日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)が開発した新型高精度平坦度計を用いた高強度熱延鋼板の製造技術が、科学技術に関する開発、理解増進等において顕著な成果を収めたものの功績を讃える賞である「令和2年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)」を受賞しました。
1.受賞内容
(1)受賞名 : 令和2年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)
(2)受賞件名 : 新型高精度平坦度計を用いた高強度熱延鋼板製造技術の開発
2.開発の特徴と成果
高強度・高延性等の優れた機械特性を有する鋼材を製造するためには、いわゆる加工熱処理が必要であり、当該処理にあたっては熱延鋼板の平坦度の確保が大前提となっています。日本製鉄が開発した新型高精度平坦度計を用いた高強度熱延鋼板の製造技術は、熱間圧延中における鋼板の伸び率の幅方向分布(平坦度)を高精度に測定した上で、圧延機を自動制御し、機械特性に優れた薄鋼板を安定的に製造する技術です。薄鋼板の熱間圧延において、全ての圧延材を対象に適用できる自動平坦度制御は世界初となっています。
平坦形状の改善により、歩留まりが最大で20%向上したほか、冷却温度外れやスリ疵等の形状起因の不良発生が自動制御適用前に比べて約30%減少する等、品質と生産性の向上が図られました。
日本製鉄グループは、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可
能な開発目標」(SDGs)にも合致した製造プロセスの開発、優れた製品・サービスの提供を通じて社会の発展に貢献して参ります。
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以 上