米どころ新潟県から、秋の新米情報をお届け THE NIIGATAと棚田がつなぐ「食べる・知る・守る」新潟の米文化
新潟米「コシヒカリ」「新之助」 つなぐ棚田遺産数日本一新潟の棚田保全活動とは?
秋は、全国で”新米”が店頭に並び始める季節。9月頃から収穫が始まり、10月には多くの産地で出荷のピークを迎えます。中でも新潟県は、コシヒカリを筆頭に、日本を代表する米どころとして知られています。炊き上がりの美しさ、適度な粘り、香りと甘みの強さで、長年にわたり高い人気を誇ります。米どころとしての歴史を誇る新潟には、おいしいお米がたくさんあります。トップブランドとして長年支持されている、新潟米の代表格「コシヒカリ」に加え、2017年秋にデビューした新たなトップブランド米「新之助」、どんな料理も引き立てるあっさりとした味わいの「こしいぶき」など、個性豊かな銘柄米が栽培されています。特に新之助は、首都圏をはじめとする消費地での評価が高まり、生産が拡大しています。
こうした中、新潟県はあらためて「米どころ・新潟」の価値を見つめ直し、消費者と生産地を結ぶ“新しい接点”を作り出しています。特に、オープン2年目を迎えた東京銀座の首都圏情報発信拠点「THE NIIGATA」は、商品を販売するだけのアンテナショップではなく、新潟の食体験や地域のストーリーなども複合的に発信する拠点を目指して運営しています。また、新潟県は、「つなぐ棚田遺産」の認定数が全国最多の36にのぼり、「棚田日本一」を誇ります。棚田は、美しい景観に加え、農業の営みや歴史・文化が息づき、地域の暮らしを支えています。今回は、「THE NIIGATA」や「棚田」を中心に、「食べる・知る・守る」という3つの軸でお米の新たな魅力を発信していきます。
《 PART 1|知る ― 新米の季節、新潟県の銘柄米 》
■コシヒカリ ――うま味と粘りが魅力の新潟米の代表品種
おいしいお米といえば「コシヒカリ」と言われるほど、長年みなさまから支持されているブランド米。適度な粘りを持ち、柔らかく、しっかりとした味わいで、一噛みでうまみがはじけます。香りがよく、甘味があるので、ごはんそのもののうま味が味わえます。
■新之助 ――毎日食べても飽きない新たな代表品種
高いレベルで安定した食味・品質の新しいプレミアム米。弾力のある食感を持ち、噛めば噛むほど甘味が出てきます。一粒一粒がしっかりしていて、ほどよい粒感とほぐれ感があり、冷めてもおいしさと甘味が持続するお米です。
■こしいぶき ――柔らかめでさっぱりとした、料理を引き立てるお米
コシヒカリのおいしさの特徴を受け継いだ、新潟県の主食用米の主要品種の1つ。あっさり系で柔らかく、料理を引き立ててくれるお米です。
<トピックス> 朱鷺(トキ)と暮らす郷 ――トキをシンボルとした米作り
【「生きもの朱鷺と暮らす郷」認証基準】
・「生きものを育む農法」により栽培すること
※農薬や化学肥料を削減するだけでなく、水田とその周囲に生きものの持続的な生息環境を作り出す農業
・生きもの調査を年2回実施
・化学農薬・化学肥料を5割以下(佐渡地域慣行栽培基準比)で栽培すること
・水田畦畔等に除草剤を散布していない水田で栽培すること ・佐渡で栽培された米であること
《 PART 2|食べる ― THE NIIGATAを中心に、首都圏の新潟の新米関連イベントをご紹介 》
■すべてに愛情、米てます。新潟米
“にぎりびと”神谷よしえ氏による新米握りたておにぎりイベント&炊き方講座を開催。新米のコシヒカリと新之助の食べ比べに加え、新米に合う日本酒や甘酒もご用意。また、神谷よしえさんがおいしい新潟米の炊き方をレクチャー。炊き立てのお米と新潟らしいお供と共に試食会を開催します 。
日時:2025年11月6日(木)
会場:THE NIIGATA 3Fイベントスペース
内容:
・握りたておにぎりイベント 11:30~13:00、17:30~19:00
・お米の炊き方講座&試食会 14:45~16:00
“にぎりびと”神谷よしえさん
伝承料理研究家だった母、金丸佐佑子氏の思いを継承し、大分宇佐にある台所だけの建物「生活工房とうがらし」を拠点に食を伝える活動を展開、ライスツーリズムを提唱。佐賀嬉野和多屋別荘で「おにぎり神谷」を主宰。福岡、大分、佐賀で多拠点生活実践。株式会社生活工房とうがらし代表取締役。
コメント:
私が初めて新潟を空の上から眺めた時の感動は、今も強烈に覚えています。見渡す限り水鏡の田んぼの風景は、米どころ新潟の底力だと思いました。先人たちが繋いできたお米のすばらしさ。自慢のお米を炊き上げて、握って、湯気に込めてお届けしたいと思います。その湯気に、きっと新潟を感じていただけると思います。ごはんはエールです。皆様にお会いできるのを楽しみにお待ち申し上げております。
■THE NIIGATA×新潟県 新潟発見!フェア
新宿に新潟の食と魅力が大集合。ピカピカの新米をはじめ、新潟の清酒、銘菓など、食欲の秋にピッタリの特産品を盛り沢山でお届けします。駅弁王国新潟から新幹線で直送された、できたての駅弁もぜひご賞味ください。そのほか、お得に楽しくゲットできる新米すくい取り販売に加え、昨年登録された世界文化遺産の佐渡金山にちなんだ金塊摑み取り体験もご用意。さらに、誕生20周年を迎える新潟県マスコットキャラクター「トッキッキ」や、あの黄色いご当地キャラも登場。
日時:
2025年11月13日(木)11:00~19:00
2025年11月14日(金)11:00~19:00
会場:新宿エヌ・エスビル株式会社 新宿NSビル1階 アトリウム
内容:十日町産ならびに佐渡産棚田米の新米掬いどりイベント、上越新幹線で運ぶ駅弁王国にいがたの“できたて駅弁”の販売、十日町ならびに佐渡の地産品を中心としたTHE NIIGATAの取扱商品の販売、トッキッキやレルヒさんの登場、金塊掴みなど体験型観光PR
■十日町フェア
「越後十日町小嶋屋」による新そば試食と、新米掬いどりイベントを実施。会場には酒蔵による地酒も加わり、“そば・新米・酒”の三位一体で魚沼の恵みを体感できます。特徴的なのは、JR東日本の“はこビュン”による当日輸送。朝に十日町を出発した新そばが、その日のうちに銀座に届く、地域の時間と都市の時間をつなぐ仕掛けです。
日時:2025年11月19日(水)11:30~19:00
会場:THE NIIGATA 3Fイベントスペース及び1F・2Fショップ
内容:十日町産魚沼コシヒカリの新米掬いどりイベント、十日町の酒蔵による地酒の試飲、十日町関連商品の特設コーナー、越後十日町小嶋屋による新そばの試食
■南魚沼フェア
南魚沼市の名産と、新潟の旬な味覚を取り扱う老舗「加島屋」本店2階に、今夏オープンした「おにぎり処 八番が初コラボレーション。握りたて新米おにぎりを販売。南魚沼産コシヒカリの新米を会場で炊き上げ、具材には「おにぎり処 八番」の「さけ焼きほぐし」「北海道産塩すじこ」「明太子高菜」を使用。ほかにも生産者によるPOP UP SHOPが並び、新潟の新米、越後おこめぷりんなど、米文化を軸とした地場食材が一堂に会します。来場者は、1合枡で掬う“お米の掬いどり”も体験可能。日本有数の米どころとして知られる南魚沼地域で作られたお米の魅力を体感できます。
生産者の声:
新米の炊きあがりの香りから見た目、味わいまでたっぷりお楽しみください。まずは、炊きあがった炊飯釜をあけると湧き上がる新米特有の甘い芳醇な香り。湯気がなくなり釜のお米の表面が顔を出すと、キラキラとみずみずしいのに粒がまるで立っているようにしっかりとしています。また、国内でも有数の豪雪地帯「南魚沼」。この豊富な雪が雪解け水となり田畑を潤します。この雪解け水は冷たく、ミネラル豊富で水量も十分です。稲作において旨味や粘りのあるおいしい米を育むとともに、病気に強く、夏の暑さにも負けないなど多くの恩恵をもたらします。新米の南魚沼産コシヒカリぜひお楽しみください。
日時:
2025年11月21日(金)15:00~19:00
2025年11月22日(土)11:00~19:00
2025年11月23日(日)11:00~19:00
2025年11月24日(月)11:00~17:00
会場:THE NIIGATA 3Fイベントスペース及び1F・2Fショップ
内容:南魚沼市の事業者によるPOP UP SHOP、お米の掬いどりイベント、南魚沼関連商品や日本酒等の特設コーナー、加島屋による握りたておにぎりの提供(11/23(日)11:30~14:00※数量限定、無くなり次第終了)
《 PART 3|守る ― 棚田から未来へ、棚田を耕すサッカーチームの挑戦 》
棚田は美しい景観だけでなく、大雨時に雨水を一時的に貯留し、河川や排水路への急激な流出をすることにより、下流域の洪水被害を軽減する働きや、農業が営まれていることにより、土壌が安定し、土砂崩れのリスクが軽減されるといった効果があり、地域の防災インフラとしての役割も有しています。また、棚田は寒暖差があることにより、良質な米の生産地としても知られ、特に佐渡や十日町の棚田では、香り高く粘りのあるコシヒカリが育ちます。担い手不足や高齢化が進むなか、「棚田みらい応援団」などの取組を通じ都市と農村の協働による棚田保全を推進することに加え、2025年度を「にいがた棚田みらい元年」と位置づけ、企業や大学との連携を強化、関係人口拡大に向けた取組を推進しています。
■棚田みらい応援団と「ガチ棚」
企業や団体が参加する「棚田みらい応援団」では、8地区15回にわたり、田植えや稲刈りなどの活動を行いました。2025年度は、農作業でも過酷とされる草刈活動を行う、個人参加型の「ガチ棚」の取組を新設しました。8月には、花角知事が草刈り機を使用して活動に参加し、「棚田を守るという強い思いを持った方々がさらに集まってもらえるよう、新潟県として応援していきたい」と述べています。
■棚田がつなぐ文化と未来
佐渡市・岩首地区では、棚田を背景にした鬼太鼓や能などの伝統芸能が今も受け継がれています。また十日町市では、都市住民が通年で農作業を体験する「通い農」を提案し、棚田ステーションを開設するなど、サイズ感が手頃で個人でも手掛けられる棚田の利点を活かし、都市部住民が棚田に通って耕作に携わるライフスタイルの定着を目指しています。
■サッカーチーム「FC越後妻有」の挑戦
国際芸術祭「大地の芸術祭」から派生したサッカーチーム「FC越後妻有」は、アート×サッカー×農業という異色の融合で棚田の保全に取り組んでいます。選手たちは日中に農作業、夕方は練習を行い、地域住民と日常的に関わりながらまつだい棚田バンクと連携した耕作放棄地を再生する取組を行っています。「まつだい棚田バンク」は、都市企業や一般の方が会員となり、収穫した米を配当米として受け取る棚田オーナー制度です。本制度で収穫されたお米「大地の米」は、大地の芸術祭で購入できるほか、越後妻有里山現代美術館 MonET、まつだい「農舞台」各ショップでも数量限定で販売されています。
■にいがた棚田みらい創造会議
棚田の未来を肌で感じることができるイベントです。当日は、「FC越後妻有の選手・監督と遊ぼうコーナー」を設けるほか、FC越後妻有における地域農業との関わりについても報告する予定です。
日時:2025年11月22日(土)13:30~15:30
会場:十日町市千手中央コミュニティセンター千年の森ホール(新潟県十日町市水口沢76番地7)
内容:FC越後妻有と地域農業の関わりについて、パネルディスカッション、棚田県にいがたフォトコンテスト表彰式
