ICU入院患者における口腔ケアの有効性を科学的に証明
~VAP(人工呼吸器関連肺炎)予防に寄与する新たな臨床エビデンスを創出~
藤田医科大学 医学部歯科・口腔外科学講座(吉田光由教授)、消化器内科学講座、および医科プレ・プロバイオティクス講座(廣岡芳樹教授)を中心とする研究グループは、ICU(集中治療室)において気管挿管を受けた患者に対する標準化された口腔ケアの実施が、口腔内の細菌数および微生物多様性(マイクロバイオーム)に有意な影響を与えることを臨床的に証明しました。本研究成果は、2025年7月23日付で国際医学誌『Critical Care』オンライン版で公開されました。
論文URL:https://ccforum.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13054-025-05576-4
<背景>
人工呼吸器関連肺炎(VAP: Ventilator-Associated Pneumonia)は、ICU入院中に気管挿管を受けた患者において頻発する重篤な感染症であり、死亡率や入院期間、医療コストを大幅に増加させることが知られています。近年、口腔内の衛生状態がVAPの発症に関与することが注目されており、欧米では口腔ケアが予防バンドルに含まれています。
一方で、日本国内においては、口腔ケアの実施が必ずしも標準化されておらず、その有効性に関する科学的根拠も限定的でした。本研究では、実際のICU患者を対象に、細菌数および菌叢変化の観点から口腔ケアの有効性を初めて明確に示しました。
<研究のポイント>
- 細菌数の顕著な減少:
- 菌叢の多様性の変化:
- 呼吸器感染関連菌の減少:
<研究の方法>
- 対象:
- 介入方法:
- 測定手法:
- 測定タイミング:
<今後の展開>
- ICU医療における標準ケアの見直し:
- 多施設共同研究と長期観察:
- 臨床応用に向けた製品・手法開発:
<文献情報>
- 論文タイトル:
- 著者:
- 所属:
2 消化器内科学講座
3 医科プレ・プロバイオティクス共同研究講座
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- DOI: