~ねこちゃんのための〝最高額の買い物″は、4,000万円の「家」が2名!~
監修:梅原 孝三 先生
大正製薬は、ねこちゃんを飼っている全国の男女400人を対象に、『ねこちゃんの健康に関する意識調査』を実施しました。
ペットは、今や大切な家族の一員。ねこちゃんも長寿化が進み、平均寿命は15.92歳という統計データ
※も発表されています。健康を維持し、元気で長生きしてもらうために、飼い主さんがどのような点に気を付けているのかを探ってみました。
本調査は、子猫(0~2歳)、成猫(3~6歳)、中高齢猫(7~14歳)、高齢猫(15歳以上)各100頭の飼い主さんを対象に行いました。
その結果、最も心配していることは「健康状態」で、約半数(46.0%)が回答しました。ねこちゃんを飼うときにしばしば話題になるトイレの臭いや抜け毛、爪とぎといった問題行動よりも、健康を気づかう飼い主さんが多いことが分かりました。
また、ねこちゃんの腸活については「必要」が約半数(44.8%)を占め、さらに「ねこちゃんの腸活をしたいと思いますか」の問いには、「現在している」を含め、過半数(64.6%)の人が「興味はある」「したいと思う」と回答。この数値は、当社が2025年1月に実施したわんちゃんの飼い主さんを対象とした調査の結果を上回っており、ねこちゃんの飼い主さんの健康意識の高さがうかがえました。
<調査結果の概要>
◆ねこちゃんで心配なこと、気になることは「臭い対策」や「問題行動」よりも、「健康状態」(46.0%)
◆健康面で気になるのは、高齢猫は「高齢からくる衰え」(60.7%)。成猫・中高齢猫は4匹に1匹「肥満」!?
◆腸活は「必要」が約5割(44.8%)。「腸活をこれからしたいと思う人」もわんちゃん(42.5%)を上回る過半数(64.6%)。ねこちゃんの飼い主さんは腸活に前向き!
◆ねこちゃんのかわいいポイントは「しぐさ」(40.8%)。なんと高齢猫の半数(50.0%)は「ニャーとお返事」。歳月とともに深まるコミュニケーション。
◆ねこちゃんのためのお買物、最高額は4,000万円の「家」が2名! 1600万円の「車」、専用の部屋200万円‥など。「病院代」(100万円)や「冷暖房費」(25万円)、「自動トイレ」(6万円)の回答も。
◆名前ランキングは、1位 ミー、2位 そら、3位 なな。
※一般社団法人ペットフード協会「令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査」
<調査結果の内容>
◆ねこちゃんで心配なこと、気になることは「臭い対策」や「問題行動」よりも、「健康状態」(46.0%)
ねこちゃんの困りごとでよく耳にするのは、トイレの臭い対策や抜け毛、爪とぎ、走りまわるなどの問題行動ですが、実際に心配なこと、気になることのトップは「健康状態」で、約半数の46.0%が回答。何よりも健康を願う飼い主さんが多いことが分かりました。
4つの分類の年齢別では、子猫はまだケージに慣れないせいか「災害時の対応」(17.0%)を不安視。成猫・中高齢猫では「毛並み、抜け毛」(それぞれ14.0%、15.0%)、高齢猫では「食事の食いつきがよくない」(高齢猫25.0%)などが挙げられていますが、「特になし」の回答も全体の約3割(28.3%)を占めています。健康を気づかいつつ、大きなトラブルなく、穏やかに暮らしている様子がうかがえます。
◆健康面で気になるのは、高齢猫は「高齢からくる衰え」(60.7%)。成猫・中高齢猫は4匹に1匹が「肥満」!?
特に健康面で何が気になるかを聞いたところ、最も目立ったのは「高齢からくる衰え」。高齢猫は60.7%、中高齢猫でも27.9%の回答がありました。また中高齢猫では「肥満」(26.5%)、成猫は「吐き戻し」(25.8%)と「肥満」(24.2%)が上位に。「肥満」に関しては、成猫から中高齢猫の飼い主さんの4人に1人がお悩みをかかえているようです。一方、元気いっぱいの子猫は「特になし」が最多(68.1%)で、「運動不足」(18.8%)が2位となりました。
これまでにかかったことのある病気では、ねこちゃんに多いといわれる「腎臓系の病気」(12.8%)、次いで「猫カゼ」(11.0%)、「下痢」(10.8%)、「目の病気」(9.8%)と続きました。少数ながら熱中症にかかったねこちゃんも8頭(2.0%)いました。人間同様、暑さには気を付けましょう。
さらに、ねこちゃんの健康状態を把握・維持するために日々どんなことを心掛けているかを尋ねたところ、「食いつきをチェック」(45.3%)、「新鮮な水を与える」(37.3%)、3位「便の状態を観察する」(32.0%)の順となりました。高齢猫では「フードの吟味」(30.0%)、「ブラッシング」(28.0%)でいっそうのケアを、子猫では「運動、遊びをさせる」(37.0%)も目立っています。

◆腸活は「必要」が約5割(44.8%)。「腸活をこれからしたいと思う人」もわんちゃん(42.5%)を上回る過半数(64.6%)。ねこちゃんの飼い主さんは腸活に前向き!
ネットや雑誌で最近よく目にするようになったねこちゃんの〝腸活″について、「必要ではない」「どちらかと言えば必要ではない」の回答が16.4%だったのに対し、「必要」「どちらかと言えば必要」は約3倍の44.8%となりました。年代別では、子猫の飼い主さんがトップ(52.0%)。飼い始めで熱心に情報収集している方が多いのかもしれません。
「ねこちゃんの腸活を行っている、又はこれから腸活をしたいと思いますか」の問いには、「現在している」を含め、過半数(64.6%)が「興味はある」「したいと思う」と回答。ねこちゃんの飼い主さんの健康意識の高さが明らかになりました。
この結果を2025年1月に実施したわんちゃんの飼い主さん400名を対象とした調査と比較すると、「腸活は必要」と回答したねこちゃん44.8%に対し、わんちゃんの方が60.0%と上回っています。しかし、今後の腸活実施の意向については、わんちゃんは42.5%とややトーンダウンしたのに対し、ねこちゃんは過半数(64.6%)が前向き。腸活意識では、ねこちゃん側に軍配が上がったようです。
※大正製薬『わんちゃんの健康に関する意識調査』
https://www.taisho.co.jp/company/newsletter/2025/20250407001904/
◆ねこちゃんのかわいいポイントは「しぐさ」(40.8%)。なんと高齢猫の半数(50.0%)は「ニャーとお返事」。歳月とともに深まるコミュニケーション
チャーミングポイントを挙げてもらったところ、「しぐさ」(40.8%)、「ニャーと返事をする」(38.8%)、「目鼻立ち」(36.5%)と続きました。
中高齢猫や高齢猫では「顔の表情」がともに約4割(39.0%)にのぼり、ねこちゃんと目と目を見交わすだけで気持ちが通じ合うようです。
特に高齢猫では「ニャーと返事をする」が2頭に1頭(50.0%)。「お見送り、お出迎えをしてくれる」(27.0%)やチャームポイントは「すべて」(25.0%)という回答も全年代の中で最も多く、年齢を重ねるごとに、飼い主さんとの絆がいっそう深まっている様子が感じられる結果となりました。
◆ねこちゃんのためのお買物、最高額は4,000万の「家」が2名! 1,600万円の「車」‥など。「病院代」(100万円)や「冷暖房費」(25万円)、「自動トイレ」(6万円)の回答も。
そんなかわいいねこちゃんのためなら、どれだけお金を掛けられるかー。
ねこちゃん関連の〝最高額の買い物″について聞きました。その結果、1,000万円以上が3名で、最高額は4,000万円。いずれも愛猫のために家を購入したという方が2名、次いで1,600万円の車が1名。ペット仕様の設備が盛り込まれた素敵な邸宅や高級車でのドライブ、うらやましい限りです。
そのほか「病院代」(100万円)や「冷暖房費」(25万円)、「自動トイレ」(6万円)といった現実的な出資が続き、最も多かった回答は「キャットタワー」で145名(36.3%)。金額は3,000円~10万円でした。
◆名前ランキングは、1位 ミー、2位 そら、3位 なな。
併せて名前についても調べたところ、昔ながらの呼びやすい2文字の名前が主流。「ミー」「そら」など、ナチュラルで気持ちが和むかわいい名前に人気が集まっているようです。
監修:仙台プラム・アニマルクリニック 梅原 孝三 先生のコメント
ネコの健康を守るために腸内環境を整えましょう
ネコの腸内環境は、健康維持に非常に重要な役割を果たしています。腸内フローラ(腸内細菌の集まり)は、消化や免疫、栄養吸収に関わり、そのバランスが崩れると下痢や便秘、肥満、アレルギーなどの原因になることがあります。腸内の状態を良好に保つことで、消化器の健康を維持し、便通や便臭、口臭の改善が期待できます。また、免疫機能が向上し、感染症やアレルギーのリスクを低下させるだけでなく、慢性炎症を防ぐことで老化防止につながります。さらに栄養の消化吸収がスムーズになり、基礎代謝が上がるため、肥満予防にも役立ちます。
まずは、腸内の調和を保つ食事が基本です。最近では、腸内フローラをサポートする乳酸菌やビフィズス菌(プロバイオティクス)や、それらのエサとなる食物繊維(プレバイオティクス)を含んだキャットフードが増えており、腸内の働きを最適化するのに役立ちます。
また、食事量の管理も重要です。食べ過ぎは肥満や健康トラブルの原因となるため、おやつを与える場合はその分食事の量を調整しましょう。ただし、おやつを与えすぎて主食の量を減らしすぎると、栄養バランスを崩してしまうので注意してください。ネコはもともと水分摂取量が少ないため、便が硬くなりがちです。便の状態を日々チェックすることも腸内の健康を把握する上で役立ちます。健康な便は、1日1~2回スムーズに排泄され、乾きすぎず適度な湿り気があり、形はかりんとうやバナナ状。便がいつもと違う場合は、腸内の乱れや病気のサインかもしれません。
食事を変えると一時的に便の状態が変わることもあります。便秘や下痢などがあった場合、元気で食欲がある状態なら、1日様子を見てもよいでしょう。2日目に経過をみて変化がないようであれば、3日目には動物病院を受診してください。
生活習慣の見直しも腸内のバランスを保つために欠かせません。ネコはストレスに敏感な動物であり、知らない人の出入りや環境の変化などがストレスの原因となります。隠れられるスペースを用意し、トイレを常に清潔に保つことで、ネコが安心して過ごせる環境を整えましょう。また、運動不足は腸の働きを低下させるため、1日10~20分程度、ネコと遊ぶ時間を作ることが大切です。
さらに、ネコは1日14~20時間眠るため、快適な睡眠環境も重要です。お腹のマッサージも腸の健康管理に役立ちます。おへそを中心に円を描いたり、揉んだり、優しくマッサージすることで、腸を刺激できます。
また、乳酸菌やビフィズス菌を含む食事やサプリメント、おやつなどを取り入れることも腸内フローラの改善に効果的です。
ネコの健康を守るためには、腸内環境を整えることがとても大切です。日々の食事や生活習慣を見直し、愛ネコが元気に過ごせるようサポートしてあげましょう。
<プロフィール>
仙台プラム・アニマルクリニック 梅原 孝三 先生
獣医師、国際中獣医学院日本校校長、ペット薬膳国際協会常任理事長。北里大学獣医畜産学部畜産学科、麻布大学獣医学部獣医学科で学び、東京都、埼玉県の動物病院にて勤務後の2001年、宮城県に「仙台プラム・アニマルクリニック」を開業。一般的な動物病院の西洋医学と、中獣医学(東洋医学)を併用した診療を積極的に取り入れ、鍼灸治療、薬膳、食事指導も多く行う。栄養学や薬膳学を得意とし、日本および海外での定期的なセミナー開講やメディアでの監修や執筆も多数。著書に『猫の寿命は8割が“ごはん”で決まる! 』(双葉社)がある。
【 『ねこちゃんの健康に関する意識調査』調査概要 】
調査地域:全国
調査期間:2025年7月
調査方法:インターネットでのアンケート調査
調査対象:24~69歳までの飼い主さん400名(男性256名、女性144名)
※飼い猫について
【年齢】子猫(0~2歳)、成猫(3~6歳)、中高齢猫(7~14歳)、高齢猫(15歳以上)各100頭
【出会った場所/飼うきっかけ】 保護猫167頭、友人・知人から106頭、ペットショップ73頭、ブリーダーさん20頭 他
有効回答:400名 調査会社:株式会社クロス・マーケティング