新日鉄住金 鉄道車両用アクティブサスペンションが近畿日本鉄道の観光特急「しまかぜ」の全車両に採用
- 新日鐵住金株式会社
- 2013年03月25日
- 13:16
新日鐵住金株式会社(代表取締役会長兼CEO:宗岡正二 以下、「新日鐵住金」)の鉄道車両用の動揺防止制御装置(アクティブサスペンション)が、本年3月21日より運行を開始した近畿日本鉄道株式会社(以下、「近畿日本鉄道」)の観光特急「しまかぜ」の全車両に採用されました。近畿圏の鉄道では初の採用であり、また全車両への搭載は新幹線以外では「しまかぜ」が初めてとなります。
当社が開発したアクティブサスペンションは、鉄道車両の横揺れを低減させます。車体に備えられたセンサーで車体の振動を検知して、逆方向の力をアクチュエーターより発生させ、振動を打ち消すようにコンピュータで制御する仕組みとなっており、ワンランク上の乗り心地を提供する優れた振動制御装置です。2001年に営業車として世界で初めて東北新幹線E2系(※1) に搭載されて以来、秋田新幹線・山形新幹線のE3系(※2) や成田エクスプレス、京成新スカイライナー、小田急ロマンスカーVSE、常磐線新型特急E657系などの特急電車に採用され、高く評価されています。
「しまかぜ」は、大阪および名古屋から伊勢志摩までを走る特急です。この特急には専属のアテンダントが乗車し、3列配置の本革シートには、電動レッグレスト(ふくらはぎを支える足のせ)や鉄道車両では日本初採用の腰部エアクッション(ランバーサポート、リラクゼーション機能)が装備されるなど、ハイグレードな車内設備が設置されています。また、2階建のカフェテリア車両、和風個室や洋風個室のグループ席車両など、ユニークでゴージャスな快適車内空間が実現され、乗ること自体が楽しみとなるような「観光特急」です。近畿日本鉄道へはこれまで当社の車輪・車軸・連結器などを長年お納めしてきましたが、制御装置が採用されるのは、今回が初めてのことです。
新日鐵住金は、今後もより快適で安全な乗り心地を実現し、世界の鉄道の発展に貢献してまいります。
※1:東北新幹線E2系は、「はやて」や「やまびこ」の名称で走行しています。
※2:秋田新幹線は「こまち」、山形新幹線は「つばさ」の名称で走行しています。
*写真提供:近畿日本鉄道株式会社
お問い合わせ先:総務部広報センター 03-6867-2977