2026年2月3日
独立行政法人情報処理推進機構
プレス発表 「ハノーバーメッセ2026」に出展
~データスペースの技術コンセプト「Open Data Spaces」の最新情報を発信~
独立行政法人情報処理推進機構(IPA、理事長: 齊藤裕)は、2026年4月20日から4月24日にドイツ・ハノーバーで開催される世界最大級の製造業向け国際展示会「ハノーバーメッセ 2026」にて、データスペースの技術コンセプト「Open Data Spaces」(以下、「ODS」)(注釈1)の周知と普及を目的とした講演・展示を「Open Data Spaces Explore」と銘打って実施します。ODSの国際展開及び国際相互運用性の確保に向けて、ODSの設計思想やコンセプト、技術仕様、商用サービスのユースケース等を紹介し、国内外の産業・技術コミュニティとの連携を強化・拡大することを目指しています。
「ハノーバーメッセ2026」では、IPA、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会(RRI)、およびアビームコンサルティング株式会社が共同で、日本の企業・団体が集結する「Japan Industrial Park」に出展します。 |
■背景
AI革命が牽引する世界において、サービスの付加価値を生み出すソフトウェアの競争力を規定するデータは、まさにデジタル産業において非常に重要な要素となっています。
自動車、ロボティクス産業などを典型に、ソフトウェアとハードウェアの主従逆転が起きる中で、ソフトウェアを起点とした戦略的なデータシェアリングは、もはや企業の競争優位性そのものを決定する経営課題です。さらに、カーボンニュートラルの達成や資源循環型社会の実現に代表される社会課題やサプライチェーン断絶への対応といった経済課題の解決に向けては、企業や業界、国境をまたいで安全にデータを共有・流通できる仕組みの構築が必要となります。
■データスペースに関する国内外の活動
我が国は、こうした市場の課題を解決するために、「データスペース(Data Spaces)」と呼ばれるデジタルインフラの技術設計を、関係各国・地域の取組みと連携しながら国際的に主導しています。IPA、一般社団法人データ社会推進協議会(DSA)、ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会(RRI)、東京大学大学院情報学環などが中心となり、データスペースの技術コンセプト及びそれを構成する技術仕様として、新たにODSを我が国におけるデータスペース取組みの共通仕様と位置付け、共同で持続的に改善、推進しています。IPA デジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)は、ODSの設計統括を実施するとともに、ODSの共同推進と発信を円滑に実施するための事務局機能を設置し、関連する団体と連携を進めています。
データスペースの社会実装の観点では、産業イニシアティブであるウラノス・エコシステム(注釈2)の下、自動車・蓄電池トレーサビリティ推進センター(ABtC)がバッテリートレーサビリティプラットフォーム(蓄電池CFPに係るデータスペース)を構築し、すでに商用サービスの提供を開始しています。また、NEDOのウラノス・エコシステム事業(注釈3)においては、含有化学物質情報及び資源循環情報を川上から川下につなぐ情報伝達システム(Chemical & circular Management Platform:CMP)の研究開発が行われ、民間でもCMPコンソーシアムが立ち上がるなど、資源循環領域でのデータスペースの社会実装も進展しています。また、航空・エアモビリティ領域におけるデータスペースを活用したドローン航路等、様々な分野でのユースケースが生まれてきています。
データスペースに積極的に取組む欧州でも、机上検討や実証ベースでのデータスペースに関する一連の活動が行われる中で、Catena-X Automotive Network e.V.による自動車業界データスペース(Catena-Xデータスペース)の稼働を開始するなど、一部のユースケースが商用サービスとして徐々に市場を形成し始めています。