リスク・機会の把握からTNFD・SBTN等に基づく企業価値の変化・目標・KPI設定、ビジネス戦略の策定、またルール戦略を活用した競争優位性の確立までを包括的に支援
デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:永田高士)は、先般開催された国連生物多様性条約会議第15回締約国会議(CBD COP15)や国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)においても気候変動と並ぶ地球規模の課題として注目を集める生物多様性に関して、企業の対応を支援する「生物多様性に関する包括的戦略策定サービス」の提供を開始しました。
2022年には、自然関連財務開示タスクフォース(TNFD)が自然と生物多様性に関わる開示のフレームワークの試行を予定しているほか、SBTN(Science Based Targets Network)による自然に焦点を置いた自然SBTsに関する初期ガイダンスの公開が計画されるなど、自然資本に関わる複数の新たなフレームワークの導入が見込まれています。これにより、今後の企業価値評価や、経営上の目標設定・KPI設定などにも大きな影響が及ぶことが予想されます。既に欧米の先進企業では、生物多様性の保全を単なるCSR活動の一環としてではなく、自社の製品・サービスの高度化やビジネス全体の持続的な成長を担保するための必要不可欠な要素として事業戦略に組み込む動きが加速しています。
これらの動向を踏まえ、デロイト トーマツ グループでは、従来からグループ横断で推進しているClimate Sustainebility イニシアチブの活動の一環として、生物多様性に関わるリスク・機会の把握からTNFD・SBTN等の企業価値評価への影響把握、それに基づく経営目標・KPIの見直しを含む経営戦略の策定支援、さらに、ルール形成戦略を活用した新たな競争優位性の確立などまで視野に入れた、包括的なサービスの提供を開始しました。
【生物多様性に関する包括的戦略策定サービス 概要】
■リスク・機会把握
・生物多様性デューデリジェンス(自社におけるリスク/機会の特定/評価)支援
・生物多様性に係る最新の潮流/ベストプラクティス分析支援
■TNFD/SBTN等に基づく目標・KPI設定
・TNFD/SBTN等に基づくCSV目標/KPI設定支援
・CSRに閉じない生物多様性への貢献方向性具体化支援
■ビジネス戦略の策定
・環境負荷低減/持続可能な調達等の既存事業開発に向けた戦略策定支援
・ブルーエコノミー等の新規事業開発に向けたイノベーション戦略策定支援
■エコシステム形成/ルール戦略遂行
・パブリックセクターを巻き込んだ協業体制構築/ルール戦略策定支援
・生物多様性関連のイニシアチブへの参加スキーム策定支援
生物多様性の喪失は、世界経済フォーラムの「2020年グローバル・リスク報告書」において、今後10年間に人類が直面しうる上位5つの危機の一つに挙げられており、今後急速にルール作りが進むことが予見されます。豊富な国内の森林・海洋資源を背景として、歴史的にも生態系との関わりの大きい多くの日本企業においても、早期の取り組みの本格化が求められています。デロイト トーマツ グループは、日本企業が生物多様性に関わる課題に受動的に対応するだけにとどまらず、これを機会ととらえて世界をリードすることまで視野に入れた戦略策定やルールシェイピングなどを実現することを目指して、グローバルな視座から包括的な支援を行う方針です。
詳細については、以下リンク先をご確認ください。
「生物多様性に関する包括的戦略策定サービス」
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/risk/solutions/srr/biodiversity-strategy-planning.html
なお、生物多様性やカーボンニュートラル、グリーントランスフォーメーションなどを含む、サステナビリティ領域におけるデロイト トーマツ グループの取組みは以下リンク先をご確認ください。
「クライメート(気候変動)&サステナビリティ」
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/risk/topics/climate-and-sustainability.html