フェリス女学院大学が2020年度の前期授業をすべて「遠隔授業」で実施 -- オンライン授業に新しい学修効果を期待

フェリス女学院大学

フェリス女学院大学(横浜市泉区 学長:荒井 真)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月22日(水)から開始した2020年度の前期授業を原則としてすべて「遠隔授業」で行うことを決定した。その方法の一つとして導入したWeb会議システムを利用した授業では、対面授業と遜色ない環境の実現を目指すのみならず、遠隔授業ならではの学修効果が生み出されることが期待されている。その実施に当たっては、学生・教員のオンライン環境の調査や事前の講習会の開催など、準備段階でのきめ細かい個別のサポートを実施した。 ■Web会議システム等を利用した遠隔授業を実施  フェリス女学院大学で行う「遠隔授業」は、(1)学生専用ポータルサイトやemailを利用して教員が資料や課題を提示する方法、(2)撮影した講義や講義資料のスライド等をインターネットを通して提示するする方法、(3)Web会議システムを使って教員と学生が同時双方向の授業を行う方法、(4)これらの手法を組み合わせた授業形態となる。 インターネットを通して資料を提示したり、メールを利用して課題を提出したりすることはこれまでも日常的に行われてきたが、Web会議システムを利用した同時双方向の授業を全学的に取り入れるのは初めて。  Web会議システムを利用した授業のために、大学では次のような調査及び支援・サポートを行い、授業開始に向けて準備を進めた。 ●学生支援  新入生に対して、まずは学生証をはじめ、学生生活に関わる書類・資料等を郵送。学生ポータルサイトの利用方法を配付し、大学と学生との双方向のコンタクトが取りやすいようにした。   また、全学生を対象に、PC・タブレット・スマホの所有状況やオンライン環境に関するアンケート調査を実施。この結果をもとに遠隔授業実施の可能性を検討した。機器を所有していない、あるいはオンライン環境が十分に整っていない学生に対しては、PC・Wi-Fiルーターの無償貸与、その他個別の相談に電話やメールで対応し、授業受講に向けての環境整備の支援を行った。 ●教員サポート  全学的なWeb会議システムを利用した授業を始めるにあたり、専任教員・非常勤教員を対象に10回近くのオンライン授業の講習会を開催した。また、大学内の各種会議や委員会でもWeb会議システムを使用し、日常的な利用からも操作に慣れる機会を設けた。 ●授業開始に向けて  授業開始直前には、アカデミック・アドバイザー(*1)の教員と担当の学生との間で、数回にわたる通信状態のチェックを実施。さらに支援が必要な学生の状況確認とその対応を行ったうえで、授業開始日を迎えた。  なお、オンライン環境に不安のある学生には、授業開始後も引き続き大学からの支援を行っている。  慣れない授業の方法に学生・教員ともに最初は戸惑いがあったが、教員からは研修を重ねていくにつれて「授業によってはむしろ良い効果が期待できそうだ」といった感想もあった。教員は対面授業以上の効果が上げられるよう、さまざまな工夫をほどこし、授業に臨んでいる。  対面授業と遜色のない学修環境を目指すとともに、オンラインを利用した新たな学修方法が一気に加速して取り入れられ、また、学生の自由な感性にも助けられて、これまでにない学修効果が期待される。同大では、コロナ禍が収束して対面授業に戻った後にも、この経験が新たな学修の方法・効果として生かされると考えている。  一方で、一定数以上の受講者がある授業の場合は、TA(ティーチング・アシスタント)やSA(スチューデント・アシスタント)などによる授業の運営・進行のサポートが望まれること、また、音楽学部で行われる実技レッスンや合唱・合奏などの授業については、一か所に集まったり、大学の施設の使用を必須とするため、外出自粛要請の下では遠隔授業であっても実施が困難なものがあることなど、今後、対応を検討していかなければならない課題もある。 ■授業以外のオンライン対応  同大ではその他にも、例年、オリエンテーション期間に実施する学生生活や留学に関する説明会をはじめ、日常的に行われている就職課による就職個人相談、学生の健康を管理する学生支援センターによるサポートもオンラインで対応している。  また、5月以降は、全教員によるオフィスアワー(*2)もオンラインで実施することとしており、その準備も始まっている。学生の学修に対する質問のみならず、不安や悩みへの対応も従来どおりの体制で応じている。 ■新型コロナウイルス対策本部の設置  フェリス女学院大学では、新型コロナウイルスに起因する大学内の諸問題について迅速に対応するため、3月25日に「新型コロナウイルス対策本部」を設置した。設置以降、対策本部に諸情報を集約し、大学として判断が必要な事項についてはすべて対策本部内で検討・調整を行っている。本部長である学長からは、毎日夕方、専任教職員に向けて、大学としての新型コロナウィルス感染拡大防止に対する対応状況が発信され、広く大学内で情報共有がされている。  同大では「このような先の見えない状況の中でも、大学一丸となって、これまでの本学の姿勢を崩さず、学生一人ひとりに対して、迅速に、きめ細やかに対応していく」としている。 ◆フェリス女学院大学の新型コロナウィルス対応 ・本学の新型コロナウイルス感染症への対応について(まとめ)  https://www.ferris.ac.jp/?p=12443 *1:アカデミック・アドバイザー  専任教員がアカデミック・アドバイザーとして学生一人ひとりを担当し、学生の成績(GPA)や履修状況等を考慮しながら、履修相談や学生指導を行う制度。アカデミック・アドバイザーが入学時から卒業時まで継続的に指導する体制をとることで学生の修学指導に責任を持ち、また、きめ細やかな学生のサポートを行っている。 *2:オフィスアワー  学生と教員のコミュニケーションを充実させるために設けられた時間帯。この時間帯に学生は、授業内容等に関する質問や勉強の方法、さらには就職や将来の進路について個人的な相談をすることができる。教員はあらかじめ特定の時間帯(何曜日の何時から何時まで)を示しており、その時間帯であれば学生は基本的に予約なしで研究室を訪問することができる。 ▼本件に関する問い合わせ先 企画・広報課 植村・粟原・敦賀 住所:〒245-8650 横浜市泉区緑園4-5-3 TEL:045-812-9624 FAX:045-812-8395 メール:kikaku@ferris.ac.jp 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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