SAS、2016年売上高は過去最高の32億ドルを記録
~日本を筆頭とした各国での成長を背景に、創業以来40年連続の増収増益を達成~
*2017年1月25日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳をベースとしています。
米国ノースカロライナ州キャリー発
アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、2016年度の売上高が32億ドルを記録(為替変動の影響を除いた場合の対前年比4%増、ドルベースで1.3%増)したと発表しました。2016年はSASの設立40周年、事業のさらなるグローバル展開、継続的な増収増益など多くの記念すべき業績を上げました。新規のソフトウェア販売は9%増(為替変動の影響を除く)、ドルベースで7%増となり、「SAS(R) Analytics」ソリューションに対する継続的な需要の伸びを反映したものとなりました。
SASのCEO(最高経営責任者)であるジム・グッドナイト(Jim Goodnight)は、「SASが目指しているのはすべてのお客様がアナリティクスで得た洞察を価値に変えられるよう支援することです。そのために、SASは変わりゆく市場に適応し、革新的技術を駆使し、絶え間なくイノベーションを続けています。その結果、お客様の抱えるビジネス上の課題に革新的なソリューションで応え、様々な業種を横断した主要マーケットでリーダーの地位を維持しています」と述べています。
グローバルでの売上増加
SASの売上はグローバルの全地域で増加しました。日本を筆頭としたアジア太平洋地域、およびラテンアメリカでは、過去最高の売上を記録しました。これは、顧客のアナリティクスの戦略的活用が増加したことに起因しています。データ・マネジメント、アナリティクス、ビジネス・インテリジェンスといったSASのコア・テクノロジーは全地域で売上増となりました。業界別売上では、金融サービス、政府、ヘルスケア/ライフサイエンスが最も大きな構成比を占めています。
2016年は約3,000社の新規顧客を獲得し、顧客数は世界で83,000社を超えました。プロ・アイスホッケーチームのBoston Bruins、フィンランドの鉄道会社VR Group、Imperial College London、Pennsylvania Patent Safety Authority、アイルランドと英国を拠点とするフィナンシャル・グループのAIB、ニューオーリンズのヘルスクリニックであるCrescentCareなど、世界中の組織がその価値を認め、SAS Analyticsソリューションを活用しています。
2016年、顧客ニーズの対応を強化するためにSASはダブリンとパリに、それぞれカスタマー向けの施設を新規に開設しました。また、自動車産業の成長をサポートするためにデトロイト・オフィスを新設しました。ノースカロライナ州キャリーにあるSASの本社では、現在新しいオフィスタワーを建設しています。
2016年の成長の原動力
データ・マネジメントとアナリティクスの需要が大きく伸びている背景として、データ量の膨大な増加があります。企業はこの膨大なデータから最大限の価値を引き出し、意思決定や業務に直結する洞察を導き出すためにSASを活用しています。米調査会社のForresterは、データ・マネジメント、アナリティクス、そして洞察に基づいた意思決定までのすべて、あるいは一部を統合したプラットフォームを「エンタープライズ・インサイト・プラットフォーム・スイート」と呼んでいます。Forrester社は、2016年第4四半期のレポートで、このエンタープライズ・インサイト・プラットフォーム・スイートの唯一のリーダーとしてSASを選出し、「SASは業界最高水準のアナリティクスを提供しているだけでなく、ストリーミング、ビジュアライゼーション、マスター・データ・マネジメントのための広範で優れたデータ・マネジメント機能を提供し、また、バランスの取れた強力な製品・ソリューション群とプラットフォーム戦略を持っている」と評価しています[1]。
さらにForrester社は、「企業は異種環境によるデータ・マネジメントをシンプルにしたいと望んでおり、2017年により大きな広がりを見せるエンタープライズ・インサイト・プラットフォームに『SAS(R) Viya(TM)』を導入することを検討すべきだ」と付け加えています。
アナリティクス、データ・マネジメント、基盤ツールの新規のソフトウェア販売は8%増で、2016年の新規のソフトウェア販売総額の過半を占めました。
また、クラウドも引き続きSASの成長を牽引しました。SASソリューションを安全で便利、かつコスト効率良く活用したいという市場ニーズを受けて、クラウド関連の売上は9%増となりました。SASは「SAS(R) Cloud Analytics」やRaaS(results-as-a-service)などをはじめとした、顧客がSASのソリューションと専門知識にアクセスできる新しい方法を今後も提供していきます。2016年に躍進したRaaSは、社内に専門チームを設置することなくSASの高度な分析ソリューションと専門家にアクセスでき、迅速な投資回収が見込めることから、2017年も引き続き成長すると予想しています。
企業の不正取引防止や金融犯罪対策への取り組み、アンチ・マネーロンダリングなどの法規制への遵守を反映して、SASのビジネス・ソリューションの中でも、不正取引防止とセキュリティ・インテリジェンスの分野は36%の成長を達成しました。SASのパートナーによる新規の販売比率は全体の約3分の1を占めました。システム・インテグレーター、リセラー、OEM、Managed Analytic Services Provider(MASP)からなるSASの強力なチャネル・プログラムは、SASの顧客とパートナー自身の顧客の個々のニーズに最適な方法でSASテクノロジーの導入サポートに注力しています。
継続的なイノベーション
業界アナリストは、予測的アナリティクス、アドバンスド・アナリティクス、カスタマー・インテリジェンス、データ・マネジメント、データ統合、データ品質の分野でSASを業界リーダーに選出しています。IDC社の調査によると、アドバンスド・アナリティクスと予測的アナリティクスの市場でSASは31.6%のシェアを保有しています[2]。さらに、SASは不正取引防止、リスク分析、リテール分析でも業界リーダーとして認識されています。
このリーダーシップの維持はイノベーションの創出に大きくつながっています。SASは2016年、総売上の26%を研究開発に再投資しましたが、この投資比率は主要なテクノロジー企業の対年間売上比率のほぼ2倍に相当します。イノベーションに対するこの揺るぎないコミットメントが、SAS Viyaという画期的な先進テクノロジーにつながっています。アナリストは、このSAS Viyaが業界を一新させる可能性を持っていると評しています。SASは、このオープンかつクラウド対応のハイパフォーマンス・アナリティクスとビジュアライゼーション・プラットフォームであるSAS Viyaを中心に据えて、今後も引き続き新しいイノベーションを巻き起こしていきます。直近では、アドバンスド・アナリティクスとダイナミックかつインタラクティブなビジュアル・ワークスペースとを融合した「SAS(R) Visual Investigator」を発表しました。このソリューションを活用することにより、企業は調査、検索、問合せなどのイベントの全ライフサイクルを特定、調査し、ガバナンスをきかせることが可能なります。SASは2017年第1四半期にSAS Viya製品ファミリーに更なる新しい製品を追加する計画です。
SASは2017年に向けて、アナリティクス、ビジュアライゼーション、データ・マネジメント、カスタマー・インテリジェンス、リスク、不正取引防止といったコア領域でのイノベーションを続けていきます。さらにSAS Viya、AI(人工知能)、クラウド、IoTにおいても大きな投資を行っていきます。
アナリティクスをすべての人の手に
最近、あるマネー雑誌の調査で、「最も価値の高いジョブ・スキル」としてSAS Analyticsが挙げられました。アナリティクス・スキルのギャップを埋めるために、SASはこのスキルを簡単に身に付けられるよう支援しています。「SAS(R) University Edition」はSASソフトウェアへの無償アクセスを提供しており、誰でもデータ分析方法を学ぶことができます。また、無償で利用できるクラウドベースの「SAS(R) OnDemand for Academics」は数千人にも及ぶ教員、学生、研究者に活用されており、この2製品をダウンロードして登録した人数は90万人を超えるに至りました。この他、SASを初めて使用するユーザーに無償のe-ラーニングのリソースやオンライン・チュートリアル(対応言語:英語)も用意しています。また最近、コーディングを学習したいという若い学生向けに、無償のCodeSnapsアプリを発表しました。
SASの豊富なアナリティクス・ソリューションは、貧困、健康、人権、教育にまつわる問題をデータの活用を通して解決していくことで、世界をより良くしていくことに今後も貢献していきます。熱中症と闘うアリゾナ州の公衆衛生局の事例からカナダの若者の自殺リスクの予測の事例まで、SAS Analyticsは人々の人生も変えています。
[1]“The Forrester Wave(TM): Enterprise Insight Platform Suites, Q4 2016.
[2]IDC’s Worldwide Business Intelligence and Analytics Tools Software Market Shares,2015: It’s Still About Self-Service.
<SAS Institute Inc.について>
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なアナリティクス、ビジネス・インテリジェンス、ならびにデータ・マネジメントに関するソフトウェアとサービスを通じて、83,000以上の顧客サイトに、より正確で迅速な意思決定を行う支援をしています。1976年の設立以来、「The Power to Know(R)(知る力)」を世界各地の顧客に提供し続けています。
*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。