもエミリア・ロマーニャの作り手のものでした。パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会は、1934年に設立されたこのチーズの全生産者が所属している非営利団体です。チーズの品質審査および本物の証としての押印を行い、世界中に広く出回る模倣品から本物を守り、正しい知識や認知度、そして消費量を向上させるための活動も行っています。