「EXPO2025大阪・関西万博」における人権配慮のノウハウを公開 ~ 国際イベントで「人権を機能させる」ための知見を体系化 ~
認定NPO法人虹色ダイバーシティ(所在地:大阪市北区、理事長:村木真紀)は、大阪・関西万博における人権配慮の取り組みを検証し、オンラインイベントで共有した実践知を、報告レポートおよびアーカイブ動画として体系的に整理・公開しました。
国際イベントにおいて「人権」や「誰一人取り残さない」という視点は不可欠です。一方で、日本ではそれらが制度や方針として掲げられるにとどまり、現場でどのように機能したのかという実践知が十分に共有されてこなかったという課題があります。
本レポートは、大阪・関西万博における人権配慮の取り組みを「評価」や「総括」として扱うものではありません。成功・失敗の判断を行うのではなく、実際に関わる中で見えてきた課題や学びを整理し、今回の取り組みで得られた3つの知見を次の国際イベントへとつなげていくことを目的としています。
共有された3つの知見
報告会およびレポートでは、以下の3点が主な知見として整理されています。
- ⼈権の視点を制度ができる前に取り入れる重要性(設計の前提・タイミングの視点)
- 「可視化されていない[藤井1] 声」を制度の中⼼に置いて捉える重要性(価値判断・視座の視点)
- ⼈権の取り組み=設計と運⽤を繰り返し継続的に見直していく仕組みとして捉える重要性(改善・モニタリングの視点)
大阪・関西万博への具体的な関与
【認定NPO法人虹色ダイバーシティ】
- 万博協会職員、パビリオン運営スタッフ、ゲストサービス担当者向けのLGBTQ+研修を実施(延べ2,000名以上が受講)
- 有識者・実務家・研究者などが参加する人権ワーキンググループへの参画
- 万博運営に対し、専門的視点からの意見提供
【社会福祉法人大阪ボランティア協会】
万博の設計段階である2022年から意見交換に関与してきました。ボランティアを「人数」としてではなく、一人ひとりの動機や主体性、多様性を尊重する存在として扱うことを提言し、研修やマネジメント面で一定の反映が見られました。
一方で、実際の現場では、
- 活動時間が短い
- 裁量や役割が限定的
次の国際イベントに向けて
国際イベントにおける人権対応は、その社会の現在地を映す鏡です。本レポートで整理された実践知は、大阪・関西万博で得られた経験を一過性のものとせず、今後の国際イベントにおいても参照可能な内容となっています。
虹色ダイバーシティは、今後も調査研究や現場での実践を通じて、人権が「掲げるもの」ではなく「機能するもの」となるための知見を発信していきます。あわせて、日本におけるLGBTQ+コミュニティ支援の必要性と、行政・企業・非営利団体が協働することの意義を国内外に向けて発信していきます。
公開情報
▶︎ 報告会レポート(Webページ)
https://nijiirodiversity.jp/cases/11395/
▶︎ 報告会アーカイブ(YouTube)
https://www.youtube.com/live/qljPwdGQ6QE
▶︎ 報告資料(PDF)
https://nijiirodiversity.jp/wp2025/wp-content/uploads/2026/02/20260123_expo2025-report.pdf
◎虹色ダイバーシティについて
虹色ダイバーシティは、性のあり方による格差のない社会づくりをめざして、調査研究・社会教育・LGBTQ+センター運営を行っている認定NPO法人です。調査研究・社会教育・LGBTQ+センター運営を通じて、職場・学校・地域など、日常生活におけるLGBTQ+当事者や周囲の人々の生きづらさを解消し、SOGIによる格差のない社会の実現をめざして活動しています。
◎社会福祉法人大阪ボランティア協会について
大阪ボランティア協会は、1965年に誕生した民間の市民活動総合サポートセンターです。
より公正で多様性を認め合う市民主体の社会をつくるために、ボランティア活動や市民活動を通じて、市民が主体となった社会づくりをめざしています。
「ボランタリズム」の精神を大切にしながら、ボランティア・NPO・企業市民活動のコーディネーション、市民学習、災害支援、市民シンクタンクなど多彩な事業を、多様な主体と協働して取組みます。
大阪ボランティア協会ホームページ:https://osakavol.org/
◎LGBTQ+とは
レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)、クィア(Queer、非典型的な性のあり方すべてを指す)あるいはクエスチョニング(Questioning、特定のあり方に決めない、というあり方)の頭文字で、性的マイノリティの総称として使われている言葉です。
◎SOGI(ソジ)とは
Sexual Orientation(好きになる相手の性別、性的指向)、Gender Identity(性別に関するアイデンティティ、性自認)の頭文字で、マイノリティ(少数者)かマジョリティ(多数者)を問わず、すべての人に関わりがあります。
※このリリースは虹色PRパートナーが配信しています。
◎虹色PRパートナーについて
虹色PRパートナーは、認定NPO法人虹色ダイバーシティと株式会社プラップジャパンによる共同プロジェクトです。LGBTQ+等の性的マイノリティとその家族、アライの尊厳と権利を守り、誰ひとり取り残さない社会の実現のために、調査研究・講演・研修・コンサルティング・LGBTQ+センター運営などを行う虹色ダイバーシティと、広報・PRの支援・コンサルティング事業を通して社会・文化の発展に寄与するプラップジャパンの強みを生かし、様々な企業や団体の、LGBTQ+等の性的マイノリティに関する活動を支援しています。
