【ニュースレター】「やってみる」チャレンジ精神で描く工場の未来

ヤマハ発動機株式会社


今年4月に開設した「テミル:ラボ」は、社外にもオープンに門戸を開く研究機関。
工場の未来のために技術と人財を開発・育成する

 
現場感覚のひらめきで工場の課題解決を
 モノづくりの現場はいま、変化の激しい市場追従生産に加え、エネルギー価格の高騰やカーボンニュートラルに向けた対応など、新たな課題を抱えています。
 「私たちが最も大切にしているリソースは、現場における実務経験と、現場感覚の目利きの力、それから“まず、やってみる!”というチャレンジ精神です。これらを原動力とした創意工夫で、あらゆる業種・業態の製造現場に幅広く貢献していくことを目指しています」
 生産現場の課題を解決する手段として、「DX」や「スマートファクトリー」といった概念が浸透しつつあります。しかしその実現は、膨大な初期投資や現場ならではの要件等が障壁となり、容易ではありません。
 今年4月、当社が開設した「テミル:ラボ」は、工場の新たな価値創造を目指し、その目的に直結する技術や人財を開発・育成する研究機関です。冒頭のコメントは、その推進役を担う伊藤祐介さんと梶原幹夫さん(ともに当社・設備技術部)によるものです。
 「工場に新たな価値をもたらす“ひらめき”を、躊躇なく、まずやってみることが信条です。“テミル”という名称は、やっテミルという姿勢を表しています」と伊藤さん。一方の梶原さんも「大掛かりな設備でなくても、創意工夫で解決できる課題があります。長く設備を触ってきた経験と、専門的な知識を掛け合わせて、モノづくりに関わる人がいつまでもイキイキ活躍できる工場環境づくりに貢献したいと思います」と話します。

 
閃きプラットフォームの一つ、廉価AGV「COW-el」。汎用品の活用によるコスト低減は、「テミル:ラボ」の得意技の一つ

働く人が切り開くモノづくりの未来
 「テミル:ラボ」の活動は、大きく分けて二つあります。現場の課題に寄り添ったDX導入ツールの研究・開発と、より良いモノづくり環境の構築を推進するハイパフォーマンス人財の育成です。
 前者ではすでに、廉価で汎用性が高く、組み合わせによって新たな価値を創出する複数のプラットフォームとその活用レシピを開発しており、これまで接点のなかった食品や印刷会社の現場等からも問い合わせや相談を受けています。その一例が、当社製電動車いすのドライブユニットを用いた廉価AGV「COW-el(カエル)」。導入・運用のしやすさとタフな働きを強みに、すでに当社の鋳造工場等でも活躍しています。
 また人財育成のプログラムでは、社内外から学びの姿勢を持った人財を迎え入れ、ともに現場最適なプラットフォームの活用術を考えることで工場内の課題を自ら発見し、解決に結びつけることのできる人財の育成を目指しています。「技術に人が合わせるのではなく、働く人がスキルアップすることでひろがるモノづくりの未来。ヤマハ発動機らしい現場目線と柔軟な発想、それからモノづくりを楽しむ心で、日本の製造業を元気にしたい!」。二人は、声をそろえて話してくれました。

 

「テミル:ラボ」の推進役、伊藤さんと梶原さん。
モーションキャプチャーで身体の動きを認識する「画像認識システム」(開発中)の前で

■テミル:ラボ
https://www.yamaha-motor.co.jp/temirulab/

■広報担当者より
伊藤さんと梶原さんの話に耳を傾けて感じたのは、現場を知るエンジニアならではの「反骨心」でした。技術に人が合わせるのではなく、人が技術を生み、その技術によって生産性の向上や働きやすさがもたらされる。実効性が高く、働く人のかゆいところに手が届く手づくり感覚のソリューションの数々に、これこそ現場が望んでいることではないだろうか、と感じました。

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