日建設計 東京ビルがリノベーションでWELL認証プラチナを取得
WELL認証は、International WELL Building Institute (IWBI)が主導する、人の健康とウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好であること)に影響を与えるさまざまな機能や制度を測定・評価・認証する評価システムで、設計、建設、運用のベストプラクティスと医学的および科学的研究結果を組み合わせ、人々の健康とウェルビーイングをサポートする建築(新築・既存)やその室内環境を評価します。
[建物名] 日建設計東京ビル (千代田区飯田橋)
[WELL認証評価エリア] 7階改修フロア
[評価項目] 空気、水、食物、光、運動、温熱環境、音、材料、心、コミュニティーの10コンセプト+イノベーションに大きく分かれており、各コンセプト内の必須・選択項目の要求事項から達成したポイントを加算。シルバー 50~59点、ゴールド 60~79点、プラチナ 80点以上、のなか、合計84点を獲得し、「既存建物の内装リノベーション」でプラチナ認証を達成
ハードの部分では、2019年に開始したリノベーション計画はWELL認証取得を視野にいれ、電動外ブラインドシステム(注1)の機能を活かし、窓開口部からの採光を十分に取り入れ、空調空気が淀みなく行き渡る、オフィスレイアウト計画を行った上で、LED照明器具への更新、サウンドマスキングシステム(注2)の導入、BIFMA(注3)認証付オフィスチェアへの全面交換、高さ調節可能なデュアルモニターアームの導入、低VOC放散量の建材を選定するなど、改修前後の評価を行うとともに、リノベーション可能な施策を積極的に行いました。竣工時から導入済の浄水器や高性能エアフィルターと合わせ、高得点獲得に結びつきました。
■ ヘルスポリシーに基づいた環境づくりと健康維持に対する支援を積極的に展開
ソフト面では、日建グループが掲げる「価値ある仕事によって社会に貢献する」という企業理念のもと、ヘルスポリシー「Being a Healthy Company~価値ある仕事は健康から~」に基づき、安心して働く環境づくりと、個人の自律的な健康維持に対する支援に対する積極的な取り組みが評価され、心(マインド)やコミュニティーでは満点12点を獲得。定期的に行われるメンタルヘルス研修やストレスチェック、完全禁煙、在宅勤務などフレキシブルな働き方の選択が得点につながりました。また、イノベーションでは、社内マッサージ室の運用や日建設計東京ビル LEED O+Mの認証が高く評価されました。
このたび既存建物で認証を取得したことで、新築以外のビルでのWELL認証取得の可能性を少しでも広げることができました。今後このノウハウを活かし、クライアントの皆様へのサービスを通じて、ウェルビーイングに配慮した社会に貢献できる環境、都市、建築づくりにより一層努めてまいります。
(英語) https://www.wellcertified.com/
(日本語) https://www.gbj.or.jp/well/about_well/
注1: 電動外ブラインドシステム:窓の外側に設置された電動ブラインドにより、適切な日射制御、眺望・開放感を確保するシステム
注2: サウンドマスキングシステム: 疑似的に空調音などの背景音を流すことで、会話を周囲に聞こえにくくするシステム
注3: BIFMA:The Business and Institutional Furniture Manufacturer's Association (アメリカにおけるオフィス家具の規格)
■ 日建設計について
日建設計は、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を⾏うプロフェッショナル・サービス・ファームです。1900年の創業以来120年にわたって、社会の要請とクライアントの皆様の様々なご要望にお応えすべく、顕在的・潜在的な社会課題に対して解決を図る「社会環境デザイン」を通じた価値創造に取り組んできました。これまで⽇本、中国、ASEAN、中東で様々なプロジェクトに携わり、近年はインド、欧州にも展開しています。
URL:https://www.nikken.jp/ja/