立命館大学はSGU(スーパーグローバル大学創成支援)の取り組みとして、在英日本大使館にて、UK-Japan Collaboration Public Lecture: The Past and Future Earth - Climate change and co-existing sustainably with natureを開催。林景一・日本国特命全権大使をはじめとする英国内の関係者など75名が参加した。
シンポジウムの講師には、立命館大学の中川毅・教授(総合科学技術研究機構・古気候学研究センター長)、森裕之・教授(政策科学研究科長)に加え、英国トップレベルの研究者であるEric Wolff・教授(University of Cambridge)、Robert Lowe・教授(University College London)をゲストスピーカーとして招聘し、「気候変動」・「持続可能な社会」をテーマとして講演を行った。
セッション1では気候変動をテーマとして、中川教授から福井県水月湖で採取した年縞(ねんこう)に含まれる花粉量の分析結果をもとにした研究成果について、Wolff教授は南極で氷床コアを採取する様子と、氷床コア内のCO2量の分析についての研究を紹介した。
続くセッション2では、持続可能な社会をテーマとして、環境・エネルギーの分野から、それを実現するための課題や提起がなされた。森教授からは日本のアスベスト災害について、阪神淡路大震災や東日本大震災の事例をもとに紹介し、Lowe教授は建造物の構造によるエネルギー効率の研究について紹介した。
冒頭の挨拶で、立命館大学吉田美喜夫学長は、「立命館大学は特色あるグローバル研究大学として教育・研究の水準を高めてきた。本シンポジウムを通じ、日英のさらなる協力関係が構築され、研究を通じた連携につながることを期待している」と述べた。
参加者のひとりは、「立命館大学が世界レベルでの研究を進めていることに驚いた。今後も世界中の課題解決へ向け、日英の研究連携を進めてほしい」と感想を述べた。
立命館大学では今後、今回の国際シンポジウム開催を機に、University College Londonをはじめとする英国研究機関との共同研究の促進に向けた基盤整備を行っていく予定である。
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