働き方改革への企業の取り組みに関する最新調査。ワークスタイル変革に取り組む企業は94%となり、変革の目的も多様化。変革効果実感の高い企業はリモートワークの継続など施策で差
デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:永田高士)と「働き方事例」の研究・体系化を行う一般社団法人 at Will Workは、2020年より共同で実施している日本企業を対象にした『ワークスタイル変革実態調査』(働き方改革の実態調査)の最新の調査結果について本日公開しました。
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20220419.html
本調査は、2013年から2015年まで、デロイト トーマツが隔年で実施してきたワークスタイル実態調査を引き継ぐ調査で、今回が5回目の調査結果となります。今回の調査は、過去2年間の新型コロナウイルス感染拡大による社会変化や加速したデジタル化の状況も踏まえ、DX(デジタルトランスフォーメーション)の潮流における、ワークスタイルの取り組みやコロナ禍を受けた企業の働き方のニューノーマルの検討状況、アフターコロナのワークスタイルについて調査・分析を行い、課題およびその解決の方向性を明らかにすることを目的としています。
主な調査結果は以下の通りです。
■ワークスタイル変革の取り組み状況
ワークスタイル変革を実施/計画中と回答した企業は前回の調査結果(89%)を上回る94%に達し、企業にとって必須の取り組みとなっていることが明らかになった。
■ワークスタイル変革の目的
ワークスタイル変革の目的は前回に比べ多岐にわたり、「コンプライアンス対応」が相対的に減少する一方で、環境変化により早急な対応が必要となった「仕事のあり方に関する変革」や、「生産性向上」といった主体的で本質的な目的を挙げる企業が増加した。
■ワークスタイル変革の全般的な効果実感
ワークスタイル変革全般については85%が何らかの効果を感じている、と回答した。うち、19%は全般的に効果を感じており、ワークスタイル変革の先行企業とみられる。
■ワークスタイル変革の目的別にみた効果実感の割合
目的別では全般的に「従業員満足度」や「D&I促進」などの項目ほど効果実感が高い傾向にあるが、ワークスタイル(WS)変革先行企業では「付加価値の向上」「イノベーション創出」といった生産性向上に関連する項目においても効果を実感している割合が高い
■ワークスタイル変革の実施・検討施策
在宅勤務や時差出勤など労働環境整備や長時間労働是正などの施策に取り組む企業が全体的に多い。ワークスタイル変革先行企業は、環境整備や風土改革のみならず、社員への能力開発機会の提供や副業の許可、および正社員以外の労働力の活用を実施・検討する割合も全体に比べて高い。
■リモートワークの現状と今後
今後は出社頻度を増やす、または、原則出社に戻す企業が増える傾向にある一方、ワークスタイル変革先行企業は現状もリモートワーク主体/ハイブリッドのスタイルが大半で、今後も大きく変わらない
■マネジメントに関する取り組み実施・検討
ワークスタイル変革先行企業では稼働状況の可視化のみならず、アウトプットベースの管理や評価、労働環境に左右されない巻き込み方の確立、短サイクルのフィードバックまで実施・検討している
■調査概要
調査期間 : 2022年1月14日~2022年2月28日
有効回答数 : 321社
調査項目 : 以下図表のとおり