希少疾患の全身型重症筋無力症を医療ビッグデータで解析 阪大髙橋氏ら研究グループが薬剤副作用と合併症リスクにフォーカス

メディカル・データ・ビジョン株式会社

 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻臨床神経生理学教授の髙橋正紀氏らとアルジェニクスの研究グループは、メディカル・データ・ビジョン(以下 MDV)の保有する国内最大規模の診療データベースを活用して全身型重症筋無力症(Generalized Myasthenia Gravis =gMG)患者に対する経口グルココルチド(GC)薬と合併症リスクについて解析研究をしたところ、gMG患者の多くが目標とされる5mg/日以上のGCを使用しており、その使用量に応じて骨粗鬆症や血栓症、糖尿病、高脂血症/高コレステロール血症などの合併症リスクが用量に依存して増加することが明らかになりました。

 この研究は髙橋氏らとアルジェニクスのグループが取り組んだもので、その論文は、Front Neurol誌2025年号に掲載されています。
  
 原著論文はこちら→ https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12550776/
 
【研究グループの髙橋氏】

 髙橋氏らとアルジェニクスのグループが取り組んだのは、MDVデータを解析した多施設後ろ向きコホート研究。2008年4月から2022年12月までのデータベースを使用し、2018年から2021年の間のgMG患者を解析対象にしました。

 gMG患者9,687人(平均年齢65歳、女性56%、追跡期間3.2年)のうち、3,696人(38.2%)が新規の診断患者(2018年以降)である一方、5,991人(61.8%)が既に診断された患者(2018年以前)でした。

 データ解析研究の結果、GCの平均投与量は8.5mg/日(新規診断:10.6mg/日、既診断:7.5mg/日)でした。また、GC治療を受けた患者の70%が目標用量の5mg/日を、26%が10mg/日をそれぞれ超えていました。GC非使用患者と比べると、GC使用は骨粗鬆症、血栓症、糖尿病、高脂血症・高コレステロール血症で用量に依存して関連していました。

 MDVの診療データベース(実患者数5545万人、2026年1月末日)となっており、リアルワールドデータ(RWD※)として、実臨床での仮説を証明するためなどに、臨床医やアカデミアの研究に広く活用されています。
※臨床試験などの特定の環境下ではなく、日常生活や実際の医療現場で集められる健康・医療に関するデータの総称

【髙橋氏のインタビューは以下のコラムをご参照ください】
臨床・薬学研究に貢献する医療ビッグデータ #9
https://www.mdv.co.jp/ebm/column/medical-big-data/article134/

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