関西大学では、コロナ禍の学生の実態把握や教育改善等を目的として、第2弾学生調査アンケートを実施しました。その結果から、知識伝達・習得であればオンライン授業が効果を発揮し、対面授業ではそれ以外の資質・能力の育成に寄与しうる授業デザイン(双方向性の確保、アクティブラーニングの推進等)が求められることがわかりました。
【本件のポイント】
・コロナ禍の学びの実態を把握するため、学生アンケートを実施 (有効回答:約8,500件)
・受講者が50人を超えると、オンデマンド型講義を望む傾向が顕著に見られた
・対面再開に伴うキャンパスライフ(交友関係や施設利用など)の満足度は総じて高かった
本学における2020年度の授業は、春学期は原則オンライン、秋学期は原則対面の形態で行いました。本調査は、在学する学部生28,369人に対して、インターネットによる無記名方式で実施したものです。〔調査期間:2020年12月7日~2021年1月6日。有効回答:8,556件(回収率:30.2%)〕
▷ 詳細な調査結果はこちら
https://www.kansai-u.ac.jp/ir/taimen_survey_2020au_digest.pdf
■ 今こそ変革のとき!オンライン・対面双方の特徴を生かした新たな大学教育を
科目の特徴や受講人数、社会情勢などによって望まれる授業形態は変わってくるため、どの形態がベスト、とは一概には言えません。ただ現状では、講義科目においては受講人数が50人を超えると、オンライン、特にオンデマンド型の講義を望む傾向が示されました。(受講しやすい授業形態を問う質問において、受講人数50人未満で41.1%、50人以上で66.9%、151人以上で80%超がオンデマンド型を選択)。対面授業において「一方的に講義されることが多い」と回答する学生も多く、一方向型であれば「時間的・物理的制約を問わず」、「感染リスクも生じない」オンライン授業の方が受講しやすいと感じているものと推察されます。
授業の理解度では、オンライン(68.0%)と対面(60.5%)で8pt程度の差が見られましたが、この点については学習成果の観点からより詳細な分析・検討が必要です。また、オンライン授業において「課題の多さ」を困りごとに挙げる学生が多くみられましたが、オンライン授業の導入によって「学生の授業時間外学習」を増加させることができた(単位の実質化に寄与した)という側面もあります。
一方で、対面再開により、「友達とのリアルな交流」や「大学の施設利用」等の授業以外のキャンパスライフという観点では、満足度の高さ(いずれも70%超)がうかがえました。大学は学生が成長するために不可欠な「つながり」を生み出す場所であり、通学ができない状況によって、大学の持つ価値が再認識されたと言えます。本学では2021年度の授業も「原則対面」で実施予定ですが、今後もしっかりとした感染防止策を講じながら、さらなる教育の質向上ならびに学生の生活環境改善に努めていきます。
■ 法政・明治・関西大学合同IRフォーラムを開催 <3月6日(土)13:00~16:15 ※オンライン>
今回の調査結果から、何を学び、どう生かすのか。本学では連携協定を結ぶ法政・明治大学との合同IRフォーラム「コロナ禍におけるこれからの大学教育を考える」を3月6日に開催します。「学びを継続する」ことを念頭に、変革と工夫の実践を積み上げた2020年の大学教育ですが、同フォーラムでは「大学の価値を高める」ために、''いま''問われる大学の在り方や課題を、教学IRの視点から追究します。
▷ フォーラムの詳細
https://www.kansai-u.ac.jp/ir/archives/2021/02/363ir.html
▼本件の詳細▼
関西大学プレスリリース
https://www.kansai-u.ac.jp/ja/assets/pdf/about/pr/press_release/2020/No60.pdf
▼メディア関連の方▼
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▼本件に関する問い合わせ先
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【リリース発信元】 大学プレスセンター
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