メディカル・データ・ビジョン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩崎博之、以下
「MDV」)と一般社団法人日本リカバリー協会(所在地:神奈川県厚木市、代表理事:片野秀樹、以下「日本リカバリー協会」)は、業務提携により「パフォーマンスリカバリー投資」の概念を共同で提唱し、従来企業の中で“コスト”と捉えられがちだった休息・健康・メンタルケアを戦略的な“投資”へと昇華させる取り組みを推進します。MDVが開発・提供する「カルテコworkwell」の疲労・ストレス可視化技術と、日本リカバリー協会が持つ「休養学」の知見を掛け合わせ、新たなリカバリーモデルの社会実装を目指します。
■総務・人事HR EXPO出展のお知らせ
2025年6月25日(水)から27日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される総務・人事HR EXPOに出展いたします。クラウド勤怠管理システム「AKASHI」を開発・提供するソニービズネットワークス株式会社(同渋谷区、代表取締役社長:早川富雄)と共同出展し、カルテコworkwellやEmo Scan Approachをはじめとする新サービスのデモンストレーション、および先行導入企業の活用事例をご紹介します。企業の皆さまの課題に合わせた応用的な活用方法もご案内いたしますので、ぜひお立ち寄りください。
■背景と課題
健康づくりの三大要素として「栄養・運動・休養」が挙げられるなかで、そのうちの「栄養」と「運動」の二つはすでに学問的な体系化や教育の機会が整備されている一方、「休養」については環境が整っているとは言えません。一方、デジタルデバイスを用いる業務が増えた現代では、従来の肉体的疲労とは異なる神経系中心の疲れとストレスに悩まされる人が急増しています。
こうしたストレス過多の状態は、「何もしない」や「ただ眠る」だけでは解消しきれず、自律神経の不調や慢性的な疲労感を引き起こしやすいのが現状です。実際に、「疲れている」と感じる人はこの25年間に2割ほど増え、慢性疲労による経済損失が2000年の時点ですでに1.2兆円に及ぶとの推計があります。
このような状況下で日本リカバリー協会の「休養学」は、単に疲れを取るだけの“守りの休養”にとどまらず、七つの休養モデルを組み合わせる“攻めの休養”によって「どのような状態であれば自分のパフォーマンスが最大化できるのか」を明確にしようとするアプローチを提唱しています。アスリートが最高なパフォーマンスを発揮するために計画的な休養を挟むようにビジネスパーソンも最適な形で休養を取り入れることが求められます。しかしながら、いまだ多くの企業や個人が休養の重要性を十分に認識しておらず、「プレゼンティーイズム※」が深刻化しているのも事実です。今後は、より積極的に「どのようなコンディションで過ごせば最良のパフォーマンスを発揮できるか」を追求する姿勢が重要とされています。
(※健康上の問題を抱えながら出勤して業務効率が低下している状態)
■本提携の概要
今回の業務提携では企業が休養や健康管理、メンタルケアを「コスト」ではなく「投資」と捉える新しい概念「パフォーマンスリカバリー投資」を共同で提唱します。日本リカバリー協会が打ち出している休養学の考え方に基づき、七つのモデルを複合的に組み合わせる「攻めの休養」という考えのもと、従業員一人ひとりが主体的に疲労やストレスをリカバリーする手法を提供します。さらに、MDVが提供するカルテコworkwellの非接触型生体情報取得技術を活用し、「Emo Scan Approach」と呼ぶ①客観的測定②主観的評価③データ結果に基づく対応という三つの側面から、従業員のコンディションを客観的かつ正確に把握できる体制を整えます。こうした理論とデータ可視化技術の融合により、従業員のライフスタイルや疲労状態に応じた最適な休み方を提案すると同時に、企業全体の生産性と従業員の健康を戦略的に支援していくことが両社の目指すゴールです。
■今後の展望
業務提携を通じて両社は、それぞれのデータや知見を持ち寄り、ビジネスシーンにおける新たなリカバリーモデルの社会実装を推進していきます。従業員に休養リテラシーを高めて自分に合った最適な休養法を主体的に探索することでパフォーマンスの向上が期待されます。一方、企業はEmo Scan Approachなどの可視化技術を活用して、従業員のコンディションを客観的かつ的確に把握することで、プレゼンティーイズムの改善や生産性の最大化、さらには健康維持を戦略的に図ることが可能となります。こうした取り組みにより、休養を「コスト」ではなく「投資」と位置づける新たな価値観を、より多くの企業や組織へ広めながら、個人の健康と組織の生産性向上を両立させる社会づくりを目指します。
■出典
『あなたを疲れから救う 休養学』
(著者 一般社団法人日本リカバリー協会代表理事:片野秀樹)