北海道大学が新渡戸稲造の名を冠する特別教育プログラム「新渡戸カレッジ」「新渡戸スクール」を展開 -- グローバル社会で活躍する人材を育成 北海道大学 2018年08月01日 14:05 北海道大学では、前身の札幌農学校の第2期生である新渡戸稲造の名を冠する特別教育プログラム「新渡戸カレッジ」と「新渡戸スクール」を展開している。学士課程のプログラム「新渡戸カレッジ」では、英語力やリーダーシップ、問題解決力などを育成。大学院課程の「新渡戸スクール」ではそれらに加え、それぞれの専攻で修得する高度な知識や技能を生かす「3+1の力」を獲得することを目指す。 北海道大学は、「フロンティア精神」「国際性の涵養」「全人教育」「実学の重視」の教育研究理念のもと、専門的知識に裏づけられた総合的判断力と高い識見、ならびに異文化理解能力と国際的コミュニケーション力を有し、国際社会の発展に寄与する指導的・中核的な人材を育成することを教育の基本目標として定めている。 この目標を達成するため、学部横断的な特別教育プログラム「NITOBE 教育システム」を構築し、同プログラムを学士課程に適用した学士課程特別教育プログラム「新渡戸カレッジ」を2013年にスタート。また2015年には、大学院課程に適用した大学院特別教育プログラム「新渡戸スクール」を開校した。 ■「新渡戸カレッジ」 「新渡戸カレッジ」は、コミュニケーションツールとしての英語力、グローバル社会におけるチームワーク力、リーダーシップ力、異なる文化状況下における問題解決力、さらにはさまざまな文化的・社会的背景に根ざしたアイデンティティを身につけた人材を育成することを目標としている。 1年目の「基礎プログラム」と2年目以降の「オナーズプログラム」の2段階方式となっており、1年目の「基礎プログラム」では、リーダーシップの重要性と国際社会の理解を促す。「留学支援英語」と、リーダーシップや留学を考える「グローバル基礎科目」、フェローの指導のもとグループワークを行う「新渡戸学(フェローゼミ)」が必修となっている。 2年目以降を対象とした「オナーズプログラム」は、2018年度に開設。グローバル社会でリーダーとして活躍できる能力を養成する。「新渡戸学」には、「セルフキャリア発展ゼミ」と「アドバンスト・フェローゼミ」が新たに加わり、さらには「海外留学」が必修となる。海外留学には、長期の「交換留学プログラム」と「短期留学プログラム」の2種類があり、北海道大学が学生交流協定を結んでいる海外の約50の国・地域、200以上の大学等に留学し、論理的な思考力と高い専門能力を身につけることを目的としている。 また同大の海外留学には、国際的な就業体験を通して総合的な人間力を培う「国際インターンシップ・プログラム」がある。学生が自らの専門分野や進路に関連した企業等での研修を通して高い職業意識を培うとともに、異なる社会・文化状況の中で国際性とリーダーシップを醸成することを目的としている。 そのほか大きな特長として、フェロー制度がある。これは、各界で活躍する同大の同窓生等が「新渡戸カレッジフェロー」として対話プログラムやフェローゼミといった各種行事やプログラムおよび授業に参加し、キャリア形成を支援するもので、日本の大学では初めての試み。 「基礎プログラム」を修了すると「アソシエイト」という称号が、「オナーズプログラム」を修了すると成績に応じて「Summa cum Laude(=with highest honor)」「Magna cum Laude(=with great honor)」「Cum Laude(=with honor)」の称号が授与される。 ■「新渡戸スクール」 「新渡戸スクール」では、グローバル社会で活躍できる人材を育成するため、それぞれの専攻で修得する高度な知識や技能に加えて、それらを生かす「+αの力」を獲得することを目的としている。新渡戸スクールではこの力を、「能力更新力」「組織形成力」「社会還元力」「専門職倫理」から構成される「3+1の力」と定義。さまざまな知識や技能、経験、価値観を持つメンバーから構成されるチームにおいて、コミュニケーションを十分に取ることで相互理解を深め、課題解決に向けて自身の持つ専門的能力を最大限に生かすことができる人材を養成する。 「新渡戸スクール」は、主に修士課程の学生を対象とした「基礎プログラム」と、博士(後期)課程の学生を対象とした「上級プログラム」からなる。 基礎プログラムでは、各自が所属学院等で修得する高度な専門性に加え、それを活かす「3+1の力」を獲得するため、主要4科目として新渡戸スクールI「チーム学習の基礎」、新渡戸スクールII「チーム学習の実践」、新渡戸スクールIII「課題解決」、新渡戸スクールIV「問題発見」を提供している。これらに加え、英語力を強化するためのサポート科目「新渡戸スクール英語」を開講しており、この授業では、ネイティブスピーカーによる少人数教育が行われ、英語によるディスカッション、プレゼンテーション、アカデミックライティングなどを学ぶことができる。 さらに2017年度から、博士(後期)課程に在籍し、主に基礎プログラムを修了した学生を対象とする「上級プログラム」を開設。同プログラムでは、国内外の研究者や企業、地域との連携を含む半年間程度の企画提案プロジェクトに取り組み、これらの経験を通して、リーダーとしてプロジェクトを推進するための基礎的な''能力''を向上させるとともに、国際社会で活躍する「開拓者(先見性を持ち、新たな領域を切り開く草分け的なリーダー)」に求められる''行動力''および''自信''の獲得を目指す。 新渡戸スクールでは授業だけでなく、学びを支援するシステムも整備されている。大学院における全ての学修過程を可視化する「NITOBEポートフォリオ」をはじめ、「3+1の力」の獲得を支援するアドバイザー、キャリアパスを描くことを手助けするメンター、英語力とコンピテンシー(人間力、生きる力)を測るプレイスメントテスト、経済的支援を目的とした新渡戸スクール奨学制度、プログラム修了後もネットワークづくりに貢献する北大新渡戸同窓ネットワークがある。 なお同大では、学士課程から大学院修士課程に続く一貫したリーダーシップ教育体系を確立するため、2019年度に新渡戸カレッジと新渡戸スクールを統合する予定。 ▼本件に関する問い合わせ先 北海道大学学務部教育推進課NITOBE教育システム推進事務室新渡戸カレッジオフィス担当 日置浩一 住所:〒060-0817 北海道札幌市北区北17条西8丁目 TEL:011-706-5414 FAX:011-706-7854 メール:nitobe-college@academic.hokudai.ac.jp 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/
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