金融機関向けAI導入コンサルティングサービスの提供開始について

〜金融規制とガバナンスに精通した、変わり続けるAIに振り回されない設計を〜

株式会社NTTデータ経営研究所(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 重樹、以下 当社)は、メガバンク・地方銀行・証券会社などの金融機関を対象に、金融規制対応とAIガバナンスに精通したコンサルタントが設計する「金融機関向けAI導入コンサルティングサービス」全18サービスの提供を2026年5月7日より開始いたします。
本サービスは、金融機関特有の業務知識・審査ロジック・規制要件を深く理解した上で、業務知識の構造化と、AIエージェントのフロー制御を担うHarness(ハーネス)設計を起点としており、特定のAIベンダーに依存しない独立した立場で、AI活用と金融規制対応を両立する設計を支援します。

背景・目的
国内の金融機関では、生成AIの導入が進み、社内向けのAIツールの活用も、広がりつつあります。一方で、「AIを入れたが次に何をすべきかわからない」「ベンダーからの提案が乱立し全体設計が見えない」「AIへの投資対効果を経営に説明できない」「PoCは動いたが本番で使われなくなった」といった課題が顕在化しています。
こうした課題の根本には、AIツールを導入する前に「業務知識をAIが使える形に構造化する」という工程が不足していること、また既存のRPA・RAG・AIツールといった資産をゼロから作り直そうとする設計思想の問題があります。AIモデルは短いサイクルで進化・更新が続くため、特定のAIに依存した設計では、モデル更新のたびに見直し負荷が生じやすいという問題も生じています。
国際的には、EUのAI規制法(AI Act)が2026年8月より高リスクAI規定を段階的に適用し、米国でも2026年4月にFRB・OCC・FDICがモデルリスク管理に関する改訂Interagency Guidanceを公表しており、金融機関におけるモデルリスク管理やガバナンスの見直しが進んでいます。国内でも金融庁がAIディスカッションペーパーv1.1(2026年3月改訂)とAI官民フォーラムでの知見を踏まえながら対話を進めており、金融機関においてはAI利活用とガバナンスを両立する設計の重要性が高まっています。
当社では、金融政策コンサルティングユニットで培った金融規制対応・業務知識・ガバナンスの知見を活かし、金融機関の現場課題に正面から応えるサービスとして、本サービスを体系的に整備しました。

本サービスの設計思想
本サービスの最大の特徴は、金融機関の業務知識を「Skills」として構造化・継承する知識層と、AIエージェントの判断・実行を制御する「Harness(ハーネス)」と呼ばれるフロー制御層を分離する設計思想にあります。
金融機関の業務知識は、ベテラン行員の判断基準・審査ノウハウ・例外処理ルールなど、これまで暗黙知として蓄積されてきた資産です。当社は、これらを人の頭の中から取り出しSkillsとしてライブラリ化し、AIエージェントに継承させる設計を行います。これにより、AIモデルが進化・切り替わっても、金融機関が長年かけて築いてきた業務知識は資産として残り続けます。
一方、Harnessは、AIエージェントが「いつ・どの業務知識を参照し・どのタイミングで人間の承認を得るか」を制御する層です。金融業務では、人間の最終判断を担保するHITL(Human-in-the-Loop)設計や、「3つの防衛線(three lines of defense)」に基づく第1線・第2線・第3線の職掌分離といった金融機関固有のガバナンス要件が不可欠であり、Harness層でこれらを明示的に設計することで、金融規制への適合性と業務品質を両立します。
この2層分離の設計思想により、業務知識とAIモデルそれぞれを独立に進化させやすい構造を設計段階から整え、AIモデルの世代交代や規制変化に振り回されない、長期的に耐える金融機関のAI基盤を実現します。

サービスの概要
本サービスは、Phase 1〜Phase 4の4フェーズ・全18サービスで構成されています。

Phase 1: AI戦略・構想策定(6サービス)
金融機関の業務知識がどこにあり、AIがどこまで活用できるかを診断します。顧客接点(フロント)・審査・リスク管理(ミドル)・行内ナレッジ(バック)の3層を横断し、AI活用の現在地と業務知識の構造化可能性を可視化します。金融庁AIディスカッションペーパーv1.1・EU AI Act・米国FRB/OCC/FDIC共通実務標準・SR 11-7などの金融AI規制動向を分析し、対応方針を策定します。最小1サービスから開始可能で、「まず診断から」「規制動向分析だけ急ぎたい」「全体ロードマップを先に作りたい」等、状況に応じたエントリーが可能です。

Phase 2: 業務AI実装方針策定・BPR(6サービス)
Phase 1の診断結果をもとに、業務知識をAIが活用できる形に整理する方針と、AIエージェントの実装方針を策定します。具体的には、ばらばらに存在する判断基準・審査ノウハウ・例外処理ルール等をAIが解釈しやすい日本語の構造に体系化する方針、およびHITLや3つの防衛線を組み込んだAIエージェントの制御方針を、実装パートナーへの発注要件として整理可能なレベルまで設計します。既存のRPA・RAG・AIツールを活かす「オーバーレイ型」、ゼロから設計する「スクラッチ型」、両者を組み合わせる「ハイブリッド型」の3実装パターンから、クライアントの状況に応じた選択を支援します。法人営業・融資審査・行内ナレッジ等の各業務に対して、「既存資産の棚卸し・オーバーレイ可能性評価」→「業務知識の構造化方針」→「AIフロー制御(Harness)の方針」→「エージェント実装・PoCの計画」の策定を支援します。なお、詳細設計・実装・システム構築フェーズは、クライアントが選定する実装パートナーとの連携により進めることを想定しています。

Phase 3: AIガバナンス・リスク管理(5サービス)
稼働中のAIの品質モニタリング、モデルリスク管理、AIガバナンス体制の構築を支援します。法人営業AI参謀とデジタル顧客接点AIの両チャネルを対象とした品質モニタリング、米国当局のモデルリスク管理ガイダンス等に基づく審査AIモデルリスク管理、AIガバナンスフレームワーク整備、そして業務知識ライブラリそのものを標的とする新しいタイプのAI固有脅威(不正な知識混入・外部依存経路からの攻撃等)を含むAI脅威インテリジェンスを提供します。「3つの防衛線(three lines of defense)」に基づく第1線・第2線・第3線の職掌分離を踏まえた体制設計を行うことが特徴であり、各サービスは単独での発注も可能です。

Phase 4: AI活用進化支援サービス(年間リテーナー:1サービス)
Phase 1〜3で構築したAIエージェント・業務知識ライブラリ・ガバナンス体制を継続的にモニタリング・更新し、AI投資のROIを経営層に可視化し続けるリテーナー型サービスです。「PoCは動いた、本番導入もした、しかし使われなくなった」という2026年型の失敗パターンを予防します。月次モニタリング・四半期健診レポート・年次ROI評価の3サイクルで提供します。

本サービスの特徴
(1)金融機関・金融規制への専門特化
本サービスの最大の強みは、金融政策コンサルティングユニットが培ってきた金融機関特化の専門性です。メガバンク・地方銀行・証券会社の業務構造、審査ロジック、金融規制に精通したコンサルタントが、汎用的なAIコンサルティングでは対応できない金融機関固有の論点に踏み込みます。金融庁AIディスカッションペーパーv1.1・EU AI Act(2026年8月高リスクAI規定適用)・SR 11-7・FRB/OCC/FDIC共通実務標準等を継続的にモニタリングし、規制要件を設計段階から組み込みます。規制が義務化されてから対応するのではなく、規制の先読みにより金融機関の競争優位に貢献します。
(2)業務知識の構造化とHarness設計を起点とした設計思想
多くのAI導入は「エージェントを作ること」から始まりますが、本サービスは「業務知識をSkillsとして構造化し、Harnessでフロー制御を設計すること」を先に行います。これにより、AIモデルが進化・切り替わっても業務知識は資産として残り、設計が陳腐化しにくい構造を目指します。
(3)既存資産を捨てない設計
既存のRPA・RAG・AIツールをゼロから作り直すのではなく、現在の資産を活かしながら段階的にAIエージェント化する「オーバーレイ型」設計を基本姿勢とします。レガシーシステムを維持したまま、AIの判断・自律性を追加します。
(4)特定のAIベンダーに依存しない独立した立場
主要AIプラットフォームについて、クライアントの既存インフラ・ベンダー関係・コスト条件を踏まえた中立的な評価と推奨を行います。特定ベンダーへの誘導を行わないことを原則としており、クライアントが将来にわたって最適なAIプラットフォームを選択し続けられる設計を支援します。
(5)どこからでも始められる柔軟な設計
全行一斉導入は必要ありません。「まず現状把握のみ」「特定業務のPoCから」「ガバナンス整備だけ先に」「AI脅威対応を急ぎたい」「評価制度・人材育成から着手したい」「既存AIのROI可視化が課題」など、クライアントの状況に応じたエントリーポイントから支援を開始できます。

今後の展開
当社は、本サービスを通じて、金融機関のAI活用における「業務設計」と「ガバナンス」の両面から支援してまいります。
なお、メガバンク・地方銀行に加え、証券会社・保険会社等の金融機関全般への展開を予定しています。

サービス詳細は添付PDFをご参照ください。
本件に関するお問合わせ先
株式会社NTTデータ経営研究所
経営企画本部 コンサルティングサポート部
ブランド推進担当 米倉
Tel:03-5213-4016
E-mail:webmaster@nttdata-strategy.com

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この企業の情報

組織名
株式会社NTTデータ経営研究所
ホームページ
https://www.nttdata-strategy.com/
代表者
山口 重樹
資本金
45,000 万円
上場
非上場
所在地
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-9JA 共済ビル9階・10階
連絡先
03-3221-7011

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