2016年12月24日、京都産業大学神山天文台は、ヨーロッパ南天天文台の持つ観測所の一つである「La Silla天文台」(チリ共和国)と、国際的な研究協力に関する覚書を締結した。今回の締結にもとづき、神山天文台が独自に開発した世界に誇る高性能・近赤外線高分散分光器(通称:WINERED※)をESO La Silla天文台に設置されている口径3.6mのNTT望遠鏡に取り付け、天文学的に非常に重要な(日本からは観測困難な)南半球の天体を観測できるようになった。
南半球から見る星空(南天)は、日本からは見ることが困難な、魅力的な天体にあふれている。南天には南十字星といった有名な星座があるだけでなく、大・小マゼラン雲、そして天の川のもっとも星が密集した銀河中心方向の星々など、天文学的に非常に重要な天体が数多く存在している。
このたび神山天文台は、ヨーロッパ諸国が運営するヨーロッパ南天天文台ESOの La Silla天文台(チリ共和国)と国際的な研究協力に関する覚書を交わした。この覚書により、神山天文台が独自に開発した世界に誇る高性能・近赤外線高分散分光器WINEREDが海を渡り、ESO La Silla天文台に設置された口径3.6mのNTT望遠鏡に取り付けて研究観測を行うこととなった。
NTT望遠鏡では、日本から見ることができない上述のような南天の天体が観測できるだけでなく、神山天文台の荒木望遠鏡の約8倍の集光力を持つNTT望遠鏡を用いることで、より遠く・より暗い天体を観測できるようになる。WINEREDによって、未だ明らかになっていない新しい宇宙の姿の解明が期待される。
※WINEREDとは
近赤外線という人間の眼には見えない光を3万色に分解して分析できる高感度な分析装置で、構成する部品すべてに最先端の技術を応用することで同様な機能を持つ天体観測装置の中では、現在世界最高の感度を誇っている。
※京都産業大学HPで詳しく紹介
http://www.kyoto-su.ac.jp/news/20170110_859_eso.html
むすんで、うみだす。 上賀茂・神山 京都産業大学
▼本件に関する問い合わせ先
京都産業大学神山天文台
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【リリース発信元】 大学プレスセンター
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