大塚光雄(スポーツ健康科学部・助教)は、陸上短距離走において、「セット」の掛け声からピストル音までの時間が長ければ、その後の反応時間が短くなることを明らかにし、このほど、この成果をFrontiers in Psychology(オンライン版)で発表した。
実験では、国際大会(世界陸上競技選手権大会やユニバーシアード大会等)出場経験者7名を含む男子短距離走選手20名を被験者とした。
陸上短距離走では、「セット」の掛け声の後のピストル音に反応してスタートをすることが決まっている。しかしながら、現在のルールでは、ピストル音のタイミングは最終的にスターターの主観により決定されている。
そのため、レースによっては選手にとって反応時間が長くなる可能性があり、現行のルールでは公平性が保てない場合があることが示唆された。
現在、日本の選手で100m走の9秒台入りが期待されている。選手が良いタイムを出すためには、選手がフライングしてしまわない程度に、スターターがピストル音のタイミングを長くするとよいと考えられる。
<発表論文>
Otsuka M, Kurihara T, Isaka (2017) Timing of gun fire influences sprinters' multiple joint reaction times of whole body in block start. Frontiers in Psychology. doi: 10.3389/fpsyg.2017.00810
▼本発表に対するお問い合わせ先
立命館大学広報課 担当: 池田
TEL: 075-813-8300
FAX: 075-813-8147
【リリース発信元】 大学プレスセンター
http://www.u-presscenter.jp/